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    Hirofumi TAKATA

    Author:Hirofumi TAKATA
    スポーツライター。
    現在『週刊ベースボール』『Baseball Clinic』『熱中!野球部』『野球太郎』『ホームラン』等の各雑誌、スポーツ紙『デイリースポーツ』などにおいて、独立リーグ、高校野球を中心に取材、執筆活動を続けている。
    4月2日生まれ。A型。

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2010/06/29(Tue)

2010.6.29. 高知FD 4‐0 徳島IS

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.29. 高知ファイティングドッグス 4‐0 徳島インディゴソックス 8回戦(前期最終戦) ダブルヘッダー第2試合 <高知球場> 観衆167人

 徳島IS 000 000 000| 0
高知FD 000 030 10×| 4

勝 武田大輔 1勝0敗
負 大川学史 4勝2敗

バッテリー
 徳島IS 大川、土肥 ‐ 矢野、河原、山村
高知FD 武田、丸野 ‐ 飯田

本塁打
 徳島IS 
高知FD 


 第1試合が行われている途中から降り始めた雨が止まないまま、13時35分に第2試合のプレーボールが掛けられた。
 今季初先発の高知FD・武田大輔(24歳)は、走者を出しながらも1、2回を二度の併殺で乗り切る。3回表、二死二、三塁のピンチにも得点を許さず、前半5回を無失点で切り抜けた。
 4回まで徳島IS先発・大川学史(24歳)を打ちあぐねていた高知FDだったが5回裏、二死から八番・村上祐基(22歳)があわやスタンドインかと思われる左翼フェンス直撃の二塁打を放つ。続く九番・飯田一弥(24歳)の右前安打に村上が本塁突入を図る。右翼手・神谷厚毅(24歳)の好返球により本塁で憤死したかに見えたが、主審は判定を出しておらず、捕手がタッチアウトをアピールする隙を突いてホームベースにタッチ、先制点を奪った。さらに一番・安田圭佑(22歳)、二番・流大輔(21歳)が連続適時打を放ち、高知FDが二死からの4連打で3点を先制した。
 さらに高知FDは7回裏、三遊間を破る左前安打で出塁した八番・村上が二盗に成功する。二死三塁として一番・安田の打球は三塁手の前へのボテボテのゴロとなるが、俊足を飛ばしての果敢なヘッドスライディングで内野安打をもぎ取る。三塁から村上が生還し、4点目を奪った。
 8回まで徳島IS打線を無得点に封じ込めた武田に代わり、9回表のマウンドに登った丸野裕司(22歳)がきっちりと三者凡退で締め、第1試合の借りを返した。
 高知FDが4対0の完封で徳島ISを下し、前期の対戦成績を4勝2敗2分けとして勝ち越しを決めている。武田が嬉しい初勝利を手にした。
 この結果、高知FDは勝ち星を香川OGと同じ22勝に伸ばし、0.5ゲーム差で明日の長崎セインツ戦に臨む。前期優勝争いは7月2日、香川・レクザムスタジアムで行われる香川OGとの最終戦直接対決で決着することとなった。




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2010/06/29(Tue)

2010.6.29. 高知FD 0‐3 徳島IS

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.29. 高知ファイティングドッグス 0‐3 徳島インディゴソックス 7回戦 ダブルヘッダー第1試合 <高知球場> 観衆132人

 徳島IS 200 100 000| 3
高知FD 000 000 000| 0

勝 角野雅俊 8勝3敗1セーブ
S 弦本悠希 1勝0敗6セーブ
負 山中智貴 2勝1敗

バッテリー
 徳島IS 角野、岩崎、岩根、弦本 ‐ 飯田
高知FD 山中、丸野 ‐ 飯田

本塁打
 徳島IS 
高知FD 


 ダブルヘッダーで行われる高知FDと徳島ISの前期最終決戦は、今にも雨が落ちてきそうな高知球場で午前10時から第1試合(7回戦)が行われた。
 1回表、徳島ISは高知FD先発・山中智貴(21歳)の立ち上がりに二番・岡崎稔弘(20歳)の右前安打などで二死一、二塁と走者を溜める。五番・山村裕也(23歳)の打球は右翼手の頭上をライナーで越える適時三塁打となり、徳島ISが2点を先制した。
 徳島ISは4回表にも四番・大谷龍次(21歳、元ロッテ育成)の左前安打などで無死一、二塁とすると、六番・白川大輔(21歳、元ロッテ育成)の送りバントを山中が三塁へ暴投し大谷が生還。1点を追加して3点のリードを奪った。
 徳島IS先発の角野雅俊(27歳)は制球を乱しながらの立ち上がりから徐々にペースをつかみ、3回以降高知FD打線にヒットを許さない。5回を無失点に抑える好投を見せたが6回表、先頭の一番・安田圭佑(22歳)に四球を与えたところで右手親指のマメが裂け降板となった。
 だが角野からマウンドを受け継いだ投手陣が好投を見せる。二番手左腕・岩崎雄也(22歳)が無死一塁のピンチを遊ゴロ併殺で乗り切ったあと、二死一、二塁のピンチも三番手・岩根成海(22歳)が五番代打・宮元智博(24歳)を見逃し三振に切って獲り、無失点で乗り切った。岩根は7、8回も打者3人ずつできっちり抑えると、9回裏をクローザー・弦本悠希(21歳)が三者凡退で抑え逃げ切った。
 徳島ISが高知FD打線を2安打に封じ込める3対0の完封勝利で第1試合を制した。この結果、2位・香川OGに自力優勝の可能性が復活、高知FDのマジックが消滅することとなった。




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2010/06/29(Tue)

2010.6.28. 香川OG 雨天ノーゲーム 高知FD

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.28. 香川オリーブガイナーズ 雨天ノーゲーム 高知ファイティングドッグス 8回戦(前期最終戦) <レクザムスタジアム>

高知FD 000 1|
香川OG 000  |
グラウンドコンディション不良により試合不成立

バッテリー
高知FD 野原 ‐ 飯田
香川OG 深沢、伊藤 ‐ 西森


 前期優勝までのマジック『3』を点灯させた高知FDと2位・香川OGとの首位決戦は、意外な形で幕を閉じる形となった。
 3回表、制球の定まらない香川OG先発・深沢和帆(26歳、元巨人)を高知FD打線が捉えた。先頭の九番・飯田一弥(24歳)が左前打で出塁したあと、2つの四球で一死満塁と走者を溜める。香川OGベンチは深沢に代えて伊藤秀範(27歳、元ヤクルト)を投入するが、二死満塁としたあと五番・今中尭大(21歳)の一ゴロを一塁手が後逸し三塁走者が生還、高知FDが先制点を奪った。
 高知FD先発・野原慎二郎(25歳)の前に4回までヒット2本に抑えられていた香川OGだったが5回表、先頭の七番代打・加登脇卓真(23歳、元巨人)が四球を選ぶ。八番・西森将司(22歳)の送りバントに打球の処理を誤った野原が一塁に悪送球、無死一、三塁のチャンスをつかむ。続く九番代打・藤嶋紀之(22歳)の打席がカウントワンボールツーストライクとなったところで突如雨が激しくなり、19時30分に試合は一時中断となった。30分間の待機の後、審判団はグラウンドコンディションの不良により試合再開を不可能と判断。ノーゲームとなった。

香川OG・西田真二監督
「水を差したね。5回の裏に降って、ウチのチャンスだった。逆に言えばもう1回対戦できるということで。まだ愛媛戦もあるしね。伊藤の制球力が良かったね」

高知FD・定岡智秋監督
「今日はベンチがワーワーと元気あったね。前の試合のあとちょっと言ったんだけど、『去年の後期の終わりはもっと元気あったぞ!』って。(野原は)打たれそうな気がせんかったもんね。こないだ(6月24日、高知FD戦(マドンナスタジアム)、8回2失点)より良かった。なかなか決まらんねぇ。はよ優勝インタビューしたいんやけどねぇ」




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2010/06/28(Mon)

2010.6.27. 高知FD 3‐3 香川OG

2010.6.27. 四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
高知ファイティングドッグス 3-3 香川オリーブガイナーズ 6回戦 <高知球場>
コラム『達成感と反省と』は、『THE STADIUM』(http://thestadium.jp/)に掲載されています。




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2010/06/25(Fri)

「『もっと攻めよう!』って思えました」

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.24. 愛媛マンダリンパイレーツ 3‐5 高知ファイティングドッグス 8回戦(前期最終戦) <マドンナスタジアム> 観衆152人

高知FD 010 103 000| 5
愛媛MP 000 001 101| 3

バッテリー
高知FD 野原、丸野、山隈 ‐ 飯田
愛媛MP 岸、亮 ‐ 松原

本塁打
高知FD 龍央4号ソロ(2回、岸)
愛媛MP 大津2号ソロ(6回、野原)、高田1号ソロ(7回、野原)


