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    Hirofumi TAKATA

    Author:Hirofumi TAKATA
    スポーツライター。
    現在『週刊ベースボール』『Baseball Clinic』『熱中!野球部』『野球太郎』『ホームラン』等の各雑誌、スポーツ紙『デイリースポーツ』などにおいて、独立リーグ、高校野球を中心に取材、執筆活動を続けている。
    4月2日生まれ。A型。

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2009/04/30(Thu)

14球勝負、卒業のマウンド

四国・九州アイランドリーグ2009 前期公式戦
2009.4.29. 香川オリーブガイナーズ 9‐0 徳島インディゴソックス <サーパススタジアム> 観衆1,513人

徳島IS 000 000 000| 0
香川OG 100 100 34×| 9

勝 福田岳洋 1勝1敗
敗 佐藤学 1敗

バッテリー
徳島IS 佐藤、香川、大川、光安 ‐ 荒張
香川OG 福田 ‐ 西森

本塁打
香川OG 国本1号満塁(8回、光安)

 香川オリーブガイナーズの今季ホーム初となるデーゲームは、徳島インディゴソックスを迎えての初対戦である。序盤に2点をリードすると先発の福田岳洋がこれに応え、徳島IS打線を無得点に抑え込む。打線も後半、徳島IS投手陣の乱調に長打を重ね、7回に3点、8回に4点と大量リードを奪った。9回を投げ抜いた福田が無四球完封での今季初勝利を挙げ、連敗を「2」で止めた。香川OGは2位・高知ファイティングドッグスとの差を0.5ゲームに縮めている。


『14球勝負』

 久々に登ったデーゲームのマウンドに、香川OGの先発投手・福田岳洋(26歳)は妙な違和感を感じていた。ウォーミングアップからプレイボールまでうまく集中力を高めることができず、どこか間延びしたような感じになってしまった。少しぼんやりしているのが自分でも判る。失点こそ許さなかったものの、1、2回と常にボールを先行させたカウントの悪さがベンチをイラつかせていた。
「初回はフォーム変えたりしてきれいに投げることを意識してて、腕振らないといけない場面で振れてませんでした。1、2回は正直まだ(自分のなかで)始まってなくて、『これじゃダメだ!』と思った3回から集中できました」
 ようやくエンジンに火が入った。ストレートのスピードも140㌔台に乗り始める。
 4回表は先頭打者に三番・神谷厚毅(23歳)を迎えて始まった。徳島ISで今、最も当たっているバッターのひとりである。ストライクゾーンに入ってくる球に積極的にバットを出してくる。ファール2本とボール3つでフルカウントとしたあと、決めに行ったフォークボールもバットに当てられ5本連続ファールとなった。ベンチからの指示がマウンドに伝わる。
「それまでコースを突いてたんですけど、『力で押せ!』って言われて真っ直ぐで押して。でも、真ん中でも打たれないと思ってました」
 神谷もストレートに喰らいつく。138㌔を右方向へ、139㌔を左方向へ。この打席13球目となった139㌔のストレートは、鋭い当たりとなって三塁線ギリギリのところをかすめ、レフト側のファールグラウンドへと転がって行った。これで8球連続ファール。14球目、真ん中低目に投げた今日最速142㌔のストレートでセカンドゴロにつまらせた。
 試合後、岡本克道コーチはスコアシートを見ながら「今日(のポイント)はここだと思う」と指差した。それがこの4回表、神谷との14球に亘った長い対決の場面である。
「いかにコントロールが大事か、よく解ったと思う。全力で投げても打たれるんです。真っ直ぐを低目にコントロールすることを意識して『大胆に投げろ!』って言ってました」
 根負けすることなく丁寧な投球を続け、先頭打者を出塁させなかった。この投球は大きく評価できる。だが、まだ本当に納得のいく投球か、と言われれば決してそうではない。立ち上がりのムダ球の多さが課題として残った。
 しかし、結果を残せたことは素直に誉めてやれる。
「今日は福田に一杯聞いてやって下さい」
 と、笑顔を見せた。
 福田が質問に答える。
「完封は…試合のなかではまったく意識してなかったです。三者凡退が取れてなかったんで、7、8、9(回)は9人で抑えようと思ってました。途中からテンポ良く打たせていけたのが良かった」
 12日間で10試合を戦うゴールデンウィークの連戦、そのアタマを獲った。福田自身、5試合目の登板でやっとつかんだ今季初勝利である。
「ようやくスタートラインかな…」
 開幕の4月、最後のゲームで手にした1勝には無四球完封のおまけもついた。チームとしても今季初の完封勝利である。


『卒業のマウンド』

 正式に発表されていないため、チームスタッフなど一部の人間しかその事実を知らされていない。試合前、加藤博人コーチ(徳島IS)に「今日佐藤、最後のマウンドですか?」と尋ねる。静かに頷いたあと、
「でも、いいことだと思うよ」
 そう言った。
 徳島ISの先発・佐藤学(22歳)がこの試合を最後にチームを去ることになった。東北楽天の打撃投手への採用が決まったため、四国・九州アイランドリーグを卒業する。チームとしては昨年、ソフトバンクのブルペン捕手に採用された加藤光成捕手(06~08)に続くNPBでのスタッフ採用である。リーグとしても東北楽天に打撃投手として採用された下地栄輝投手(元香川OG、06~07、※香川OGを退団後に採用)、ソフトバンクの打撃投手に採用された岸健太郎投手(元高知ファイティングドッグス、05~07)に続く。
 6回を投げ2失点、被安打6。先発投手としての責任は果たしたものの打線がふるわず、最後の先発マウンドは黒星で終わった。
「佐藤のためにも勝たせてやりたかったんやけど…」
 堀江賢治監督の試合後第一声は、表情に悔しさを滲ませての一言となっている。
 最後のマウンドは我慢のピッチングだった。
「常にランナー背負ってたし、先制点取られたんで。最近打線が良かったんでビッグイニングを作らなければどっかで流れが変わってくれると思ってました」
 白星で飾りたかったのはもちろんだが、終ったことにどこか清々しさもある。1年と少しのプロ経験で変わったもの、それは精神面である。野球以外の面でも様々な経験を積むことができた。
「いい意味で考える幅が拡がったと思う。応援してくれる人もたくさんいて、それはとても感謝してます。あっと言う間でしたね。普通の人ではなかなか経験できないことをさせてもらっているな、って感覚はずっとありました。自分の好きなことをしてても悩んだりしてたので、やりたいことを職業にするのは大変だなと…」
 四国・九州ILは卒業するが、その悩みと付き合いながらまだまだ野球と携わっていく。胸の奥には決して諦めていない強い気持ちもある。
「選手として諦めた訳じゃないので。そのために向こうでも練習します」
 一度実家のある埼玉に帰省したあと、5月1日から球団に所属することとなるため、今夜(4月29日)の内に徳島を発たなければならない。「ファンが知ったときにはもう本人がいないのは寂しいね」と声を掛けると、少しだけ苦笑いを見せた。




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