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    Hirofumi TAKATA

    Author:Hirofumi TAKATA
    スポーツライター。
    現在『週刊ベースボール』『Baseball Clinic』『熱中!野球部』『野球太郎』『ホームラン』等の各雑誌、スポーツ紙『デイリースポーツ』などにおいて、独立リーグ、高校野球を中心に取材、執筆活動を続けている。
    4月2日生まれ。A型。

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2006/02/27(Mon)

星の下 路の上

プロフェッショナルとして最も大切なことは何か。
誰もが認める大きな結果を残すことだろうか。それとも莫大な収入を手にすることだろうか。業界における第一人者に上り詰めることだろうか。以前、あるプロフェッショナルに聞いたことがある。
「プロとして最も素晴らしいこととは、長くその仕事を続けることだ」

佐野元春がレコーディング・アーティストとしてデビューしたのは1980年4月。キャリアは25年を超え、もうすぐ26年目に入る。彼の音楽を本格的に聴き始めたのは中学生の頃だから、オレ自身のファン歴も20年をとっくに超えた。
『僕は大人になった』
そんなタイトルの曲もある。まさにその通りだ。

LIVEに足を運んだ回数はざっと数えても30近い数字になる。幸せな時よりも、むしろ苦しい時に元春を歌う。辛い時に元春の曲が耳に流れる。そうやって元春に助けてもらいながら、この20年をなんとか乗り越えて来た様に思う。

2006『星の下 路の上』。
デビュー25周年記念と銘打たれたLIVEツアーに参加した。日本で最も盛り上がる会場だと思う、大阪フェスティバルホールでのLIVEだ。元春のLIVEに連れ立って行く友達の顔ぶれも、この20年の間に変わった。十代の頃一緒に観た仲間達の中には連絡の取れなくなった友達もいる。もう会うことの無い彼女は、『SOMEDAY』を「素敵な曲ね」と言って微笑んでいた。東京で再会した大学時代の友達は、あれから二人の子供の親父になった。17時から始まる今日のLIVEに待ち合わせた友達も、今や立派なお母さんだ。初めて一緒に元春を観た時はまだ後輩のOLだった。

佐野元春はこの25年間、ずっと歌い、曲を作り続けて来た。
時代は流れ、いろいろなものが変化して行った。元春自身もかつての、若かった頃の元春ではない。
しかし、ずっと変わらないものもある。そしてそれはこれからも、音楽という財産として多くの人々の心の中にずっと残っていくのだと思う。

すべての演奏が終わった後、客席に向けて語りかけた。

「ずっと僕なりに〝希望〟の曲を書いてきたつもりです。確かに今は30代、40代には厳しい時代かもしれない。でも僕はこれからも、〝希望〟の曲を書いて行きたい」

元春の言葉を借りるとするならば。
〝BEATは続く〟
センターマイクを客席に向けて、メンバー全員がステージから去った。3時間。会場の照明が再び灯った時、時計の針は20時を差していた。

今日の演奏を笑って振り返りながら、雨上がりの大阪の街を二人で歩いた。
LIVEの夜はいつもそんな風に過ぎて行く。心に何かをもらって帰って来る。そんな夜がもう25年も続いている。
この星の下、そして、この路の上で。
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