 愛媛MPと高知FDの対戦はこれが前期最終戦となる。愛媛MPが1勝5敗1分けと星を大きく落としており、最後に一矢報いたいところだ。だが、高知FDも前期優勝争いの真っ最中であり、ここから最終戦まで7連戦を戦う。試合は蒸し暑い松山・マドンナスタジアムで午後12時01分にプレーボールとなった。
 初回、愛媛MPがいきなり先制のチャンスをつかむ。高知FD先発・野原慎二郎(25歳)から一番・金城直仁(26歳)が三塁線を破る二塁打を放つと、二番・秋山繁(22歳)がきっちりとバントで送り一死三塁に。しかし三番、四番が共に三振で倒れ、得点とはならなかった。
 初回を三者凡退で打ち取った愛媛MP先発左腕・岸敬祐(23歳)だったが、2回裏、四番・龍央(中村竜央、29歳)に左中間へライナーで運ばれる4号ソロ本塁打を浴び1点を失う。高知FDは4回表にも二死二塁の場面で六番・西本泰承(24歳)が左前に落ちる適時テキサス安打で走者を返し、2点目を奪った。野原は初回のピンチ以降、キレのあるストレートを武器に愛媛MP打線に出塁を許さず、高知FDが2点をリードして前半を終えた。
 6回表、高知FD打線がさらにチャンスを拡げる。三塁手の悪送球、投手の野手選択などで無死二、三塁としたあと、六番・西本が左中間を破る三塁打を放ち二者が生還する。さらに八番・流大輔(21歳)の一ゴロの間に西本が還り3点目を追加、5点のリードを奪った。
 だが6回裏、愛媛MPが反撃を見せる。好投の野原から八番・大津慎太郎(25歳)が右中間に2号ソロ本塁打を放ち1点を、7回裏にも先頭の六番・高田泰輔(21歳)が右翼フェンスを高々と越える1号ソロ本塁打を放ち、2点を返した。
 7回表から岸に代わってマウンドに登った亮(赤嶺亮、24歳)の前に追加点を奪えない高知FDは、3点のリードを持って最終回の守備に向かう。9回裏、8回を投げた野原に代わってマウンドに登った二番手・丸野裕司(22歳)だったが、愛媛MP打線に捉えられた。
 六番・高田が中前安打で出塁すると、八番・大津が左中間へ鋭い当たりの二塁打を放つ。スタートを切っていた高田が本塁生還を果たし1点を返した。さらに一死二塁と続くピンチに高知FDベンチは丸野を下げ、山隈茂喜(26歳)をマウンドに送る。山隈は後続を見事二者連続三振に切って獲り、2点のリードを守り切った。
 高知FDが5対3で逃げ切り3連勝、愛媛MPとの前期最終戦を白星で終えた。7連戦最初のゲームに幸先の良いスタートを切り、2位・香川OGとのゲーム差を「1.5」に開いた。野原がハーラーダービートップタイに並ぶ9勝目、山隈が3つ目のセーブポイントを獲得している。愛媛MPはこれで5連敗となり長崎Sと同率での最下位に転落。残された前期2試合に最下位脱出を賭けることとなった。


「『もっと攻めよう!』って思えました」

「思いっきり。フォアボール出すくらいやったら…」
 初回、先頭打者の金城直仁(26歳)に三塁線を抜く二塁打を許している。外角へ投げた球が3つともボールとなり、スライダー2つでカウントを整えたあと、フルカウントからストレートで勝負した結果だ。
 だがこの1球は、野原慎二郎(25歳、高知FD)が今日の試合に自身の腹のくくり具合を示す1球となった。いつものスライダーでかわす投球ではなく、ストレートで勝負する。バッテリーを組む飯田一弥(24歳)とは、「真っ直ぐで行けるところまで行こう。打たれたらまたそこから考えよう」と話し合っていた。ボールがよく指にかかっており、いつも以上にストレートが走る。
「せっかく真っ直ぐがいいときに、どんだけ自分を試せるか? 攻めの気持ちで投げようと思ってました」
 5回までに愛媛MPが放った安打は、最初に金城が打った1本のみである。圧巻だったのは初回から2回にまたいで奪った四者連続三振である。三番・古卿大知(29歳)から六番・高田泰輔(21歳)まで、四番・末次峰明(25歳)を内角へのスライダーで空振り三振に獲った以外は、すべてストレートで奪った。
「こんなに飛ばしたことないですね。調子がいいのもあるんですけど。5回まで投げて、そこを過ぎると自然に勝てたりすることがあって、下手に考えすぎて投げるより、思いっきり投げる方がいい」
 アイランドリーグでの実績とチームからの信頼感は十分なものがある。NPBに行くために課題としているもの、それは「スピード」だ。最低でも140㌔は出したい。初めてインタビューで話を聞いた2年前からそう言い続けて来た。今日の試合にチームが記録したスピードガンは、最速タイとなる141㌔を連発しており、常時130㌔台後半をキープできていた。何よりも打たせなかった。
「『攻めれた!』っていうか、(変化球のサインに)首振ってインコースに真っ直ぐで行ったり、『もっと攻めよう!』って思えました」
 8回を投げ2失点、後半にスタミナが落ちてしまい本塁打を2本浴びた。課題として残った部分はあるが、飛ばしたことでつかめた自信の方が大きい。
 実は前回の登板(6月12日、大阪GV戦(住之江))で完投勝利を挙げたものの、2点を奪われたことが大きな反省点となっている。先頭打者を四球で歩かせるなど、防ぐことのできた失点であり、嫌なイメージが残ってしまっていた。
 復調のきっかけとなったのは一昨日(22日)、鳴尾浜で行われたNPBとの交流戦、阪神二軍・ソフトバンク二軍連合チームとの試合だった。NPBを相手に変化球でかわすのではなく、真っ直ぐを思いっきり、腕を振って低目に投げ込む。追い掛けなければならない目標をマウンド上で再確認している。何よりも攻める気持ちを思い出していた。
「やっぱり、思い切って楽しんでやるのが大事なんやってことを思い出せました」
 前期最後の7連戦、その直前に行われたNPB交流戦はいささか可哀相にも思えたが、余計なお世話だったようだ。それはそうだ。それくらいで音を挙げているようなヤワな気持ちでは越えられない。越えようとしている壁はもっともっと高いのだから。




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2010/06/24(Thu)

2010.6.20. 香川OG 0‐0 愛媛MP

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.20. 香川オリーブガイナーズ 0‐0 愛媛マンダリンパイレーツ 7回戦 <レクザムスタジアム> 観衆1,083人

愛媛MP 000 000 000| 0
香川OG 000 000 000| 0
※ 9回リーグ規定により引き分け

バッテリー
愛媛MP 森、能登原 ‐ 松原
香川OG 上野、キム、前川 ‐ 上ノ下

本塁打
愛媛MP 
香川OG 


 首位を0.5差で追う香川OGがレクザムスタジアムで戦う前期最後のホームゲーム4連戦、その最終戦である。高知FDとの直接対決は雨で流れ順延となったものの、愛媛MP、三重TAを下して4連勝とチームは好調を維持している。対する愛媛MPは3連敗中と、最下位・長崎Sとのゲーム差が「0.5」にまで縮まっており、なんとかここで意地を見せたいところだ。
 試合は前回の対戦(17日)に続き、今回も愛媛MP・森辰夫(21歳)、香川OG・上野啓輔(24歳)、両先発の投手戦となった。
 先にチャンスをつかんだのは香川OGである。1回裏、一番・大原淳也(25歳)が森の足元を抜いて中前安打を放つと、二番・笠井要一(24歳)がきっちり送って一死二塁と得点圏に走者を進める。しかし中軸に1本が出ず、先取点のチャンスを逃した。3回裏にも2つの四球で無死一、二塁と走者を溜めるが、森の粘りある投球の前に三、四番が打ち取られ、前半5回を無得点で終えた。
 上野も愛媛MP打線をほぼ完璧に封じ込める。5回まで打者15人、1安打しか許さない見事な投球を見せ、前回の愛媛MP戦で先発した前川勝彦(元オリックス、31歳)と同じ40球で5回を投げ終えた。
 6回表、愛媛MPは先頭の七番・小野真悟(25歳)が中前打で出塁するが、次の打者が併殺打に倒れチャンスを潰してしまう。中前打で出塁した九番・金城直仁(25歳)が二死三塁の場面を作ったが、得点にはつながらなかった。
 香川OGも6回裏、三番・大松陽平(19歳)が中前打を放つ。しかし四番・中村真崇(26歳)は三塁への併殺打と、こちらも打線がつながらない。7回裏にも六番・洋輔(近藤洋輔、28歳)の三遊間を破る左前安打から一死二塁とチャンスを作るが、後続が凡打に倒れた。
 香川OGは7回を無失点で投げ終えた上野に代わり8回をキム・ギョンテ(34歳、韓国)、9回を前川が完封リレーでつなぎ、最後の攻撃に望みを託す。
 愛媛MPも8回まで香川OG打線を無失点に抑え込んだ森に代わって9回のマウンドに能登原将(25歳)を送る。能登原は四番から始まる香川OG打線をきっちり3人で抑え、こちらも得点を許さなかった。
 9回リーグ規定により試合は0対0の引き分けとなった。高知FDが四万十での三重TA戦に勝利したため、香川OGとの差が1ゲーム差に開いている。香川OGは25日、いよいよ高知FDとの直接対決に挑む。





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2010/06/20(Sun)

2010.6.19. 香川OG 6‐4 三重TA

2010.6.19. 四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦(JFBL交流戦)
香川オリーブガイナーズ 6-4 三重スリーアローズ 4回戦(前期最終戦) <レクザムスタジアム>
コラム『あと5試合』は、『THE STADIUM』(http://thestadium.jp/)に掲載されています。




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2010/06/18(Fri)

