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    Hirofumi TAKATA

    Author:Hirofumi TAKATA
    スポーツライター。
    現在『週刊ベースボール』『Baseball Clinic』『熱中!野球部』『野球太郎』『ホームラン』等の各雑誌、スポーツ紙『デイリースポーツ』などにおいて、独立リーグ、高校野球を中心に取材、執筆活動を続けている。
    4月2日生まれ。A型。

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2007/10/24(Wed)

フェニックス・リーグ最終日

フェニックスリーグ2007
2007.10.24. 読売ジャイアンツ 3-1 四国IL選抜 <清武町総合運動公園野球場>

IL 000 000 001|1
G 010 002 00×|3

バッテリー
IL 浦川、渡邊、小山内 ‐ 堂上
G 東野、木村、上野、越智 ‐ 星、伊集院

四国IL選抜 先発メンバー
 左 宮本
 遊 國信
 捕 堂上
 左 マサキ
 三 古卿
 D 中村
 一 小松崎
 二 日高
 中 グレアム


17日間行われたフェニックス・リーグ2007、四国IL選抜最後の相手は読売ジャイアンツである。曇り空の下、レフトからライト方向への風が強く、やや打者に有利なコンディションの下で試合が始まった。
巨人先発は東野、四国IL先発は湘南戦で好投を見せた浦川大輔(愛媛MP)である。共に初回を無失点で終えたが、2回裏、浦川が先頭の四番・三浦に左翼フェンス直撃の二塁打を許す。一死三塁とした後、六番・円谷は右前に適時安打を放ち、2本のヒットで巨人が先制点を奪った。
3回表、四国IL選抜は一番・宮本裕司(高知FD)が左前テキサス安打で出塁する。暴投で二塁へ進んだ後、二死二塁から四番・マサキ(高知FD)は三塁内野安打。一塁を駆け抜けたマサキが、二塁ベースカバーがいないのに気付き、すかざず二塁を奪う好走塁を見せる。二死二、三塁として、五番・古卿大知(高知FD)は二ゴロに倒れた。
4回表にも2つの四球から二死一、二塁のチャンスをつかむが、一番・宮本が投ゴロに倒れ、1点が奪えない。
5回表、先頭の二番・國信貴裕(高知FD)が左前に鋭い打球を飛ばし出塁する。國信は四番・マサキの打席で二盗を試みるが失敗。この回もチャンスをつぶし、1点ビハインドのまま前半を終了した。
巨人はここまで無失点に抑えた東野に代え、6回から木村をマウンドに送る。五番・古卿、六番代打・近藤洋輔(香川OG)、七番代打・山口寛史(徳島IS)を3人で打ち取り、四国IL選抜にチャンスを与えない。
6回裏、2つの中飛で二死を奪った浦川だったが、一番・隠善に中前打、さらに二番・寺内に四球を与え二死一、二塁のピンチを迎える。三番・坂本は3球目に三遊間を抜く左前安打を放つと、左翼手・マサキから内野への送球が暴投となり、この間に隠善が生還し追加点を。続く四番・三浦も一、二塁間を抜く適時安打を放ち、巨人が3点目を奪った。なおも二死一、二塁のピンチに四国IL選抜ベンチは左腕・渡邊隆洋(徳島IS)を送り、1球で五番・田中を中飛に打ち取った。
継投策に出た巨人は7回表から三番手の左腕・上野をマウンドに送る。上野の前に四国IL打線は八番・檜垣浩太(愛媛MP)、九番・井吉信也(香川OG)が連続三振。この回も打線が続かない。
四国IL選抜ベンチは小山内大和(愛媛MP)に7回裏のマウンドを托す。期待に応えた小山内は、六番・円谷、七番・小田嶋、八番代打・伊集院を三者連続三振に切って取った。
小山内の好投から勢いに乗りたい四国IL選抜は、一死から堂上隼人(香川OG)が右翼フェンス直撃となる三塁打を放つ。四番・マサキも四球で歩き、一死一、三塁に。五番・古卿が遊飛に倒れると、六番・近藤の場面で巨人・吉村監督は上野に代え越智をマウンドに送る。越智は外角低目へのスライダーで近藤を三振に取り、見事ピンチを凌いだ。
小山内が8回裏の攻撃を3人で抑え、いよいよ四国ILは最終回の攻撃を迎える。9回表、先頭の七番・山口が粘った後、10球目を右中間に落とすテキサス安打で出塁。八番・檜垣も左翼線への安打で続き、無死一、二塁とチャンスを拡げる。九番・井吉の打球は二ゴロ、二塁手・寺内が檜垣を補殺した後、遊撃手から三塁にボールが送られ山口が刺殺されかけたが、一死一、三塁のまま残った。一番・梶田宙(高知FD)が大きな右邪飛を上げると、タッチアップから山口が生還し1点を返した。なおも二死二塁とチャンスは続いたが、二番・大島の打球は二飛となり、遂に逆転はならなかった。巨人が四国IL選抜を3対1で降している。

