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    Hirofumi TAKATA

    Author:Hirofumi TAKATA
    スポーツライター。
    現在『週刊ベースボール』『Baseball Clinic』『熱中!野球部』『野球太郎』『ホームラン』等の各雑誌、スポーツ紙『デイリースポーツ』などにおいて、独立リーグ、高校野球を中心に取材、執筆活動を続けている。
    4月2日生まれ。A型。

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2012/10/02(Tue)

越えて

四国アイランドリーグplus 2012 リーグチャンピオンシップ 第2戦
2012.9.30. 愛媛マンダリンパイレーツ 1‐2 香川オリーブガイナーズ <坊っちゃんスタジアム> 観衆 1,320人

香川OG 000 100 000 1|2
愛媛MP 010 000 000 0|1
※ 延長10回

勝 プルータ 1勝
S 酒井 1S
敗 河原 1敗

バッテリー
香川OG 山野、プルータ、酒井 - 星野
愛媛MP デイビット、河原 - 宏誓

本塁打
香川OG 
愛媛MP 高田1号(2回、山野)


 第1戦は香川オリーブガイナーズが大勝でものにした。ホームで戦う第2戦、愛媛マンダリンパイレーツはシリーズの流れをいかに奪い返すのか。心配された台風の影響はなくなった。2012リーグチャンピオンシップ第2戦は当初の予定通り、松山・坊っちゃんスタジアムで18時1分プレーボールとなった。
 愛媛MP・デイビット(デイビット・トレイハン、31歳、アトランティックリーグ)、香川OG・山野恭介(20歳、広島カープ育成)と、最多勝を争った好投手同士が先発のマウンドに上がる。
 先にリードを奪ったのは愛媛MPだった。2回裏、六番・高田泰輔(23歳、新田高)は初球ど真ん中のストレートをフルスイングし、広い坊っちゃんスタジアムの右翼スタンドへと運ぶ。今大会1号ソロ本塁打で先制点を奪った。
 香川OGも反撃に出る。4回表一死、三番・国本和俊(29歳、三重中京大)が三遊間への内野安打で出塁すると、デイビットのけん制球が悪送球となる間に三塁を陥れる。四番・桜井広大(29歳、元阪神)は150㌔のストレートを遊撃手のグラブを弾きながらも中前へと運び、国本が生還。1‐1の同点に追い着いた。
 追加点が欲しい香川OGだったが、粘りの投球を見せるデイビットの前にあと1本が出ない。山野も3回以降無失点、愛媛MP打線を散発3安打に封じ込める見事な投球を続ける。
 香川OGにチャンスが訪れたのは8回表、一死から二番・小栗健太(24歳、広島修道大)の打球はデイビットを直撃する内野安打となる。さらに二死二、三塁までチャンスを拡げるが、ここまで8打数4安打3打点と絶好調の五番・ペレス(ウィルバー・ペレス、29歳、ドミニカ出身、ノースアメリカンリーグ)が一ゴロに倒れ、追加点は奪えなかった。
 ピンチを乗り切った流れは愛媛MPに傾く。8回裏、先頭の八番・宏誓(河原宏誓、22歳・NOMOベースボールクラブ)が中前安打で出塁すると、九番・四ツ谷良輔(19歳、深谷商)がきっちりと一塁方向へのバントで送る。一番・樋口拓平(25歳、ジェイプロジェクト)も三遊間への内野安打で出塁し、勝ち越しのチャンスをつかんだ。
 しかし、ここで山野が踏ん張りを見せる。代打として登場した首位打者、大井裕喜(24歳、立正大)を127㌔の変化球で空振り三振に。続く三番・藤長賢治(24歳、大体大)を139㌔、外角高めのストレートで空振り三振に切って獲り、ピンチを乗り切った。
 9回表、愛媛MPは疲れの見えたデイビットに代え、河原純一(39歳、元中日)を投入する。二死一、二塁のピンチを無失点で乗り切り、9回裏の攻撃へとつないだが、香川OGも山野に代えてマウンドにプルータ(アンソニー・プルータ、29歳、キャナム・リーグ)を送る。二死から六番・高田の打球はプルータのグラブを弾き二塁手の前に転がる。一塁に頭から飛び込み内野安打をもぎ取った。七番・金城雅也(23歳、三重スリーアローズ)への2球目に盗塁を敢行した高田の判定はタッチアウトとなるが、二塁塁審に抗議した高田に退場が宣告される。球場を不穏な空気が覆うなか、試合は09リーグチャンピオンシップ第2戦、高知ファイティングドッグス‐長崎セインツ戦以来の延長戦に突入した。
 10回表一死、三番・国本が四球を選ぶと、今大会8打数4安打と大当たりの四番・桜井が三遊間を破りチャンスを拡げる。五番・ペレスの打球はジャンプした一塁手・ブレットの頭上を越えて右翼手との間に落ちるテキサス適時安打となり二塁から国本が生還、香川OGが勝ち越しの1点を奪った。
 10回裏、香川OGベンチは一死から八番・宏誓を歩かせたプルータに代え、酒井大介(25歳、長崎セインツ)を投入する。代打・近藤幸志郎(26歳、松山大中退)を気合いのこもったストレートで空振り三振に、一番・樋口を左飛に打ち取り、1点のリードを守り切った。
 香川OGが2‐1で勝利し、年間総合優勝に大手を懸けた。第3戦は10月6日、舞台を香川OGのホーム、レクザムスタジアムに移して行われる。