「省エネで行こか!」

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.17. 香川オリーブガイナーズ 1‐0 愛媛マンダリンパイレーツ 6回戦 <レクザムスタジアム> 観衆498人

愛媛MP 000 000 000| 0
香川OG 000 100 000| 1

勝 前川勝彦 9勝1敗
敗 岸敬祐 3勝6敗

バッテリー
愛媛MP 岸、入野 ‐ 松原
香川OG 前川 ‐ 西森

本塁打
愛媛MP 
香川OG 


 首位・高知ファイティングドッグスとのゲーム差は「2」、残り試合数は「7」。ここから19日までの4連戦、香川OGにとっては前期逆転優勝に向け、落とせないゲームが続く。最初の相手は4勝1敗と相性の良い愛媛MPである。香川OGは8勝を挙げハーラーダービートップを走る前川勝彦(元オリックス、31歳)を、愛媛MPも3勝を挙げているチームの勝ち頭・岸敬祐(23歳)を先発に送り、共に左腕同士の対決となった。
 1回表、愛媛MPは二番・増田康弘(23歳)が三塁への内野安打で出塁する。二死三塁と先制のチャンスをつかむがあと1本が出ず、初回の攻撃を無得点で終えた。香川OGも1回裏、一番・大原淳也(25歳)、三番・大松陽平(19歳)のヒットで一死一、三塁とするが、四番・中村真崇(26歳)が遊ゴロ併殺打に倒れ最初のチャンスを逸した。
 両チーム共に序盤3イニングを無得点で終えたあとの4回裏、香川OGは先頭の三番・大松が中前打、四番・中村も右前打で続き、無死一、二塁とする。五番・洋輔(近藤洋輔、28歳)が三ゴロ併殺打に倒れ二死二塁となったが、六番・国本和俊(26歳)が勝負強さを見せ、中前に適時安打を放つ。二塁から中村が還り、香川OGが先制点を奪った。
 テンポ良く打たせて獲る前川の前に、愛媛MP打線は凡打の山を築く。だが、打線の援護を待ち続ける岸が粘りの投球を見せた。6回裏、一死一、二塁のピンチも四番・中村のバットを砕いて今日3度目の併殺打に切って獲り、ピンチを乗り切った。
 1点のビハインドを追って迎えた9回表、愛媛MPは先頭の二番・増田が三遊間を破る。三番・西村悟(26歳)の二ゴロ封殺で走者が入れ替わったあと、四番・末次峰明(25歳)が四球を選ぶ。一死一、二塁と一打逆転の場面で五番・古卿大知(29歳)は前川の変化球に喰らいつく見事な粘りを見せたが、内角へのスライダーを空振りし三振に。スタートを切っていた二塁走者・西村が三盗に失敗し、一瞬にして試合終了となった。
 香川OGが1点を守り切り、愛媛MPを下した。前川が今季2度目の完封勝利を挙げ、ハーラー単独トップとなる9勝目を手にしている。
 試合終了直後、西村の三塁憤死に異議を唱えた沖泰司監督が審判団に対して暴言を吐き、退場処分となっている。
 香川OGは明日(18日)、ホーム・レクザススタジアムに首位・高知FDを迎え、首位決戦天王山に挑む。


『「省エネで行こか!」』

 香川OG先発・前川勝彦(元オリックス、31歳)がノーワインドアップからポンポンとテンポ良くストライクを投げ込んでいく。1回から5回までを見れば、10球以上タマ数を使ったイニングはなく、前半5回をたったの40球で投げ終えた。愛媛MPの打者18人全員が4球以内で打席を終えている。香川OGの九番・甲斐弘樹(18歳)が粘りに粘って15球目をライナーで中前に運んだ姿が、あまりにも対照的に映る。
 NPB時代の球速を追い求める姿はきれいさっぱりと捨て去っている。コントロール重視で打たせて獲る。海外での登板経験で身についたことなのだが、その真骨頂と言って良いほどの投球を見せた※。前川が言う。
「正直、スピードを出そうと思ったらいつでも出せる。そんなことはどうでも良かったから。今日のテーマにしたのは『軽くコースにどれだけいい球を投げられるか?』でした」
 愛媛MPの打者にすれば積極的にファーストストライクを狙って行ったのだろうが、ストレートにつまらされ、また緩急を使った低目への変化球に内野ゴロを打たされた。27個のアウトの内、内野ゴロで奪われたアウトが12個ある。
「三振獲りに行ったら最低でも3球いりますけど、内野ゴロだったら1球でいいんで」
 そう語る前川と、徹底して低目を意識したリードを続ける捕手・西森将司(22歳)との香川OGバッテリーの前に、愛媛MP打線は完全に術中にハマってしまったと言わざるを得ない。
 しかし、6回以降は攻め方を変え、タマ数を投げさせた。1点を争う展開のなか、三番・西村悟(26歳)が自らのバットでつかんだ二死二塁のチャンスを四番・末次峰明(25歳)が活かせなかったことが悔やまれる。
 クライマックスは9回表、一死一、二塁として次の打者に1本が出れば試合がひっくり返る、という場面だった。愛媛MPの五番・古卿大知(29歳)はストライクを見逃さず、果敢にバットを振り続ける。ライナーで捉えた鋭い打球が、立て続けに右方向へのファウルとなって消えて行く。ストライクをすべてファウルにし、カウントはフルカウント、5本のファウルで粘った。
 だが、前川の精神力は揺るがない。
「ピンチだと思ってなかったし、逆に気合い入れさせてもらいました。三振獲るにはスライダーかフォークしかない。『どこで行ったろ?』と思ってました」
 次の9球目、ここで勝負に出る。普段捕手のリードに首を振ることはまずない。だからこそあのテンポの良さが生まれるのだが、このときばかりは西森の出した内角へのストレートのサインに首を振った。フォークボールに古卿が着いて来ている。投げるべき球は1つだった。
 ヒザ元へ鋭く曲がりながら入ってきたスライダーに、古卿のバットが空を切った。ここで勝負あった。
 今季2度目の完封勝利は、昨日(16日)のドローゲーム、徳島IS対高知FD戦を上回る2時間14分という早さで幕を閉じた。これで9勝目を挙げ、ハーラー単独トップに立っている。
 試合前、前川は西森と「省エネで行こか!」と話し合っていたという。
「とりあえず4連戦、全部投げるつもりで。球数を少なく」
 前期逆転優勝のために、「行け!」と言われればいつでもマウンドに登るつもりでいる。まずは自分が先発して4連戦のアタマを獲る。あとの3試合もすべて登板することを考慮した上での、NPB一軍レベルの投球術を駆使して投げた省エネピッチングだったのである。

※ 詳しくは現在発売中の『週刊ベースボール』6月28日号に。読んでねーっ!!




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2010/06/17(Thu)

5つ目の引き分け

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.16. 徳島インディゴソックス 0‐0 高知ファイティングドッグス 6回戦 <アグリあなんスタジアム> 観衆325人

高知FD 000 000 000| 0
 徳島IS 000 000 000| 0
※ 9回リーグ規定により引き分け

バッテリー
高知FD 吉川 ‐ 飯田
 徳島IS 大川 ‐ 山村

本塁打
高知FD 
 徳島IS 


 徳島ISのホーム、アグリあなんスタジアムに高知FDを迎えての前期6回戦は、両先発投手が互いに譲らない投手戦となった。
 1回表、5月度の月間MVPに輝いた徳島IS先発・大川学史(24歳)が立ち上がりを打者3人で仕留める。高知FD先発左腕・吉川岳(24歳)は1回裏、先頭打者を四球で歩かせたものの、盗塁を試みた一塁走者を捕手・飯田一弥(24歳)が見事な送球で補殺、こちらも初回を3人で終えた。
 徳島ISは2回裏、一死から五番・山村裕也(22歳)が三塁への内野安打で出塁すると、二盗を成功させ得点圏に進む。制球をやや乱した吉川から二死満塁のチャンスをつかむものの、九番・猪澤海(21歳)が二ゴロに倒れ、先制点を挙げるには至らなかった。
 毎回走者を背負いながらも要所をきっちりと締める吉川だったが、5回裏にも味方守備陣の連続失策で一死一、二塁のピンチに陥る。二死二、三塁としながら三番・斎藤雅俊(23歳)を外角へのストレートで空振り三振に切って獲り、この回も無失点で凌いだ。
 大川も素晴らしい投球で得点を許さない。前半5回を九番・飯田の左前安打1本に抑えると、6回以降も低目へのチェンジアップが冴え、高知FD打線を無失点に封じ込める。9回を投げ終え散発2安打無失点、6つの三振を奪って味方の反撃を待った。
 今季3度目のサヨナラ勝ちを決めたい徳島ISは9回裏、一死から五番・山村が今日3本目となる安打を中前に運び、出塁する。だが後続の援護がないまま、最後の打者が吉川のスライダーの前に空振り三振となった。
 試合は両チームとも得点のないまま、9回リーグ規定により0対0の引き分けに終わった。この結果、徳島ISが残り試合を全勝しても上位2チームの勝率を超える可能性が消え、前期逆転優勝の夢が幻となった。現在首位を走る高知FDと、それを1.5ゲーム差で追う2位・香川OGとの間で前期王者が争われることになる。