四国IL選抜は初参加となったプロ野球教育リーグ『フェニックス・リーグ2007』の予定をすべて終え、最終成績は3勝8敗1分けとなった。結果以上に得た大きな経験と共に、今夕四国への帰路につく。


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2007/10/23(Tue)

塚本の4回表

フェニックス・リーグ2007
2007.10.23. 四国アイランドリーグ選抜 3-6 湘南シーレックス <アイビースタジアム>

SR 000 202 200|6
 IL 200 010 000|3

バッテリー
SR 北、岸本、吉川 ‐ 黒羽根
 IL 塚本、大澤、宇都宮、渡邊、小山内 ‐ 堂上、加藤


四国IL選抜 先発メンバー
 左 宮本
 二 古卿
 一 山口
 中 マサキ
 捕 堂上
 D 近藤
 三 檜垣
 左 大島
 遊 國信


フェニックス・リーグもいよいよ第4クール2試合を残すのみとなった。その最初の相手、湘南シーレックスには前回5対2で勝利している。2度目の対戦はNPBの意地を見せてくるはずだ。
初回、四国IL選抜打線が湘南先発の北を捉える。先頭の一番・宮本裕司(高知FD)が四球を選ぶと、二番・古卿大知(高知FD)が手堅くバントで送る。二死二塁として四番・マサキ(高知FD)が中堅手の頭上を越える適時三塁打を放ち、先制点を挙げる。北信越BCリーグとのグランドチャンピオンシップが行われた石川から、昨日宮崎に帰ってきたばかりの五番・堂上隼人(香川OG)も左翼線に二塁打を放ち、マサキが生還。いきなり2点を奪った。
グランドチャンピオンシップ第1戦に先発し、中2日のマウンドとなった塚本浩二(香川OG)は、3回までを打者9人で終える快調な立ち上がりを見せた。
しかし4回表、湘南打線が塚本に襲い掛かる。先頭の一番・石川が左前安打、二番・藤田が右翼線二塁打で続き、無死二、三塁のチャンスをつかむ。塚本は三番・西、四番・内藤を内野ゴロに打ち取るが、五番・呉本に左前安打、続く六番・下園にも中前打を許し、湘南が同点に追い着いた。七番・黒羽根を歩かせ二死満塁としたところで、四国IL選抜ベンチは左腕・大澤亮(高知FD)を投入する。大澤は八番・高森を三振で仕留め、逆転は許さなかった。
5回裏、九番・國信が北の足元を抜く中前打で出塁する。二死三塁とした後、三番代打・グレアム義季サイモンは中前に適時打を放ち、國信が本塁に還り逆転。前半は四国IL選抜が1点リードで折り返した。
6回表のマウンドには宇都宮勝平(愛媛MP)が登る。宇都宮は先頭の五番・呉本を四球で歩かせると、六番・下園に右翼線へ二塁打を浴びる。続く七番・黒羽根への初球が暴投となり、この回からマスクを被った加藤光成(徳島IS)がこれを後逸。湘南が再び同点に追い着いた。さらに黒羽根の中犠飛により三塁から下園が生還し、逆転に成功。4対3と1点のリードを奪った。
7回表、四国IL選抜四番手の渡邊隆洋(徳島IS)が、二番・藤田に右中間への二塁打を浴びる。藤田はすかさず三盗に成功し、一死三塁に。三番代打・桑原が右中間に犠飛を放ち追加点を。さらに四番・内藤が右前打、五番・斉藤が適時中越え二塁打、六番・下園が中前打と3連打。渡邊から2点を奪った。
点差を3点に開いた湘南は7回から継投策を使う。7回を桑原、8回を岸本が四国IL選抜打線を封じ込み、なかなか逆転打を出させない。
四国IL選抜は8回表から小山内大和(愛媛MP)を投入。8、9回をそれぞれ三者凡退に抑え、3つの三振を奪う快投を見せた。
この勢いを最終回の攻撃に繋げたい四国IL選抜は9回裏、先頭の五番代打・日高が左前にうまく流して出塁する。六番・井吉信也(香川OG)は右方向への進塁打を狙ったが、これが4-6-3の併殺打となり走者を失ってしまう。最後の打者、代打高井啓行(高知FD)も投ゴロに打ち取られ、湘南が6-3で四国IL選抜を降し、前回の雪辱を果たした。
この結果、四国IL選抜はここまでの対戦成績を3勝6敗1分けとし、いよいよ明日、今大会最後のゲームとなるジャイアンツ戦に臨む。

