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    Hirofumi TAKATA

    Author:Hirofumi TAKATA
    スポーツライター。
    現在『週刊ベースボール』『Baseball Clinic』『熱中!野球部』『野球太郎』『ホームラン』等の各雑誌、スポーツ紙『デイリースポーツ』などにおいて、独立リーグ、高校野球を中心に取材、執筆活動を続けている。
    4月2日生まれ。A型。

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2007/05/23(Wed)

サプライズ

四国アイランドリーグ公式戦
2007.5.20. 徳島IS 4–7 香川OG <アグリあなんスタジアム>

勝 松尾 5勝1敗
S 橋本 1勝0敗4S
敗 片山 2勝4敗

ナイター設備の整った広い『アグリあなんスタジアム』が遂に完成した。そのこけら落としとして四国アイランドリーグ公式戦が開催された。徳島県南では初の公式戦開催となるこの試合に観客席は無料解放され、4,656人もの観衆がスタンドを埋め尽くした。徳島ISにとって新たなホーム球場のオープニングゲームを勝利で飾りたい。相手は昨夜、接戦で勝利をもぎ取った香川OGである。
1回裏、先頭打者の山口寛史が香川OG先発・松尾晃雅のストレートを叩く。バックスクリーン右に突き刺さった先頭打者本塁打に一塁側スタンドが色めき立つ。しかし徳島IS打線はそれ以降チャンスを得点に結び付けることができない。2回裏に得た二死満塁のチャンスも走塁ミスでつぶしてしまった。
県南の出身である片山正弘・矢野大天の徳島ISバッテリーは、香川OG打線を5回まで無得点に封じ込む。だが6回表に流れが変わった。五番・丈武は左中間へ6号2ランを叩き込み、香川OGが逆転に成功した。
7回表、八番・三輪正義が右前安打で出塁し、香川OGがチャンスをつかむ。九番・井吉信也はバントを空振り。このプレーに十川主審は井吉の守備妨害を宣告する。ベンチから飛び出した西田監督と柳田コーチが猛抗議を行うが認められず、西田監督は主審に暴言を吐いたとしてリーグ初の監督退場を命じられた。
香川OGは一死一、三塁とした後、一塁走者・国本和俊が二盗を試みる。捕手・加藤光成からの送球を遊撃手・李鐘熙が逸らす間に三塁から三輪が還り、追加点を奪った。
7回裏、徳島ISも七番・増野真太郎の左前安打、八番・矢野の左翼フェンス直撃適時二塁打ですぐさま1点を奪い返す。
徳島ISベンチは8回裏、疲れの見えた片山に代え、新クローザー角野雅俊を投入した。しかし角野は期待に応えることができず無死満塁のピンチに陥る。二死となりながらも九番・井吉信也は中前に2点適時安打を放ち、再び徳島ISを突き放した。香川OGは9回表にも三番・堂上隼人の左犠飛、丈武の左翼越え適時二塁打で2点を追加した。
9回裏、徳島ISは九番・HIROの右犠飛、山口の右前適時安打で2点を返し意地を見せたが反撃もここまで。7対4で香川OGが勝利を収めた。


『サプライズ』

両翼100m、最深部122m。徳島で最大規模の球場である。
丘の上に作られ、緑の木々に包まれた美しい『アグリあなんスタジアム』には強い風が吹いていた。地元の方が言うには「冬の風が吹いている」そうだ。下から吹き上げてくる強い北風に、電光掲示板の上に掲げられた旗が飛ばされそうなほどバタついていた。

すでに試合開始3時間前には両チームとも球場入りしており、新球場の感触を確認している。香川OGの打撃練習が始まった頃に外野の芝生スタンドまで行ってみた。

打球が伸びる。
外野フェンスまでの距離をものともせず飛距離が出ている。バッティングピッチャーが投げる打ち易い球が、風に乗りいくつもスタンドインしてしまう。この球場で最初に行われる記念すべき試合に、何かが起こる予感はやはり少なからずあったのである。

カウント0-2からの3球目を山口寛史(徳島IS)は狙っていた。
「狙ってましたね。あ、ホームランじゃ無いスよ。真っ直ぐを狙おうと」
柔らかいテイクバックに左腕の白いリストバンドが揺れる。インコースのストレートに合わせバットを振り抜くと、打球はバックスクリーンの右へと一直線に舞い上がった。最初のホームランは初回、それも先頭打者から飛び出している。

2007.5.20. YAMAGUCHI
メモリアルな一撃は先頭打者・山口のバットから

2007.5.20. JOBU
6回表、丈武逆転の一打が左翼スタンドへ

「飛びますねー!最後のなんか(9回表、左翼フェンス直撃二塁打)こすっただけですよ。あんなのレフトフライですもん!」
逆転2ランを含む4安打、3打点を叩き出した丈武(香川OG)はそう声を上げた。ホームランの際、両手で「伸びてる!」といったジェスチャーを見せながらホームベースを踏んでいる。
「でも、まだ内野の土がふかふかで・・・」
まだ落ち着いていない土の感触に、少し守りにくさを感じていた。

逆にマウンドは少し硬かった。
「最初、ちょっと硬いなって。投げにくくはなかったですけどね。両親は鳴門とかにも来るんですけど、今日はライトスタンドに知り合いのおばちゃんとかが来てて、嬉しかったですね」
オープニングゲーム最初のマウンドに立った片山正弘(徳島IS)は、アグリあなんスタジアムのある阿南市の出身である。3失点、被安打7と打たれはしたが、地元の観客の前で奮闘する自分の姿を披露している。

「なんとかしなきゃいけないと。真っ直ぐ内寄りの球でした」
バッテリーを組んだ県南出身の矢野大天(徳島IS)は7回裏、左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、意地を見せた。

2007.5.20. KATAYAMA & YANO
片山と矢野。地元出身の二人がバッテリーを組んだ

西田監督(香川OG)が四国リーグ初の退場処分を受けた一幕もあった。オープニングゲームには数々のサプライズが起こった。

徳島県南初の四国リーグ公式戦は、無料解放とはいえ目標の1,000人を大きく上回る4,656人がスタジアムに足を運んだ。ネット裏からは地元放送局がラジオの生中継を行い、熱戦の模様を県全体に届けた。

サプライズはネット裏にもあった。
これまで四国リーグの試合を観たことがなく、初めて観戦に来たという人々も多かった。決して広くはないスタンドを埋め尽くしたネット裏の観客たちは、試合が熱を帯びていくに従い徐々に盛り上がりを見せていった。静かにプレーを見つめていた男性たちが、最後には立ち上がって手を叩き、大きな声で選手の名前を叫んでいた。

その姿を見ながら思い出したことがある。
2年前、このリーグがスタートして間もない頃、蔵本球場で出会ったある男性客がこう言っていた。
「僕らは生でスポーツを観たことがなかった。こうして目の前で野球が観られることが本当に嬉しい」

訪れた4,656人は今日の試合から四国リーグに対してどんなイメージを持っただろうか。ユニフォーム姿で観戦した少年野球チームの子供たちは、目の前で観た大きなホームランに何を思っただろうか。ネット裏で歓声を上げていた男性たちは、今日自分が身を置いたその空間に何を覚えただろうか。この新しいスタジアムから、四国リーグにとってもっと大きな嬉しいサプライズが起きはしないだろうか。


PHOTO BY Misato MORI
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