『5つ目の引き分け』

 試合時間は2時間22分と短く、放ったヒットは高知FDが2本、徳島ISが5本とどちらも少ない。現在リーグトップの防御率1.22(6月15日現在)を誇る昨年の年間最優秀選手・吉川岳(高知FD)と、5月度の投手部門月間MVP・大川学史(24歳、徳島IS)との投げあいは、お互いにまったく譲らない投手戦となった。
 最初に得点のチャンスが訪れたのは徳島ISである。だが、初回無死一塁のチャンスを三振併殺で潰し、2回裏二死満塁のチャンスも凡打で三者残塁と、無得点に終った。吉川の不安定な立ち上がりを捉えきれず、先制点を奪えなかったことがあとから大きく響く。
 吉川も走者を背負いながら要所を締め続ける。何よりも初回の四球以外、先頭打者を出塁させなかった。ストレートの精度が良くなかったところを早めに修正し、攻め方を変えている。
「インコースが攻めれなくて、真っ直ぐの質が悪すぎました。開き直って「外」に切り替えてから結果いいタマ行ったんで。今日はもうスラ(スライダー)ですね。やっぱり生命線なんで。低目いいとこ突けて内野ゴロ多かったし」
 5回裏、内野手の2つのエラーで生まれた一死一、二塁のピンチを乗り切ると、その後は徳島ISに二塁を踏ませない好投で9回を投げ抜いた。
 だが、抑え込まれていたのはむしろ高知FDの方である。大川の変化球の前に打線が沈黙を続けた。得点圏に走者を進めたのは6回表、二番・流大輔(21歳)が左翼線にヒットを放ち、二盗を成功させた場面たった一度である。
 前回(6月2日、高知FD戦(蔵本)、3対4)の先発で四番・龍央(中村竜央、29歳)にスリーランを浴びるなど6回4失点(自責4)と打ち込まれ、味方が奪ってくれた先制点をフイにしてしまった反省をここで活かした。大川が語る。
「チェンジアップを振ってくれたんで、カウントも空振りも獲れました。ゼロに抑えれば負けることはないんで、いつか獲ってくれるやろと思いながら。ランナーが出てからは注意しようと。それまでは大胆に行こうと思ってました」
 7回表、三者凡退に終わりはしたものの、四番・龍央に右飛、五番・梶田宙(27歳)に中直と、高目に浮いたボールを捉えられた。だが、次の8回表にしっかり低目に投げ、再び三者凡退で終えたことできっちり修正ができた。「いける!」と自信を持って最終回のマウンドに臨んでいる。
 0対0のスコアレスドロー。だが、この引き分けは徳島ISにとって「負け」にも等しい引き分けである。逆転優勝のためには残り試合をすべて勝つしかなかった状況で、残り8試合に全勝したとしても高知FD、もしくは香川OGの勝率を上回れなくなった。追撃の目はここで潰えた。
 試合内容では徳島ISにやや分があったが、リーグ戦という長いスパンで見れば、高知FDの安定感がここでも発揮されたというべきだろう。勝てなくても負けない。リーグ新記録の12連勝を達成した勢いは、連勝が途絶えた今でもまだ残っている。5つの引き分けが現在の高知FDの強さの象徴である。定岡智秋監督(高知FD)が言う。
「負けんかったから良かった。今年のええところは引き分けが多いところやから。18日の直接対決で勝たないかん。香川の負けを待つより、ウチが勝てばいいことやから」
 2位とのゲーム差は「1.5」、明日(17日)の愛媛MP戦でもし香川OGが敗れれば、高知FDにマジック「5」が点灯する。直接対決はあと3つ。前期優勝へのサバイバルレースは、いよいよクライマックスへと突入する。




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2010/06/13(Sun)

2010.6.12. 徳島IS 12‐2 香川OG

2010.6.12. 四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
徳島インディゴソックス 12-2 香川オリーブガイナーズ 8回戦(前期最終戦) <アグリあなんスタジアム>
コラム『逃げずに、振り切った』は、『THE STADIUM』(http://thestadium.jp/)に掲載されています。




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2010/06/12(Sat)

「今日は丁寧にコース突いて」

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.11. 愛媛マンダリンパイレーツ 7‐6 徳島インディゴソックス 7回戦 <坊っちゃんスタジアム> 観衆649人

 徳島IS 401 000 001| 6
愛媛MP 050 001 10×| 7

勝 入野貴大 1勝2敗1S
S 能登原将 1勝1敗4S
負 光安祐輝 1勝3敗

バッテリー
 徳島IS 竹原、光安、岩崎、岩根 ‐ 山村
愛媛MP 赤嶺、入野、能登原 ‐ 松原、岡

本塁打
 徳島IS 
愛媛MP 近藤2号ソロ(6回、光安)


 3位・徳島ISを4位・愛媛MPが坊っちゃんスタジアムで迎え撃つ。ゲーム差は「2.5」、蒸し暑さの残るなかでのナイトゲームは序盤から大荒れの展開となった。
 1回裏、今日が誕生日となる愛媛MP先発・赤嶺祥悟(23歳)だったが、徳島IS打線に集中打を浴びる。一死一、二塁から四番・大谷龍次(元ロッテ育成、21歳)の2点適時中前打、一死満塁として七番・山村裕也(22歳)の右犠飛、八番・東弘明(18歳)の適時遊内野安打など5安打、打者一巡の猛攻で徳島ISが5点と大量リードを奪った。
 だが徳島IS先発・竹原俊介(26歳)も愛媛MP打線に連打を浴びる。2回裏、四番・末次峰明(25歳)、五番・西村悟(26歳)に連打を許すと、無死満塁として七番・近藤幸志郎(24歳)の右前適時安打、八番・大津慎太郎(25歳)の右中間を破る走者一掃の三塁打で同点に追い着く。さらに九番・松原準(26歳)の適時中前打で逆転に成功、5対4と試合をひっくり返した。
 しかし徳島ISもすぐ反撃に出る。3回表、四番・大谷の中前打に頭から突っ込んだ中堅手・西村がこれを後逸、大谷が二塁を陥れる。赤嶺の暴投で三塁に進んだあと、五番・國信貴裕(27歳)の右犠飛で生還し、再び試合は降り出しへと戻った。
 4回表、愛媛MPベンチは八番・東、九番・猪澤海(21歳)に連打を許したところで赤嶺を下げ、二番手・入野貴大(21歳)をマウンドに送る。入野は一死満塁のピンチに三番・関口大志(21歳)を中直に打ち取ると、飛び出していた二塁走者を併殺に取り、無失点で切り抜けた。
 2回途中から竹原に代わって好投を続ける徳島ISの二番手・光安祐輝(24歳)に対しなかなかチャンスを奪えない愛媛MPだったが6回裏、七番・近藤が右翼スタンドへ勝ち越しの2号ソロ本塁打をたたき込み勝ち越しに成功する。愛媛MPは7回裏にも徳島ISの三番手左腕・岩崎雄也(22歳)から四番・末次が一、二塁間への内野安打で追加点を奪い、リードを2点に拡げた。
 4回以降許したヒットは1本と、見事な投球を続ける入野が最終回も連続三振で二死を奪う。だがここから徳島ISが最後の粘りを見せる。一番・神谷厚毅(24歳)、二番・斎藤雅俊(23歳)の連続安打のあと三番・関口が四球で出塁、二死満塁と一打逆転のチャンスをつかんだ。このピンチに愛媛MPはクローザー・能登原将(25歳)を送る。四番・大谷に死球を与え1点差に詰め寄られたものの、五番・國信を空振り三振に仕留め、1点のリードを守り切った。
 愛媛MPが7対6と、徳島ISの追撃から辛くも逃げ切って勝利を収めた。入野が今季嬉しい初勝利、能登原に4つ目のセーブポイントが記録されている。この結果、愛媛MPは連敗を「4」で止め、徳島ISとの対戦成績を3勝4敗、ゲーム差を「1.5」に縮めた。徳島ISは優勝争いに喰らい付きたいところで痛い連敗を喫し、2位・香川OGとのゲーム差が「5」まで開いている。


『「今日は丁寧にコース突いて」』

 両先発共に試合を作ることができず大荒れとなった展開のなかで、勝負のポイントとなったのは4回表の場面である。得点は5対5、やや徳島IS打線の勢いが優っており、この回も2本のヒットで無死一、二塁と走者を溜めた。ここで二番手としてマウンドに登ったのは入野貴大(愛媛MP、21歳)である。一死満塁としながらも、三番・関口大志(21歳)を浅いセンターへのライナーで打ち取り、判断を誤って飛び出していた二塁走者を併殺に仕留めた。
「ついてるなー! と思いました」
 初回にビッグイニングを作られ、逆転してまた追い着かれた。試合の流れは承知している。いつでもマウンドに登れる準備を怠っておらず、初回からブルペンで肩をこしらえていた。このピンチを救ったことで、徳島ISに傾いていた試合の流れを引き戻している。
 以降、8回まで徳島IS打線を封じ込めた。許したヒットは二番・斎藤雅俊(23歳)に許した二塁打1本のみ、今日の投球内容は今季ベストと言って良いほどの感触があった。
「良かったですね。スラ(スライダー)も良かったですけどツーシームが。フォークも良かったです。全部、スラが特に良かったですね。この間、高知戦で先発したときに(6月5日、高知球場、7回4失点(自責3))力んでしまって甘いところに入って打たれたんで、今日は丁寧にコース突いて。徳島とは相性いいんで。腕が振れてたんで真っ直ぐでも打たれないだろうと思ってました」
 その言葉通り、キレの良い変化球をコースに決め続けた。6回、9回と2度の二者連続を含む6つの三振を奪っている。最後に少しフォークが高目に浮いてしまい連打を許したが、能登原将(25歳)が責任を果たしてくれた。4連敗を止める大きな1勝である。
「初勝利です。毎年もう少し早くに勝てるんですけど、例年より遅いですね。チームが負けてたんで、勝てて嬉しいです。去年も確か最初、坊っちゃんで勝てたんで(2009年5月3日、対福岡RW戦)」
 久々の、そして坊っちゃんスタジアムでの今季初白星はやはり格別である。好きな坊っちゃんのマウンド、得意な徳島IS戦で持ち味を十分に発揮した79球だった。
 アイシングを終えて、篠原慎平(19歳)と共にロッカールームから去ろうとしていた。最後にフォークが高目に浮いたと言っていたが、9回表に迎えた2人、八番・東弘明(18歳)、九番代打・菊永大志(24歳)を連続で空振り三振に獲った球は127㌔と126㌔の縦の変化球である。
「フォークです。2つとも」
 入野の言葉に篠原が付け足した。
「入野さんの『本気フォーク』っス!」
 安堵感のある空気が漂っていた。




