• プロフィール

    Hirofumi TAKATA

    Author:Hirofumi TAKATA
    スポーツライター。
    現在『週刊ベースボール』『Baseball Clinic』『熱中!野球部』『野球太郎』『ホームラン』等の各雑誌、スポーツ紙『デイリースポーツ』などにおいて、独立リーグ、高校野球を中心に取材、執筆活動を続けている。
    4月2日生まれ。A型。

  • FC2カウンター

  • FC2オンラインカウンター

    現在の閲覧者数:
  • COUNTER & RANKING

    FC2 Blog Ranking

    バナーをクリックお願いします。

    あと、拍手もよろしく。

  • カレンダー(月別)

    10 ≪│2017/11│≫ 12
    - - - 1 2 3 4
    5 6 7 8 9 10 11
    12 13 14 15 16 17 18
    19 20 21 22 23 24 25
    26 27 28 29 30 - -
  • 検索フォーム

  • 天気予報


    -天気予報コム- -FC2-
  • メールフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

  • フリーエリア

  • ブログ内検索


--/--/--(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Home | Category : スポンサー広告 |  Comment  |  Trackback
2009/07/24(Fri)

同点ホームランのあとで

四国・九州アイランドリーグ2009 後期公式戦
2009.7.20. 徳島インディゴソックス 2-4 福岡レッドワーブラーズ <アグリあなんスタジアム> 観衆413人

福岡RW 002 001 100| 4
 徳島IS 110 000 000| 2

勝 渡邊隆洋 6勝6敗
S 大澤亮 0勝0敗2S
負 光安祐輝 5勝3敗

バッテリー
福岡RW 渡邊、中田、大澤 ‐ 翔
 徳島IS 金子、光安、片山 ‐ 荒張

 ビジターで戦う4連戦に、福岡レッドワーブラーズは高知ファイティングドッグスから2連勝して徳島に乗り込んできた。しかし、徳島インディゴソックス打線の前に序盤からピンチが続く。
 初回、先発の左腕・渡邊隆洋が先頭の山本健士に中前打を許すと、四番・斎藤雅俊の適時中前打で1点を失う。続く2回裏にも二塁に走者を置いて、山本に左中間を破る適時二塁打を浴び、追加点を奪われた。
 3回表、反撃に出た福岡RWは、三番・荒川大輔が左翼ポール際に1号2ランを放ち2対2の同点に追い着く。6回からマウンドに登った徳島ISの二番手・光安祐輝を福岡RW打線が捉え1点を奪うと、7回にも四番・中村真崇の適時中前打でさらに1点を追加し、差を2点に拡げた。
 3回以降立ち直り、徳島IS打線を無得点に封じ込めた渡邊は、7回途中でマウンドを後続に譲る。7、8回を中田卓宏、9回を大澤亮が無得点に封じ込め、4対2で徳島ISを降した。
 渡邊が6月7日以来となる6勝目、大澤が2つ目のセーブポイントを挙げた。福岡RWは連勝を「4」に伸ばし首位をキープしている。


『同点ホームランのあとで』

 2回裏、2点目となるタイムリーツーベースを打たれた渡邊隆洋(福岡RW)のところに選手たちが集まって来た。三塁側から森山良二監督も飛び出し、マウンドへと駆け寄る。福岡RWにとっては、立ち上がりから不穏な空気が漂う試合となってしまった。
 森山監督はこみ上げるイライラを隠すことなく、バッテリーに対し声を荒げている。
「初回、タケシ(徳島IS・山本健士)に気持ち良く打たれて。ナベが悪いときは腕が振れてなくて大きいのをもらっちゃう。『打たれてるバッターに、ツーアウト二塁、ツーボールからどういう意図だったのか?』を聞きに行きました。そしたら『ボールにするスライダーでした』って言うから、『もっとしっかり腕振ってやれ!』って怒りに行ったんだけど…」
 7月20日の試合だけは、絶対に負けられない。そんな共通の想いが福岡RWの選手たちのなかにはある。昨年もここ、アグリあなんスタジアムで徳島ISと戦い、見事勝利で森山監督45回目の誕生日を祝った。試合後の三塁側ベンチに運び込まれたバースデーケーキにキャンドルを灯し、選手全員で『ハッピーバースデートゥユー』を歌っている。
 46回目の誕生日もまた、去年と同じアグリあなんスタジアムで徳島ISを相手に戦うことになった。負け試合のあとで誕生日を祝うことはできない。勝ってお祝いする準備は今年も当然できている。だが、そんな意味のある試合で早くも2点のビハインドを背負ってしまった。
 5月に入って少しした辺りから、渡邊の調子は下降線を辿っていた。4月の終わりから5月上旬にかけ、完封勝利1つを含め3連勝したが、そのあと3連敗を喫している。5月24日、志度での香川オリーブガイナーズ戦で打ち込まれ10失点(自責9)、続く5月31日、門司での愛媛マンダリンパイレーツ戦でも7失点(自責5)するなど、大量点を奪われマウンドを降りるシーンが目に付いた。
 6月12日を最後に先発ローテーションから外されている。結果が出せない苦しみのなか、ここまで悩み続けてきた。そんななかでようやく帰って来た先発マウンド、しかも意味のある大事なゲームである。誰よりも本人が一番よく解っている。
「いつもとは違う試合で、本当に全員が必死にやってるなかで足を引っ張ってしまって。『戦う気持ちが見られないし、足りないんじゃないか?』ってずっと言われてて。引っ張って行かなきゃいけない部分もあるのに、いろいろ考えすぎて身体が動かない時期が長かったんです。やりたいことややるべきことがたくさん出てきてるのに、身体が動いてないのが周りにも伝わってしまったり。戦う気持ちが足りないってことは、あそこに立つ資格がないってことですから」
 監督から言われた「怒って投げるくらいでいい! お前は!」の声がずっと心に残っていた。「怒れ!」と言われて、誰に何を怒ればいいのか? そんなことまで考えている。マウンドで気持ちの乱れが少ないことが良い部分であることは間違いない。しかし、冷静にピンチを切り抜けようとするあまり、コントロールを重視してボールを置きに行ってしまい、痛打を浴びるケースも少なくなかった。
 ときに大事なのは気持ちである。去年、徳島ISのエースとして戦っていた頃、帽子のひさしの裏にマジックで『強い気持ち』と書いていた。決して忘れていた訳ではない。だが、見失っていた。
 2点を失い、混乱していた気持ちを落ち着かせてくれたのは、マスクを被っていた翔(前田翔・21歳)から掛けられた一言だった。3回表、三番・荒川大輔(28歳)がレフトポール際へ同点打となるツーランホームランを放ったあとのことである。
「ベンチで翔に言われたんです。『ナベさんは優しいけど、優しいだけじゃダメですよ、ナベさん』って…」
 自分が上に上がりたいから戦う。それはもちろんそうだろう。だが、自分独りで戦っているのではない。同じユニフォームを着て、同じ目標を目指す仲間も一緒に戦っているのだ。久々の先発だということも、みんな解っている。サードから、ショートから、セカンドから、ファーストから、野手陣が何度もマウンドへ声を掛けてくれている。
 3回表の攻撃が終った。マウンドへと向かう渡邊の背中に、もう迷いはなくなっていた。




※ 当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
スポンサーサイト
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ2009 |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0

トラックバック ▼


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

コメント ▼


    
Home Home | Top Top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。