なおこの試合より、グランドチャンピオンシップ出場のため一時宮崎を離れていた香川OGの4選手、塚本浩二、堂上隼人、井吉信也、近藤洋輔が、再び選抜チームのメンバーに加わっている。


『塚本の4回表』

宮崎に帰って来た塚本浩二(香川OG)が、湘南シーレックス打線を抑え込む。
1回表を三者凡退に取り、2回表も3人で打ち取った。3回表、ツーアウトから九番・野中にライト前ヒットを許したが、二盗を狙ったところで堂上隼人(香川OG)の肩が二塁に辿り着かせなかった。

4回表、ここからバッターは二巡目となる。
塚本は打者の持っている雰囲気が、一巡目のそれとは明らかに違うことに気がついていた。

「二回り目から明らかに感じ変わって来ましたからね。おっつけてきたし・・・」

一番・石川が初球をレフト前に運ぶ。二番・藤田はライト線へ引っ張り、俊足を飛ばして二塁を陥れた。三番、四番は内野ゴロに凌いだものの、五番・呉本にレフト前、六番・下園にセンターへ弾き返され、2点を失い同点にしてしまった。

藤城監督もそれに気がついている。

「一打席目は凡退した。二打席目、狙い球をどうするか?一打席目はわざと様子見て釣ったのかもしれないね。塚本には5回まで行って欲しかった」

アンダーハンドの変則投手である。前回の試合に香川OGの選手はいなかったため、湘南の選手たちは塚本を見ていない。あえてじっくりと球筋を読みながら、二巡目に勝負して来た。塚本がさらに続ける。

「甘いところ行ったら間違いなく打たれますし、変化球もキレが良くないと。あの回は粘られだして、だんだん投げるところが少なくなりました。コントロール良く厳しいところに、根気良く投げ続けなきゃいけない。その精度ですよね。コントロールを良くしてキレも良くして、精度を高めないといけない」

ファールで粘られたことで、投げるべき球、投げるべきところがなくなってしまっていたのではない。いかにキレの良い球をコースの厳しいところに、しかも続けて投げることができるか。相手がミスショットするか、こちらが失投してしまうか。ランナーを背負った4回表のマウンドの上で、そんなことを考えていた。

四国アイランドリーグの選手たちが、フェニックス・リーグの場で学んでいることとはこういうことなのだろう。格上のチームとの対戦の中で、公式戦よりも高いレベルでの勝負で技術と精神力を磨く。たとえ2点を奪われてしまったにしても、得たものは決して小さくはない。そのレベルにまですべてを高めなければいけないのだ、ということが解れば、それで一歩進んだことにもなる。