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2010/06/11(Fri)

2010.6.10. 大阪GV 5‐0 香川OG

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦(JFBL交流戦)
2010.6.10. 大阪ゴールドビリケーンズ 5‐0 香川オリーブガイナーズ 2回戦 <住之江公園野球場> 観衆135人

香川OG 000 000 000| 0
大阪GV 200 100 20×| 5

勝 上森和輝
負 深沢和帆 0勝1敗

バッテリー
香川OG 深沢、加藤 ‐ 上ノ下、西森
大阪GV 上森 ‐ 笹平

本塁打
香川OG 
大阪GV


 前回、5月8日の試合は逆転で香川OGが制している。昼間は25℃を越える夏日を記録した、暑い大阪・住之江での今季2度目となる大阪GV戦ナイトゲームである。
 5月28日に選手登録されてからこれが今季初先発となる香川OG・深沢和帆(元巨人、)だが、初回からピンチに陥る。一番・永峰由貴(21歳)に遊内野安打を許すと、悪送球も絡み二塁へ走者を進める。続く二番・長谷川勇太(24歳)の強い一塁へのゴロを一塁手が後逸する間に永峰が先制のホームを踏んだ。さらに一死三塁として四番・藤本祐樹(24歳)が中前に適時打、大阪GVが2点を先制した。
 大阪GVは4回裏にも八番・村上正祐(22歳)の三遊間を破る左前安打のあと、深沢の暴投により一死三塁とチャンスを拡げる。一番・永峰が中前に適時打を放ち追加点を挙げた。
 初の対戦となった大阪GV先発右腕・上森和輝(21歳)の前に、香川OG打線は前半5回を無得点、一番・大原淳也(25歳)の中前打1本に抑え込まれた。6回表につかんだ無死一、二塁のチャンスも活かせず、スコアボードにゼロ行進が続く。
 7回裏、再び大阪GV打線が深沢を捉える。九番・笹平拓己(21歳)、一番・永峰の連続長短打で走者を溜めると、二死二、三塁として四番・藤本が今日3本目となる左中間への2点適時二塁打を放ち香川OGを突き放した。
 香川OGは9回裏、先頭の代打・三國慶太(23歳)が三塁強襲安打で出塁するも、後続が断たれた。
 大阪GVが上森の見事な完封勝利で5対0と、香川OGから今季初勝利を挙げた。この結果、四国・九州ILとの対戦成績を4勝7敗としている。香川OGは連勝が「3」でストップ、首位・高知FDとのゲーム差が「2.5」に開く結果となった。


試合後、香川OG・西田真二監督コメント
「今日は負けるべくして負けた試合。そこで自力があればひっくり返せるんやろうけど。(高知FDとのゲーム差)2.5も2.0もそんな変わらんから。試合数もこれでイーブンやし、高知と直接対戦するまではなんとか踏ん張って」
(上森の前に散発3安打、打線が元気ありませんでしたが?)
「これも野球の怖さでね。初対戦のピッチャー、大目に見てもウチは経験あるんだから。もうちょっと工夫してほしかった」




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2010/06/08(Tue)

2010.6.6. 香川OG 7‐2 長崎S

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.6. ダブルヘッダー第2試合 香川オリーブガイナーズ 7‐2 長崎セインツ 6回戦 <レクザムスタジアム> 観衆905人

 長崎S 000 000 002| 2
香川OG 010 010 05×| 7

勝 前川勝彦 7勝1敗
負 土田瑞起 1勝7敗

バッテリー
 長崎S 土田、石田、小林 ‐ 熊本
香川OG キム、前川、上野、西崎 ‐ 上ノ下

本塁打
 長崎S 
香川OG 


 香川OG対長崎Sのダブルヘッダー第2試合は、第1試合が終了してから45分後の13時39分に始まった。これが初の先発マウンドとなる香川OG・左のナックルボーラー、キム・ギョンテ(34歳、韓国)が走者を出しながらも序盤2回を無失点に抑える。
 香川OGは2回裏に長崎Sの先発・土田瑞起(20歳)を捉えると、2本の単打のあと二死二、三塁から九番・甲斐弘樹(18歳)の遊ゴロを遊撃手がファンブルする間に1点を先制した。5回裏にも先頭の一番・大原淳也(25歳)が中前打で出塁、すかさず二盗を成功させる。二番・笠井要一(24歳)の送りバントで一死三塁としたあと、二死から四番・洋輔(近藤洋輔、28歳)の三塁内野安打で追加点を奪った。
 長崎Sは香川OG投手陣の継投の前に8回まで無得点と、一向に試合の流れを引き戻すことができない。逆に8回裏、香川OGがビッグイニングを作る。この回から三番手としてマウンドに登った左腕・石田大樹(20歳)から七番代打・三國慶太(23歳)が三塁への内野安打で出塁する。一死一、二塁としたところで長崎Sベンチは石田に代え四番手・小林憲幸(元ロッテ育成、25歳)をマウンドに送るが、一死二、三塁から二番・笠井が中前適時打、さらに二死満塁として四番・洋輔が左翼手の頭上を越す走者一掃の適時三塁打を放つ。五番・国本和俊(26歳)も中前へのテキサス安打で続き、三塁から洋輔が還って一挙5点を奪った。
 意地を見せたい長崎Sは9回表、香川OGの四番手・西崎康真(24歳)から三番・松原祐樹(26歳)が三遊間を破る適時安打を放つ。さらに二死一、二塁として四番・大西正剛(23歳)の打球を三塁手が失策する間に二塁走者が生還、2点を返した。
 しかし5点のビハインドは大きく、14安打を放った香川OGが7対2で長崎Sを下し、ダブルヘッダー2試合を共に連勝で終えている。4回から二番手としてマウンドに登り2イニングを無失点に抑えた前川勝彦(元オリックス、31歳)が7勝目を挙げ、首位・高知FDとの差を2ゲームに縮めた。長崎Sは土田がリーグワーストとなる7敗目、3連敗で借金を「9」とし、4位・愛媛MPとの差が2ゲームに開いている。




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2010/06/08(Tue)

3本のホームラン

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.6. ダブルヘッダー第1試合 香川オリーブガイナーズ 7‐3 長崎セインツ 5回戦 <レクザムスタジアム> 観衆596人

 長崎S 000 002 010| 3
香川OG 010 004 20×| 7

勝 宇高直志 4勝1敗
負 藤岡快範 2勝4敗

バッテリー
 長崎S 藤岡、本田、サンチェス ‐ 熊本
香川OG 宇高、前川、深沢、橋本 ‐ 西森、上ノ下

本塁打
 長崎S 
香川OG 国本2号ソロ(2回、藤岡)、中村1号3ラン(6回、藤岡)、大松2号2ラン(7回、本田)


 6月2、3日に行われた徳島ISとの連戦を1勝1敗で終えた2位・香川OGは、続けて5位・長崎Sとのダブルヘッダー2試合に臨む。少し蒸し暑い曇り空のレクザススタジアムで、第1試合は午前10時ちょうどにプレーボールが掛けられた。
 両チーム無得点での立ち上がりを終えたあとの2回裏、長崎S先発の藤岡快範(24歳)から五番・国本和俊(26歳)が左翼ポール直撃の2号ソロ本塁打を放ち先制する。香川OGが1点のリードを守って前半5回を終えた。
 6回表、長崎Sが反撃に出る。ここまで3安打に抑えられていた香川OG先発・宇高直志(26歳)から、先頭の五番・松原祐樹(26歳)が左前打で出塁する。二死一、三塁として九番・野澤潤一郎(19歳)は一、二塁間を破る適時安打、一番・水口大地(20歳)も内角への変化球をうまく三塁手の後ろに落とす連続適時打で続き、2点を奪って逆転に成功した。
 だが長崎Sはこのリードを守ることができない。6回裏、2連続四球で無死一、二塁とした香川OGは、五番・国本が中前へ適時打を放ち、すぐさま同点に追い着く。さらに中堅手からの本塁返球が逸れ無死二、三塁とした。ここでケガから復帰後、これが3打席目となる代打・中村真崇(26歳)は、初球を豪快に左翼スタンドにたたき込む1号スリーランで一挙に4点を奪い逆転に成功した。香川OGは7回裏にも長崎Sの二番手左腕・本田茂雄(24歳)から代打・大松陽平(19歳)が左翼スタンドに2号ツーランを放ち、長崎Sを突き放す。
 追い着きたい長崎Sは8回表、香川OG二番手・深沢和帆(26歳)から2つの四球で走者を溜めると、二番・駒井昌之(24歳)、三番・大西正剛(23歳)が連続安打を放ち1点を返した。
 しかし4点差を覆すことはできず、香川OGが7対3で長崎Sとのダブルヘッダー第1試合を制した。