『越えて』

 一方的な展開となってしまった第1戦と違い、第2戦は両先発投手が好投を続けるクロスゲームとなった。16勝を挙げ、見事最多勝のタイトルを獲得した香川OG・山野恭介(20歳、広島カープ育成)と、最後まで最優秀防御率タイトルを争った愛媛MP・デイビットとが、互いに「さすが!」と思わせる投手戦を披露している。
 最初に食らった安打が右翼スタンドに突き刺さるソロ本塁打となり、マウンドで厳しい表情を見せたのは山野である。ロースコアになるであろうと予想された展開のなか、先に失点してしまったことで大きなダメージを受けた。
「(精神的に)デカいっス。最初、ライトフライかフェン直(フェンス直撃)と思ったんですよ。そしたらどんどんどんどん伸びて行くので…」
 四番、五番を計6球で打ち取り、気持ちが緩んだわけではない。初球に思い切って投げ込んで行ったど真ん中へのストレートを、見事弾き返した六番・高田泰輔(23歳、新田高)のバッティングの方が上回ったのだ。ゆっくりと三塁を回り、本塁へと還る高田に背中を向け続けていた。打球が吸い込まれて行った右翼スタンドに視線をやりながら、ホームインしたあとで捕手・星野雄大(23歳、伯和ビクトリーズ)の方を振り返り、右手で帽子のひさしをちょっとつまんでいる。「すいません…」の合図だ。
 痛い先制パンチではあった。だが、ここで崩れなかった。
「1点獲られたんですけど、粘り強く投げて。もう次の点を与えないように投げようと」
 4日前、公式戦最終戦となった四万十での高知FD戦ダブルヘッダーに、2試合とも中継ぎで登板している。腰を痛め、2イニングを投げて緊急降板となった対高知FD後期10回戦(9月12日、レクザム)以降、実戦登板はオリックスとの交流戦(9月24日、アークバリアBP志度)で1イニングを投げただけである。しかも連打を浴び、失点を許した。
 ダブルヘッダー第1試合の6回裏に登板し、連続四球から五番・迫留駿(20歳、京都フルカウンツ)にあわやスタンドインかと思わせる適時二塁打を浴びるなど、2失点でマウンドを降りている。第2試合が始まる前の短い休憩時間中、たまたまそばを通ったとき、不安そうな顔でこちらに話しかけてきた。
「球、行ってました? こんなの初めてです。全然わからない…」
 第2試合が始まると、不安を振り払うようにブルペンで投球練習を行っている。少し左肩の開きが速くなり過ぎていることを考慮し、セットポジション時から意識的に肩を中に入れる修正を行っている。第2試合の3回裏からマウンドに登り、3イニングを無安打、無失点で投げ終えた。
 愛媛MPとの決戦を前に、フォームの修正はギリギリまで続いている。そして、光明が見えた。
「次の日(27日)の練習はブルペン入らなくて、その次の2日目(28日)の練習でつかんだんで、フォームを。あぁ、じゃあこれでいけるな、と思って」
 マウンドに登っても調子は良く、スタミナも切れなかった。7回裏、五番・橋本将(36歳、元横浜)を外角低めへのストレートで見逃し三振に切って獲ったあと、痛打を浴びた六番・高田も連続三振でねじ伏せている。
「あのストレートは今日イチでしたね。(高田を三振に獲った球は)フォークです。どこまでも行けてましたけど、自分はもうずっと気持ち切らずに、いつも通りに投げてましたね。あと1勝すれば優勝! とか気にせずに、いつも通りのピッチングができたら結果は付いてくると思うんで。任された回を投げて行くだけです」
 8回1失点、103球でマウンドを後続に譲った。次のホーム・レクザムでの登板に、すぐ意識を切り替えている。