「でも、楽しかったっスよ」

選手を宿舎へと運ぶバスの窓から顔を出して、そう言いながら笑って見せた。


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2007/10/22(Mon)

フェニックス・リーグ15日目

フェニックスリーグ2007
2007.10.22. 練習日 <宮崎県総合運動公園内室内練習場>

第3クールと最終第4クールの間に設定された練習日、四国IL選抜チームは希望者のみがサンマリンスタジアム宮崎近くにある、宮崎県総合運動公園室内練習場にて練習を行った。
参加したメンバーは、大澤亮(高知FD)、西川徹哉(高知FD)、小山田貴雄(高知FD)、加藤光成(徳島IS)、宮本裕司(高知FD)、國信貴裕(高知FD)、小松崎大地(徳島IS)、中村竜央(高知FD)、古卿大知(高知FD)、山口寛史(徳島IS)、梶田宙(高知FD)、マサキ(高知FD)、YAMASHIN(高知FD)の以上13名。
10時から13時までの約3時間、野手の打撃練習を中心に汗を流した。

練習終了後、監督以下選手スタッフ全員で海岸まで散歩し、日向灘を観ながらのリラックスしたひとときを過ごしていたが、昨年の盗塁王が見事な生贄っぷりを見せてくれた。

IMG_2433.jpg
お約束
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グッジョブ

フェニックス・リーグは明日から第4クールに入り、いよいよ今大会最後の2試合に挑む。


PHOTO BY Hirofumi TAKATA
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2007/10/21(Sun)

決められた・決められなかった

フェニックス・リーグ2007
2007.10.21. 四国アイランドリーグ選抜 2-3 千葉ロッテマリーンズ <南郷スタジアム>

LM 011 000 100|3
 IL 002 000 000|2

本塁打
LM 細谷ソロ(2回、梶本)

バッテリー
LM 手嶌、木興、神田、黒滝、中郷 ‐ 青松
 IL 梶本、渡邊、小山内 ‐ 小山田、加藤


四国IL選抜 先発メンバー
 左 宮本
 遊 國信
 一 山口
 D マサキ
 二 古卿
 三 檜垣
 右 梶田
 捕 小山田
 中 グレアム


前回の対決は千葉ロッテの劇的な9回サヨナラ勝ちだった。四国IL選抜と千葉ロッテマリーンズの試合が南郷スタジアムで行われた。両チーム共に球場までの距離が遠いことを考慮し、普段より約30分遅い12時58分にプレーボールがかけられている。
2回表、四国IL選抜の先発・梶本達哉(愛媛MP)から五番・細谷が左中間スタンドにソロ本塁打を叩き込み、ロッテが先制点を奪う。ロッテは3回にも二番・早坂の左前適時打で追加点を挙げ、2点のリードを奪った。
四国IL選抜は2回裏、七番・梶田宙(高知FD)が一塁内野安打。さらに一塁手の暴投が絡み、無死二塁のチャンスをつかむ。八番・小山田貴雄(高知FD)が送りバントで走者を進めることができず、盗塁にも失敗。大きくチャンスを失うかに見えた。九番・グレアム義季サイモンは左前にテキサス安打を放つと、二盗を成功させる。一番・宮本裕司の放った左翼手の頭上を越す二塁打でグレアムが還り1点を返した。さらに二番・國信貴裕(高知FD)が左前安打、三番・山口寛史(徳島IS)が右前適時安打で続き、4連打で同点に追いついた。
4、5、6回と梶本は千葉ロッテ打線を無得点に抑える。四国IL打線は、5回裏に一番・宮本の右前安打、二番・國信の右前テキサス安打などで二死一、三塁のチャンスをつかむが、あと1本が出ない。6回裏、一死二塁のチャンスにも七番代打・大島慎伍(愛媛MP)、八番代打・YAMASHIN(高知FD)が共に倒れ、勝ち越しの1点を奪うことのできないまま中盤の攻防を終えた。
7回表、ややボールが上ずり始めた梶本を千葉ロッテ打線が捉え、二死から七番・佐藤が左前安打。八番・新里が四球で歩くと、九番・定岡が右前に適時安打を放ち、遂に勝ち越しの1点を奪った。
千葉ロッテは7回裏を木興、8回裏を神田と継投でつなぎ、四国IL選抜に逆転のチャンスを与えない。
四国ILも8回から渡邊隆洋(徳島IS)、9回を小山内大和(愛媛MP)が登板し、追加点を許さないまま9回裏、最後の攻撃を迎えた。
神田に代わり最終回のマウンドに登った黒滝は、先頭の七番・大島に左前安打を許す。八番代打・日高がバスターから左前安打を放つと、スタートを切っていた大島が一気に三塁まで進み、一打逆転サヨナラのチャンスを得た。しかし九番代打・高井啓行(高知FD)は一ゴロ、一番・宮本が見逃しの三振に倒れ、あと1本が出ない。最後の打者、二番・國信も三飛に倒れ、ここで万事休すとなった。
千葉ロッテが3対2で四国IL選抜を破り、前回の戦いに続いての連勝を挙げた。この結果、四国IL選抜チームの今大会成績は3勝5敗1分けとなった。