『3本のホームラン』

 昨日の試合(6月5日、レクザススタジアム、香川OG 2‐1 徳島IS)で連敗は止めたものの、香川OGベンチに漂う空気には首位を猛追する勢いが今ひとつ感じられない。五番として中軸を任せられた国本和俊(26歳)が言う。
「金曜日負けて(6月4日、レクザススタジアム、香川OG 4‐5 徳島IS)、優勝が決まる月の『アタマ』を獲れなかった。もうあとがない」
 ここからの14試合をどう戦うかで前期優勝の行方が決まる。まずは目の前にある長崎Sとのダブルヘッダーを2勝して今週の戦いを終える。そのための最初の打席、この第1試合の第1打席に集中していた。
「昨日も3安打で調子良かったですから、今日も自信持って。『はいり』を大事に、意識して入りました」
 初球、藤岡快範(長崎S、24歳)のストレートを見て、「タマ、来てないな」と感じた。内角高目のストレートに身体がうまく反応する。打球は左翼ポールにダイレクトで当たった。この2号本塁打がダブルヘッダー2試合の流れを、まず手繰り寄せる1発になる。
 勝負を決めたのは6回裏だった。前の回に逆転を許してしまった嫌な流れを、すぐさま国本の中前打で追い着いた。なおも無死二、三塁、ここで西田真二監督(香川OG)が代打を送る。打席に向かったのは一昨日の徳島IS戦でケガからの復帰を果たし、やはり代打として登場、見事三遊間を破る左前安打を放った中村真崇(26歳)だった。
 5月最初のゲームで左腕とう骨を骨折し、戦列を離れた。チームとしても痛い離脱だったが、今年に懸けている身としては、一刻も早くグラウンドに戻らなければいけない。まだ骨が完全にひっついている訳ではないが、なんとかバットを振れるところまでは回復した。だが、自分のコンディションのことよりも、ガイナーズの一員としてすでに意識は勝負の方に向いている。
「チームに嫌な空気が流れてて、高知が負けてなかったんで。『2試合とも連勝しよう!』って」
 自分に課したノルマは最低でも犠牲フライである。変化球を想定していたが、初球はストレート、ちょうど狙っていた高さだった。文句のない角度と飛距離で、打球が左中間へと飛んで行く。一塁ベースを回り、二塁へと差し掛かるまんなか辺りで右手の拳にグッと力を込めた。5点目を奪う逆転3ランは、他の誰よりも自分自身が一番欲しかった今季第1号である。
「格別に嬉しかったですね。スタート出遅れて、末次(峰明、愛媛MP)や大谷(龍次、徳島IS)が打ってるんで。早く1本欲しかった」
 大松陽平(19歳)に代打が命じられたのは7回裏、一死二塁の場面である。ここのところ、なかなかチームに貢献することができずにいる。「今日こそは!」という想いは強い。光が見えていた。
「自分のなかでどうすればいいのか、なかなか見えてなくて。いろいろやっていくなかで今週の練習のときだったんですけど、試合前のバッティング練習のときに『ちょっといいかな?』って感じがありました」
 左翼に上がった打球を見上げる。
「足りないかな?」
一死二塁の場面である。左に引っ掛けて走者を進ませられないことだけは避けようと思い、センター方向を意識していた。打球は左翼フェンスをきれいに越えた。
「先発で出てる人たちに比べれば、(疲労なんて)全然だと思うんで、与えられたチャンスをどんどん活かしていきたいです」
 しっかりとした口調でそう語っている。
 3本のホームランにはそれぞれの現在と、それぞれの想いが込められていた。内転筋の痛みに耐えながら試合に出続ける国本。ようやく完全復帰へのメドがついた中村。1年目の19歳ながら、必死のアピールを見せる大松。
 しかし、それぞれが欲しかったものは同じ、この試合、そして次の試合での勝利である。




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2010/06/06(Sun)

2010.6.5. 香川OG 2‐1 徳島IS

2010.6.5. 四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
香川オリーブガイナーズ 2-1 徳島インディゴソックス 7回戦 <レクザススタジアム>
コラム『5月の課題』は、『THE STADIUM』(http://thestadium.jp/)に掲載されています。




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2010/06/05(Sat)

「いいチームになってきたかな? と思います」

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.4. 香川オリーブガイナーズ 4‐5 徳島インディゴソックス 6回戦 <レクザムスタジアム> 観衆527人

 徳島IS 100 210 001| 5
香川OG 100 100 110| 4

勝 弦本悠希 1勝0敗2S
負 橋本亮馬 0勝1敗8S

バッテリー
 徳島IS 竹原、片山、岩崎、岩根、弦本 ‐ 山村
香川OG 上野、前川、キム、橋本 ‐ 上ノ下、西森

本塁打
 徳島IS 
香川OG 


 前期リーグ戦逆転Vを狙うためには、ここからの1戦ずつが負けられない戦いになってくる。徳島で行われた先週の3連戦に、2位・香川OGは3位・徳島ISに対し1勝2敗と負けを先行させている。場所を香川OGのホーム・レクザススタジアムに移し、香川OG対徳島IS戦、前期6回戦が行われた。
 試合は初回から点の奪い合いとなった。1回表、徳島ISは香川OG先発・上野啓輔(24歳)から一番・関口大志(21歳)がセーフティバントを決め出塁する。すぐさま二盗に成功したあと、二番・斎藤雅俊(23歳)がバントで送り一死三塁に。三番・國信貴裕(27歳)が先制の適時中前打を放ち、たった9球で1点を奪う電光石火の攻撃を見せた。
 香川OGも負けていない。約2ヶ月振りのマウンドとなる徳島IS先発・竹原俊介(26歳)から一番・大原淳也(25歳)が遊失策で出塁すると、二番・笠井要一(24歳)の左前安打などで一死一、三塁のチャンスをつかむ。四番・洋輔(近藤洋輔、28歳)が左翼線に同点打となる二塁打を放ち、試合は降り出しに戻った。
 4回表、徳島ISは四番・大谷龍次(元ロッテ育成、21歳)、五番・山村裕也(22歳)が連続安打を放ち、無死一、三塁に。六番・猪澤海(21歳)の左犠飛により三塁から大谷が勝ち越しのホームを踏んだ。さらに二死二塁として八番・東弘明(18歳)の投ゴロを上野が一塁に悪送球する間に二塁から山村が生還、2点のリードを奪った。
 竹原に代わって4回裏からマウンドに登った徳島ISの二番手・片山正弘(25歳)だったが、一死から六番・藤嶋紀之(21歳)に右前安打を許す。八番・上ノ下健(27歳)の中前打で二死一、三塁としたあと、九番・甲斐弘樹(18歳)の右前適時打により香川OGが1点を返した。
 5回表、徳島IS打線がまたも上野に襲い掛かる。一番・関口が今日3本目となる左前安打で出塁すると、二番・斎藤は高目のボール球を二塁ベースと中堅手の間に落とすバスターエンドランを決め、無死一、三塁とした。三番・國信がきっちりと中犠飛を上げ関口が生還、1点を奪い返し再びリードを2点に拡げた。
 5、6回を無失点に抑えた片山だったが7回裏、ファウルを連発して粘りまくる九番・甲斐を四球で歩かせる。続く一番・大原は一、二塁間を破るヒットエンドランを成功させ、無死一、三塁に。徳島ISベンチは次の左打者、二番・笠井の場面で左腕・岩崎雄也(22歳)をマウンドに送るが、投手強襲ゴロの間に三塁から甲斐が生還、香川OGが3点目を奪い1点差まで差を詰める。
 香川OGは8回裏にも徳島ISの四番手・岩根成海(22歳)から七番・大野武洋(23歳)の中前打などで一死一、三塁とチャンスメイクする。岩根に代わりマウンドに登った徳島ISの五番手・弦本悠希(20歳)から、九番・甲斐の遊ゴロ封殺打の間に1点を奪い、4対4の同点に追い着いた。
 6回以降、前川勝彦(元オリックス、31歳)、キム・ギョンテ(韓国、34歳)の継投の前に追加点を奪えないまま最終回の攻撃を迎えた徳島ISは、クローザー・橋本亮馬(27歳)の前に二死走者なしまで追い込まれる。しかし、本当のドラマはここから始まった。
一番・関口の打った強いゴロが一塁ベース手前で跳ね上がると、打球は右翼線に転がる二塁打となり、勝ち越しの走者が二塁に出る。二番・斎藤が四球で歩き二死一、二塁としたあと、三番・國信が一塁線ギリギリを鋭く抜く適時二塁打を放ち関口が生還、徳島ISが土壇場で勝ち越しの1点を奪った。
 逆転を許した香川OGは、一死から途中出場の三番・金井雄一郎(26歳)が右前安打で出塁するも、二盗に失敗しチャンスをつぶす。クローザー・弦本の前に四番・洋輔が三振に倒れ、徳島ISが5対4で香川OGを下した。
 弦本が初勝利、橋本に今季初の黒星が付いている。徳島ISは香川OGとの対戦成績を3勝3敗のタイとし、2位とのゲーム差を2.5ゲームまで縮めた。逆に香川OGは首位・高知FDが勝利したため、首位との差を2.5ゲームまで拡げている。熱戦の続く香川OGと徳島ISとの2位争いは、明日もレクザススタジアムで13時から第7回戦が行われる。