 リーグ戦終盤、デイビットも決して調子が良かったわけではない。公式戦最後の登板となった対高知FD後期11回戦(9月23日、高知)で6失点(自責6)を喫し、最優秀防御率タイトル争いから転落した。
 あれから6日、リーグチャンピオンシップを控えての練習のなかで、少しフォームを修正している。星野おさむ監督が言う。
「シーズンの後半、ずーっと悪いところがあって。突貫工事にならない程度にここ1週間くらい、少~しフォーム矯正までいかないんだけど、足の使い方と身体の向きだけ調整してたので。それが現場でできるっていうことは、やっぱり能力があるなぁと」
 フォームの悪い箇所は修正できた。ただでさえ投げにくいと感じている柔らかすぎる日本のマウンドが、昨夜からの雨のおかげでさらに泥状になっている。スパイクを強く踏みつけて足場を固めようとする仕草が繰り返された。その度に大きく両手を上に挙げ、深く深呼吸することで落ち着きを取り戻そうとしていた。デイビットが言う。
「ちょっと気が散ったというか、集中できなかったけど。きのう半日、台風のせいで雨が降ったから、多分こうなるだろうな、ということは予想してたけどね。でも、やるしかない、と思ってたから。先週からちょっと体調がいいとは言えなかったんだけど、この1週間で調子を上げてきて、今日良かったので。今日までの課題が『いかに調子を取り戻すか』だったから」
 山野の被弾と同様、デイビットも痛いミスを犯している。4回表の失点は自らの一塁けん制悪送球が得点につながったものだ。だが、そこから非常に粘りある投球を見せている。
「あのけん制ミスがなかったら分からなかったし、完封できていたかもしれない」
初回から150㌔台をマークするなど、全力で飛ばしたツケは後半に出ている。8回表、四番・桜井に四球を与え、二死一、二塁のピンチを迎えたとき、萩原淳コーチと共に駆け寄ったマウンドで通訳の伊藤亮輔が気付いた。
「珍しいんですよ。彼から『疲れてきた…』って声が出たので。結構疲れてたんでしょうね」
 8回表に身体を直撃したライナー性の打球は、左手のグラブをかすめてベルトに当たった程度で、然程大きなダメージはなかった。疲労困憊のなかで8イニングを投げ切っている。132球は山野と比べて29球も多い。インタビューの最後に伊藤通訳が言った。
「萩原コーチが『良かった』って言うのは珍しいですね。『やればできるんじゃん!!』って」

 2戦を終え、香川OGが総合優勝に王手を掛けた。4年前の悔しい負けを知る高田が、帰り際につぶやく。
「一緒っスね、ホント…。またニーイチっスよ…」
 08年のリーグチャンピオンシップでも香川OGを相手に初戦0-9の大差で敗れ、第2戦を今日と同じ1‐2で落とし、連敗している。
 インタビューのあとで星野監督が言っていた。
「プレーオフ、1勝もしてないらしいですね。今日聞いたんですけども」
08年頃と言えば、まだ坊っちゃんスタジアムでの試合となると固くなってしまい、普段通りのゲームができないことが多々あった。だが、もうあの頃と同じではない。
「あぁ、じゃあ伝統かぁ…。ただ、そこをホントにね。越えて行かないと、香川に追い着けないし。伝統で言ったら短い伝統かも分かんないけど、伝統があるのは香川なんで。やっぱ香川に追い着きたい! って気持ちです」
「挑戦者」として香川OGの壁を破る。08年のチームと同じ結果に終わってしまうのか。それともここから巻き返し、このチームの底力を見せるのか。
 今季最初にチームスローガンとして掲げていたのは「超えて」である。
「僕的には『超えて』よりも『越えて』の、こっちの字の方なんだけどね」
 2月、星野監督がそんな話をしていたのを思い出す。香川OGを越え、そしてこれまでの歴史を越えられるか。勝負の行方は第3戦へと移る。




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