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    Hirofumi TAKATA

    Author:Hirofumi TAKATA
    スポーツライター。
    現在『週刊ベースボール』『Baseball Clinic』『熱中!野球部』『野球太郎』『ホームラン』等の各雑誌、スポーツ紙『デイリースポーツ』などにおいて、独立リーグ、高校野球を中心に取材、執筆活動を続けている。
    4月2日生まれ。A型。

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2008/09/10(Wed)

「ガッツポーズはやめとこか」

四国・九州アイランドリーグ 後期公式戦
2008.9.7. 高知FD 2-4 福岡RW <高知東部球場>

福岡RW 000 004 000| 4
高知FD 100 001 100| 2

勝 角野 12勝5敗0S
S キム 2勝0敗16S
敗 ケリー 8勝5敗0S

バッテリー
福岡RW 角野、浦川、キム ‐ 富岡
高知FD ケリー、山隈、上里田 ‐ 飯田、キム

本塁打
福岡RW 山本3号満塁(6回ケリー)

首位・高知FDとそれをゲーム差1で追う2位・福岡RWとの直接対決である。この試合に高知FDが勝てばマジックナンバー「8」が点灯する。
先制したのは高知FDだった。福岡RW先発・角野雅俊の立ち上がりに四球で出塁した一番・YAMASHINが二盗を試みると、捕手・飯田一弥の二塁送球が悪送球となりYAMASHINが三塁へ進む。二番・梶田宙の右犠飛でYAMASHINが生還。打者2人で1点を先制した。
高知FD先発のケリーは5回まで6つの三振を奪いながらノーヒットノーランペースの投球を続ける。しかし6回表、九番・土佐和広に四球を与えた辺りから制球を乱し、二死満塁のピンチを迎える。四番・山本健士はカウント1-2からの4球目を振り切ると、左中間スタンドに叩き込む満塁本塁打。福岡RWが4点を奪い一気に逆転に成功した。
高知FDも6回裏、すぐさま反撃を見せる。内野安打で出塁した四番・中村龍央が七番・流大輔の中犠飛で生還し1点を返した。
6回を1失点で投げ切った角野に代わり、7回から二番手・浦川大輔がマウンドに。浦川は打者5人をピシャリと抑えると、8回裏二死からキム・ムヨンがマウンドに登った。キムは五番・真輝に右中間を破る三塁打を許すが後続を抑える。9回裏も三者三振で切って獲り、福岡RWが4-2で高知FDを降した。
同日行われた徳島IS戦に愛媛MPが勝利したため、高知FD、福岡RW、愛媛MPの3チームが同率で首位に並ぶ大混戦の様相を呈している。


『「ガッツポーズはやめとこか」』

福岡RWで始まった今シーズン直前、角野雅俊(福岡RW)は一緒に徳島ISから移籍してきた深谷亮二コーチからこう言われていた。
「最低でも12勝はしてくれよな」
フル回転でマウンドに登り優勝を争った徳島ISでの05年、手にした勝ち星が11勝である。これまでの3年間の中で自己最高となる勝利数を4年目の最低ラインに設定した。それ以上の数を勝ちたかったことは言うまでも無い。

前回先発したのは8月29日金曜日、北九州での香川OG戦である。7回を投げ、自身最多タイとなる11勝目を手にしている。首脳陣は角野を首位決戦となる日曜日の高知FD戦まで温存した。

試合当日の朝、食べ物がほとんど喉を通らない。首脳陣はこの試合、自分に懸けている。プレッシャーが角野の肩に大きく、重く圧し掛かっていた。角野だけではない。他の選手たちの中にも何か、これまでの戦いぶりとは違う固さが見え始めている。ビジターでの徳島IS戦に2連敗を喫してしまった。森山良二監督は、優勝争いのプレッシャーが確実に選手たちを覆い始めていることを不安視していた。