『「いいチームになってきたかな? と思います」』

 じわじわと追い上げられ、遂には8回裏、2点のリードを失ってしまった。9回表のマウンドに登ったのは、ここまで早くも8つのセーブを記録しているクローザー・橋本亮馬(27歳)である。最初の打者、八番・東弘明(18歳)が遊ゴロに倒れ、九番・神谷厚毅(24歳)もアンラッキーな遊直で二死となった。
 最後まで諦めない。口で言うのは簡単だ。だが、現在の徳島ISというチームは、本当に最後の最後まで諦めていない。首脳陣が伝え続けてきた熱が、確実にチームに浸透している。堀江賢治監督が言う。
「最後まで諦めない。それだけの気持ちは練習のときから持っているし、それがあれば結果に出ますから」
 9回二死、走者なしからがこの試合のクライマックスとなる。
 5度目の打席に入ろうとしていた一番・関口大志(21歳)は長打を狙おうと思っていた。初球のストレートを思い切り振りに行き、バックネット方向へのファウルになる。ワンボールツーストライクと追い込まれたあと、4球目のフォークボールを右方向へ引っ張った。一塁ベースの手前に掘れていたくぼみに当たり、打球が高く跳ね上る。一塁手・国本和俊(26歳)の頭上を越えた打球は右翼線へ転々と転がった。
「最後まで諦めない気持ちを持ってました。抜けてくれたかな? と思った。ゲームをきっちり取っていけば、まだ可能性はあると思うんで」
 二番・斎藤雅俊(23歳)がしぶとく選んで四球をもぎ取る。自分に回せ! と思っていた三番・國信貴裕(27歳)が、ゆっくりと球審の後ろを通り、左打席へと足を踏み入れた。斎藤への配球を見ていて感じたことがある。
「思いっきり振るだけですよね。その前、斎藤のときに、変化のあとに真っ直ぐで(ストライクを)取りに行ってた」
 斎藤に対して初球の変化球がボールになったあと、2球目を外角へのストレートで並行カウントに戻している。それを狙った。ワンボールのあと、真ん中内角よりに来たストレートを捉える。鋭い当たりが一塁手・国本の右を襲う。
「抜けろっ!」
 頭から飛びついていった国本のミットよりも速く、打球は右翼線へと転がって行く。スタンドからの大歓声のなか、二塁ベースに達した國信が背中を丸めながら地面に向かって大きく「よし!」と叫んだ。
 土壇場からの2本の長打で勝ち越した。徳島IS12本、香川OG11本と、共に二桁安打を記録しての点の取り合いは、最後に徳島ISが競い勝っている。殊勲の國信が言う。
「先制して同点に追い着かれて、それを追い越して。凄いいい試合じゃないですか。しんどい試合ですけど、いいチームになってきたかな? と思います」
 3時間18分の大熱戦は、観ている側にとっても手に汗握る激闘だった。戦っている選手たちは尚更だろう。歓喜のあとの三塁側ダッグアウトには、少なからず疲労感も漂っている。だが、勝利のあとならそれもすぐ吹き飛ぶ。
 上位との直接対決に最後の最後まで勝負を捨てず、劇的な勝利を収めた。このチームは本当に強くなった。そう感じさせる粘り強さがある。その強い気持ちを結果で表したのは、福岡RWの魂を徳島ISに注ぎ込んだ2人、関口と國信だった。




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2010/06/03(Thu)

1球で仕留める

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.6.2. 徳島インディゴソックス 3‐4 高知ファイティングドッグス 5回戦 <蔵本公園野球場> 観衆369人

高知FD 000 013 000| 4
 徳島IS 001 000 002| 3

勝 山隈茂喜 3勝1敗1S
負 大川学史 4勝1敗

バッテリー
高知FD 山隈 ‐ 飯田
 徳島IS 大川、片山、岩根、弦本 ‐ 山村

本塁打
高知FD 龍央3号3ラン(6回、大川)
 徳島IS


 雨で流れてしまった4月16日の代替試合・徳島IS対高知FD戦が、徳島・蔵本公園野球場で行われた。高知FDは5月30日に単独首位の座を奪い8連勝、目下12試合負けなしの快進撃が続いている。先発マウンドにはここまで2連勝と波に乗る山隈茂喜(26歳)が登った。対する徳島ISの先発は、先月4連勝と大車輪の活躍を見せた大川学史(24歳)である。
 最初にチャンスをつかんだのは高知FDだった。2回表、四番・龍央(中村竜央、29歳)が右翼線への二塁打で出塁すると、ヒットと死球で一死満塁に。だが、八番・飯田一弥(24歳)が初球を二ゴロ併殺打に打ち取られ三者残塁となった。
 3回裏、徳島ISは八番・東弘明(18歳)が左翼線への二塁打で一死二塁と得点圏に進む。二死一、二塁から二番・斎藤雅俊(23歳)の一、二塁間を破る適時安打で東が還り、先制点を奪った。
 3、4回と打者3人ずつで攻撃を終えていた高知FDだったが、5回表一死から七番・村上祐基(22歳)が鋭い当たりの中前打で出塁する。大川の暴投で二塁へと進んだあと、二死から九番・流大輔(21歳)の右前適時安打で同点に追い着いた。
 6回表、高知FD打線が再び大川を捉える。一死から二番・西本泰承(24歳)の左前安打のあと、三番・梶田宙(27歳)が死球で出塁し、一死一、二塁と走者を溜める。四番・龍央は初球の甘いカットボールをセンターバックスクリーンにたたき込む3号3ラン、四番の一振りで高知FDが一気に3点のリードを奪った。
 山隈の好投の前に4回以降、散発2安打に抑えられていた徳島ISだったが最終回に意地を見せる。一死から三番・関口大志(21歳)の中前打、四番・大谷龍次(元ロッテ育成、21歳)の左翼線二塁打で一死二、三塁とすると、五番・山村裕也(22歳)の中犠飛で1点を、さらに六番・國信貴裕(27歳)の左前適時打で1点差まで詰め寄った。しかし同点の走者を二塁に置きながら最後の打者が三ゴロに倒れ、逆転はならなかった。
 高知FDが4対3で逃げ切り9連勝、山隈が完投での3勝目を手にした。この結果、2位・香川OGとのゲーム差を「1.5」に拡げている。徳島ISは再び勝率を5割に落とし、香川OGとの差は「3.5」。首位まで5ゲーム差に拡がる痛い1敗となった。


『1球で仕留める』

 2回表の先頭打者として打席に立った龍央(中村竜央、29歳)が、右翼線への二塁打を放った。2度目の打席となった4回表、初球を叩いた打球は滞空時間の長い大きな左飛となって、フェンス手前で左翼手のグラブに収まっている。
「あのレフトフライのときに『間』ができました。速い真っ直ぐを待ってたんですけど、対応してある程度自分の形で打てた。『今の、良かったなぁ…』って」
 右方向への長打のあと、今度は左方向に気持ち良く引っ張ることができた。この1球で徳島ISの先発・大川学史(24歳)に対し、自分のタイミングをつかんでいる。
 良いイメージはそのまま3度目の打席にもつながる。6回表、1対1と同点の場面で一死一、二塁のチャンスに打順が回ってきた。もちろん四番として得点につながる1本が欲しいことは言うまでもない。だが特に気負いもせず、リラックスした状態で打席に足を踏み入れ、初球が来るのを待っていた。
「何も意識してなかったです。一、二塁で1点は欲しい場面でしたけど、僕が決めなくてもつなげるようなバッティングしたら、あとのバッターでなんとかなる。低目の変化球は捨てて、高目にタイミングが合ったら初球から行こうと思ってました」
 捉えた感触は「完璧」だった。真ん中高目への甘いカットボールを振り切ると、打球は先ほどよりも高く舞い上がり、センター方向へと伸びて行く。こちらに背を向けて打球を追っていた中堅手がそのスピードを緩めると、打球は外野フェンスを越えてバックスクリーンの手前に飛び込み、跳ねた。
 四番・龍央の一振りがこの試合を決める大きな一振りになった。ゴールデンウィーク中の5月3日から数えてこれで9連勝、13試合負けなしと、約1ヶ月間負けがない。チームの好調の要因のなかには、これまで以上に細かいプレーを想定しての練習ができていることがあると言う。
「朝からそれこそ陽が暮れるまで、細かいケースを想定して。例えば投内連係だとかランダウンプレーだとかをケースごとに。勝ち負けよりも練習してる結果、練習してるものが試合に出つつあるんだと思います。守備にしてもピッチングにしても、やってることができてる。打つ方も練習での意識が高くなってます」
 今季は高知市内から西に約30㌔ほど離れた高岡郡越智町のグラウンドで練習を続けている。地元の協力があってこそなのだが、これまで以上に密度の濃い練習をすることが可能になった。龍央自身も打撃練習で求めるものが、より高いレベルへと変わってきている。
「監督さんにも言われるんですけど、悪いときって結果が欲しいからボール球に手を出してストライクを打ち損じる。『狙ってるボールを1球で仕留められるのが、おまえの良いときだ』って言われるんです。フリー(打撃)のときから『1球で仕留める』って気持ちでやってますね」
 狙い球を絞り込んで、初球から振りにいく。練習で意識して続けていることが、試合での結果につながった。一時の迷いはもうすっかり消えている。四番の調子が上がってくるのと呼応するように、チームの成績も上昇カーブを描いた。連打で大量点を奪うのではなく、打つべき人間が打つべきところできっちり仕事をする。ワンチャンスをきっちりとものにして、守り切って勝つ野球が現在の高知FDのスタイルとなっている。
「やっぱ、打ちますねぇ!」
 三塁側ダッグアウトの前で話を聞いていると、グラウンド整備のトンボを持ったまま龍央に声を掛けてきた選手がいた。徳島ISの四番・大谷龍次(元ロッテ育成、21歳)だった。現在本塁打5本を打っており、本塁打王争いのトップに立っている。同じスラッガー同士、やはり意識する部分はあるのだろう。それほど見事なホームランだったということだ。高知FDの四番打者は、その賛辞を笑顔でかわしていた。




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2010/06/01(Tue)

負けられない!

