四国・九州アイランドリーグ
2008.4.6. 徳島IS 4-0 愛媛MP <アグリあなんスタジアム>
MP 000 000 000 | 0
IS 000 001 12×| 4
勝 渡邊 1勝
敗 高木 1敗
バッテリー
MP 高木、近平、入野 ‐ 梶原
IS 渡邊 ‐ 加藤
序盤は徳島IS先発・渡邊隆洋、愛媛MP先発・高木大輔両投手の投手戦となり、前半5回を両チームとも無得点で終える。
6回裏、徳島ISは一死満塁の場面で六番・金谷良太が一、二塁間を抜く適時安打を放ち先制点を。7回裏にも代わった二番手・近平省吾を捉えると、一死一、三塁のチャンスに二番・金城直仁が右前へ適時安打を放ち追加点を奪った。8回裏にはこの回からマウンドに登った三番手・入野貴大が制球に苦しむところを八番・加藤光成、九番・金丸勝太郎が連続適時打。さらに2点を追加し4点とリードを拡げた。
渡邊は愛媛MP打線に8安打を許しながらも打たせて獲る丁寧なピッチングで得点を許さない。最終回無死一、二塁のピンチも七番・大津慎太郎を投ゴロ併殺に切って取り、今季初勝利を4-0の見事な完封勝利で飾った。
『「それがすべてです」』
開幕を明日に控えた金曜日、練習を終えたグラウンドの裏で徳島ISの選手たちに開幕を迎える心境を聞いた。この時渡邊隆洋は、今季の開幕投手を逃してしまったことを素直に悔いていた。
「開幕に投げた人がこれまで全員プロ(NPB)に行ってて。西山さん、伊藤さん・・・。去年は投げさせてもらったんですけど、そのいい流れに乗れなかったのは残念です」
白石静生監督から「開幕は片山、渡邊で行く!」と言われながら、やはり欲しかった初戦のマウンドを逃してしまったことが大きな後悔として残る。
チームは昨日、欲しかった開幕初戦を落とした。
ネット裏でデータ収集に努めていたためベンチ入りはしていなかったが、試合後のミーティングの中でチームメイトたちの表情に浮き出ていた特別な感情に気付いている。
「昨日のみんなの悔しい顔を見て、チームに『この負けを取り返したい』っていう気持ちがありました。片山(初戦のマウンドに登り敗戦投手)なんかも結果を求めて頑張ってるのに・・・」
連敗だけは絶対に避けなければならない。
試合前のブルペンで、バッテリーを組んだ加藤光成とは「できるだけ早いカウントで打たせて獲ろう」と話し合っていた。力を入れすぎず、まず回の先頭バッターを抑えることに全力を傾けよう。この作戦が見事に功を奏している。
「無死球でいきたかったですね。一番意識してることなんで」
フォークボールが指にかかりすぎ、六番・松原準に与えてしまったデッドボールが一つある。しかし、今季初勝利を飾ったたった91球での完封勝利は、いかにも渡邊らしい繊細なコントロールを披露してのナイスピッチングだった。
4年目を迎えたピッチャーは、チームに渡邊ただ一人となった。行こうとしている場所がどういうところなのかも、そのためには何が必要なのかも、すべて解っている。
帽子のひさしの裏に、マジックで書かれた言葉がある。
「これです。それがすべてです」
『強い気持ち』と書かれていた。

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