『決められた・決められなかった』

最後のバッターになってしまった國信貴裕(高知FD)が言った。

「監督にも言われたんですけど、ここがプロとの差なんだと思う」

2対3と、千葉ロッテに対し1点ビハインドで迎えた最終回の攻撃に、四国IL選抜は大きなチャンスを手にした。先頭の七番・大島慎伍(愛媛MP)がレフト前にヒットを放ち塁に出た。代打として登場した八番・日高大輔(高知FD)は、この回からマウンドに立った千葉ロッテ4番手・黒滝の4球目をバスターで捉える。打球が鋭く三遊間を抜けて行く。スタートを切っていた大島が一気に三塁を陥れた。ノーアウト一、三塁。九番代打・高井啓行(高知FD)が打たされ、ファーストゴロに倒れた。日高がその間に二塁へと進む。千葉ロッテ・古賀監督がタイムをかけ、マウンドへと送ったのはルーキーの中郷である。ワンアウト二、三塁。依然試合の流れは、後攻めである四国IL選抜にあった。

これより12日前、サンマリンスタジアム宮崎で行われた千葉ロッテとの最初のゲームは、これとはまったく逆の展開だった。4対3と四国IL選抜が1点リードで迎えた9回裏、二死三塁から四番・南にレフト前タイムリーヒットを打たれ同点に。さらに二死満塁とし、七番・金澤にフェンス直撃のサヨナラライトオーバーを喰らい、逆転負けを喫した。

あの時は投手陣が最後に崩れた。逆の立場で今、1点を追いかけている。打順は一番、今日2安打を放っている宮本裕司(高知FD)に回ってきた。

カウントが1-3となった時、宮本の頭にはキャッチャーとしての配球の読みがあった。ここで真っ直ぐは来ない。来るのは多分、縦のスライダーだ。中郷の投じた5球目は、宮本が予想した通りの縦のスライダーだった。

「あのスライダーですね。あれを空振りしたことがすべてです。スラって判ってたんやけど・・・あれを見逃せるか見逃せないかですよね」

三塁側コーチャーズボックスに立つ森山コーチからは
「高目を打て」
と指示が飛んでいた。なのに、来ると判っていたはずのボールになる低目のスライダーに手を出し、フルカウントとなってしまった。次のインコース低目へのストレートにバットを出すことなく見逃してしまった。

二死二、三塁となり、打席に立ったのは二番・國信貴裕(高知FD)である。3回裏の打席では7本のファールで粘り、12球を投げさせてレフト前にヒットを放った。これが同点打への引き金になっている。5回裏の打席でも、5本のファールを打ちながら9球目をライト前に運んだ。今日、マルチヒットを記録している。