四国・九州アイランドリーグ2010 前期公式戦
2010.5.30. 徳島インディゴソックス 5‐3 香川オリーブガイナーズ 5回戦 <アグリあなんスタジアム> 観衆530人

香川OG 000 020 001| 3
 徳島IS 104 000 00×| 5

勝 角野雅俊 5勝2敗
S 弦本悠希 0勝0敗2S
負 前川勝彦 6勝1敗

バッテリー
香川OG 前川、上野、キム、西崎 ‐ 西森、上ノ下
 徳島IS 角野、岩崎、弦本 ‐ 山村

本塁打
香川OG 
 徳島IS 大谷龍次5号2ラン(3回、前川)


 一昨日(29日)の初戦は15安打を放ち徳島ISが勝利を収め、昨日(30日)の第2戦は逆に香川OG打線が15安打と爆発し、1勝1敗のタイに持ち込んでいる。3位で追う徳島ISが首位・香川OGをホームに迎えて行われる3連戦、徳島ISが優勝争いに踏みとどまるためにはここで星を落とすことは許されない。香川OGも高知FDに同率首位に並ばれており、首位をキープして5月を終えるためにも勝利が必要になる。徳島IS対香川OGの第3戦は、様々な意味合いのあるなかでの注目の一戦となった。
 先発は共にエース同士の登板となった。5月9日の対高知FD戦(宿毛)で途中降板して以来の先発マウンドとなる徳島IS先発・角野雅俊(27歳)は、初回の先頭打者に四球を与え出塁を許す。しかし、次の打者を二ゴロ併殺打に打ち取り、香川OGの攻撃を3人で凌いだ。
 6試合に登板し無傷の6勝、5月は1完封を含め4勝と、香川OG先発・前川勝彦(元オリックス、31歳)には月間MVP受賞の可能性がある。だがこちらも角野同様、一番・猪澤海(21歳)を四球で歩かせた。続く二番・関口大志(21歳)がヒットエンドランを決め得点圏に走者を進めると、三番・斎藤雅俊(23歳)は左前に適時安打を放ち、二塁から猪澤が生還、徳島ISが先取点を奪った。
 3回裏、徳島ISが再びチャンスメイクする。先頭の二番・関口が四球で歩くと、三番・斎藤が初球にきっちりと送りバントを決める。一死二塁の場面で四番・大谷龍次(元ロッテ育成、21歳)は、スライダーを豪快に左中間スタンドにたたき込む5号2ランを放ち、2点を追加した。さらにヒットと死球に前川の暴投が絡み二死二、三塁とすると、八番・白川大輔(元ロッテ育成、21歳)の中前打で二者が生還し、この回4点を奪った。
 序盤から全力投球を続ける角野の前に得点を奪えない香川OGだったが5回表、八番・笠井要一(24歳)、九番・甲斐弘樹(18歳)の連続安打に足を絡め、無死二、三塁のチャンスをつかむ。二死二、三塁として三番・舟生源太(20歳)の打球がライナーで遊撃手の頭上を越えていく。左翼手・関口が頭から飛び込んだが捕れず、ボールが外野を転がる間に舟生は二塁を陥れる。2点適時打となる1発に、二塁ベース上で高々と右手を挙げた。
 両チームの継投策の前に6回以降、8回まで共に追加点を奪えない展開が続く。3点のビハインドを追う香川OGは9回表、8回からマウンドに登った徳島ISのクローザー・弦本悠希(20歳)から七番・大野武洋(23歳)が一、二塁間を破り、塁に出る。八番・笠井の送りバント失敗により走者が入れ替わるが、笠井が二盗を成功させ得点圏に走者を進めた。二死二塁として一番・大原淳也(25歳)の打球は一、二塁間を破る適時安打となり笠井が生還、1点を返した。しかし反撃もここまでとなり、最後の打者が投ゴロに終った。
 徳島ISが香川OGを5‐3で下し、昨日の雪辱を果たすと同時に3連戦の勝ち越しを決めた。6回を投げた角野が5勝目、弦本が2つ目のセーブポイントを挙げている。再び貯金を「1」として優勝争いに踏みとどまった。
 香川OGはこの結果、高知FDが大阪GV(JFBL)に勝利したことにより、4月11日以来守り続けてきた首位の座を明け渡した。1ゲーム差の2位に転落している。
 徳島ISは6月2日に首位・高知FDとホーム・蔵本で、そのあと6月4、5日に敵地・レクザススタジアムで再び香川OGとの2連戦が残されており、前期逆転優勝を目指して上位チームとの対戦が続く。


『負けられない!』

 1勝1敗のタイで迎えた3連戦の3つ目、マウンドに登るのは両チームとも「エース」と呼ばれる投手である。加藤博人コーチ(徳島IS)は試合前、先発の角野雅俊(27歳)に気合いを込めてこんな指示を出していた。
「先にマウンドを降りるな! 相手よりも長くマウンドにいろ!」
 球数を少なくして、打たせて獲れと言っている訳ではない。お前もウチのエースなら、向こうのエースに絶対負けるんじゃねぇ! そういう意味である。
 角野ももちろん、そのつもりだった。今季に入り見せていた、変化球で打者のタイミングを外す投球から一変し、ストレートを思い切り投げ込んで行く。バックネット裏で香川OGのスタッフが計測していたスピードガンが2度、153㌔を表示したときには記者室が大きく沸き上がった。
 優勝争いに残るための意味合いも含め、絶対に落とせない試合で打線も奮起した。だが、それぞれの胸にあったのは、「優勝のために落とせない」という気持ち以上に、「角野さんの投げる試合で負けられない」という想いである。初回に先制点を奪う左前への適時安打を放った主将・斎藤雅俊(23歳)が言う。
「前川さんをつぶせば大きい。角野さんじゃ負けられないですから。精神的柱なんでね。先取点にはこだわってました」
 3回裏に追加点となる左中間への5号2ランを放った四番・大谷龍次(元ロッテ育成、21歳)も、その想いは変わらない。
「受身にならないように。もっと角野さんに楽に投げて欲しいと思ってました。エース対決じゃないですか。絶対負けられないんで。向こうはケガ人多いし、自分たちはほぼベストメンバー、そこで負けられない」
 負けられない。その想いが確実に、試合の主導権を握った前半の戦いぶりへとつながっている。
 6回を投げ2失点、先発の仕事を果たしたエースは、もちろん相手投手が降板するのを見てからマウンドを降りた。角野が言う。
「1回、2回、全力で飛ばしました。とりあえず打ってくれると思ってたんで、みんな『角野さんのために』って言ってくれて」
 先発マウンドは5月9日、四万十での高知FD戦以来になる。肩に違和感を覚え、初回でマウンドを降りることになったあの試合で、チームは6対11と大敗を喫した。途中降板は「エースに無理をさせたくない」と判断したチームの指示である。さらに慎重に慎重を期して、登板間隔を1週間空けている。その間、菊地悦子トレーナーもずっと肩のケアに従事してくれた。
「それに応えようという想いは、特別強かったです。相手は前川さんだから負けられないし、優勝争いする上であの人を倒さないと。でも、野手が点を獲ってくれて、僕はただ投げただけです」
 投手は野手のことを信じ、野手は投手のことを想う。結果、チームとして同じ方向に進んでいる。これまでもあったはずなのだが、なかなか結果へとつながらなかった結束感が、勝利という形に結び付き始めている。
 次に踏むべき勝利へのステップはどこか。大谷が答えてくれている。
「角野さんの次のピッチャーですよね。それでいかに勝てるか?」
 現在のチーム打率はリーグトップの.252、だが、投手陣の防御率はリーグワーストの3.16だ。やや投高打低の今季は、投手力で優位のチームが上位を占めていると言っていい。単独首位に躍り出た高知FDのチーム防御率は1.55である。※
 首位とのゲーム差は「4」。このあと高知FD、香川OGの2強と3試合を連続で戦わなければならない。すべてが負けられない試合になる。そこでカギになるのは、「投手陣がどこまで踏ん張れるか?」である。

※ 数字はすべて、5月30日現在




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