「初めての優勝争いでしょ。バットが出にくくなってるみたいです。ミスショットが多いんじゃないかな。ピッチャーも大事なところで打たれてる。昨日(9月5日)の西村(拓也)、今日(9月6日)の森、イにしても、追い込みながら全部勝負球が甘くなってる。1球で変わってくるゲームだって言ってて、1球に神経使ってって言ってるのに勝負球が甘いんです。打たれてるのは全部、若いピッチャーでしょ? 」
昨日の試合後、そう語っていた。

今季から参入のチームであり、若い選手も多い。初めての優勝が近づくにつれ、これまでとは違う空気の中で戦わなければならない。だが、これを乗り越えなければ栄光を手にすることはできない。

1回裏、一番・YAMASHINを四球で歩かせると、二番・梶田宙の初球にYAMASHINが二盗を狙う。キャッチャー・富岡拓也の二塁送球が逸れ、YAMASHINが三塁へと進む。梶田はライトへ高々と犠牲フライを上げ、高知FDが打者2人、しかもノーヒットで1点を先制した。角野にとって最悪のスタートである。

二死ランナー無しとしながら、ピッチングはまだ落ち着かない。
四番・中村龍央に初球をセンター前へ運ばれると、続く五番・真輝、六番・大西正剛に連続フォアボールを与えた。いずれもカウント0-3としてからのフォアボールである。ここで三塁側ベンチから森山監督が出た。角野に掛けた言葉は「オレ、投げようか? 」だった。
「力みと緊張でああなってたんでね。上から見下ろしてゆったりゆったり投げろって、そう言ったんですよ」

七番・流大輔をピッチャーゴロに打ち取り、満塁のピンチはなんとか乗り切った。絶対に怒られるな…と思って帰って来たベンチで掛けられたのは、チームメイトからの温かい言葉だった。森山監督も同じだった。
「自身持って投げないでどうすんねん! お前がここまで引っ張って来たんやろ! 」
この試合を落とせば優勝がなくなってしまう。なんとか相手の先発・ケリーより1点でも少ない点数でマウンドを降りなければならない…。
「もの凄い緊張してて、こんな頼りない自分にローテーションを崩してまで期待してくれて。あんな情けないピッチングだったのに、みんな『大丈夫やから』って優しい言葉かけてくれた」
張り詰めていた緊張が、闘志へと変わる。

ノーヒットノーランペースのピッチングを続けるケリーから6回表、二番・関口大志がライト前へヒットを放ち突破口を開く。フォアボールで歩いていた國信貴裕を二塁に置いて、二死一、二塁となった。三番・西村悟が右打席に入った。ランナーを背負ってから、好投を続けてきたケリーの表情が明らかに変わっている。
「あそこから変化球が多くなったでしょ。あれでチャンスあるかな? と思いました」
森山監督の予感は当たり、西村もフォアボールを選ぶ。これで二死満塁となった。

四番・山本健士はストレートを狙っていた。
「前のバッターがよくボールを見てくれて、多分つないで行こうって意識があったと思う。ストライクを取りに来るなと思ってましたから」
真ん中やや外角より、左中間スタンドへ吸い込まれて行った打球は、逆転の満塁ホームランとなった。山本のホームランを観ていた角野が涙をこぼしていた。

6回を投げ2失点。6つの三振と共に角野は先発の責任を果たし、後続にマウンドを譲った。負ければ高知FDとのゲーム差は2に開いただけでなく、高知FDにマジック「8」が点灯するはずだった。4-2。福岡RWが大事な一戦をものにして同率首位に立った。これで愛媛MPと併せ、3チームが17勝12敗で首位に並んだことになる。

感情がピッチングに表れやすいことは、角野の大きな課題でもある。深谷コーチから
「12勝目を挙げたら、思い切りガッツポーズしてもいいよ」
と言われていた。
「でも深谷さんと話して、『ガッツポーズはやめとこか。まだ先あるし…』ってことにしました」
あと8試合。まだ先がある。
本当に喜びを爆発させる瞬間は、もう少し先だから。



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