フェニックス・リーグで対戦するNPBの選手たちを見ていて、感じたことがあった。

「対戦してきて、プロの選手は追い込まれてから空振りが無いんです。夜間練習の時なんかに、森山さんや深谷(亮司コーチ)さんにどういう気持ちで打席に立っているのか聞くんですよ。自分たちは(打球を)中に入れようとする。でもプロは、ボールに付いて行くだけなんです」

ヒットを打った前の2打席を見れば、意識の変化が確実にバッティングに活かされていることが解る。そうして粘ったピッチャーとの我慢比べの中で、甘くなったボールを見逃さずヒットにすることができた。

そしてこの最終回、二死二、三塁の場面である。
初級をファールした後、2球目は外れた。中郷の3球目は、キャッチャーに届く手前でショートバウンドになるボール球だった。止めたバットの上部にワンバウンドしたボールが当たり、三塁手の真上にふわりと上がる。一瞬、今何が起こったのか状況のつかめないスタンドの空気の中で、三塁の白井塁審ははっきりと
「バットに当たってフライになりました。アウトです」
と声に出している。

二人のランナーはホームベースに還ることなく、千葉ロッテに1点のリードを許したまま、試合が終わった。藤城監督はここにもNPBとの力の差をはっきりと感じていた。

「(前回の試合)あの場面で向こうはライトオーバーのサヨナラ。こっちは見逃しの三振とショートフライ。これが差なんです。一、三塁のバスターまでは良かった。なんとか打たなければいけない。外野フライで同点なんです。「もう負けは無い」と思えない。ウチの選手はあの結果です。ウチはプロ相手に接戦にはできてる。でも、勝ち越すことができないんです」

9回一打サヨナラの場面で、試合を決められた千葉ロッテと、決められなかった四国IL選抜の間に、またも大きな差が見えてしまった。宮本も、國信も、それは十分解っている。

第3クールの4試合が終った。
明日の練習日が終ればいよいよあと2試合になる。湘南には後半の集中打で打ち勝った。巨人にも最後の粘りでドローに持ち込んだ。

「どれほどの力を発揮してくるか?それを食い止められるか?楽しみです。ウチはそれ以上の気持ちで臨まないとやられる。しかも大量点で」

宮崎で挑戦を続けた14日間、その最後の2日間を前にして、指揮官ははっきりと言った。
「楽しみです」
と。


2007.10.21. HIDAKA
代打・日高が見事なバスターエンドランを決めたが・・・


PHOTO BY Misato MORI
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2007/10/20(Sat)

成長の証

フェニックス・リーグ2007
2007.10.20. 湘南シーレックス 2-5 四国IL選抜 <ひむかスタジアム>

 IL 000 000 320|5
SR 100 000 001|2

本塁打
IL 古卿1号3ラン(7回、秦)

バッテリー
 IL 浦川、上里田 ‐ 宮本
SR 秦、高宮、松家 ‐ 斉藤

四国IL選抜 先発メンバー
 捕 宮本
 中 グレアム
 二 山口
 左 マサキ
 D 高井
 一 中村
 三 檜垣
 遊 古卿
 右 YAMASHIN


快晴のひむかスタジアムだが、ライト方向からレフト方向へ吹く強い風がスコアボードの球団旗を強くはためかせる。乱打戦になるのではないか?という予感と共に始まった試合は、四国IL選抜・浦川大輔(愛媛MP)、湘南・秦両先発の投手戦となった。
1回裏、二番・藤田が中前打を放ち出塁すると、すかさず二塁盗塁を狙う。捕手・宮本裕司(高知FD)の二塁への送球が逸れ外野へ抜ける間に、藤田は三塁を陥れた。四番・内藤の打った一、二塁間のゴロを一塁手・中村竜央(高知FD)がファンブルし、三塁から藤田が生還。湘南が先制点を奪った。
2回裏、六番・河野の二・遊間へのゴロに二塁手・山口寛史(徳島IS)がよく追いついたが一塁に悪送球。先頭打者を出塁させてしまう。七番・斉藤の打席で浦川が投じた一塁への牽制球がボークと見なされ、四国IL選抜は無死二塁のピンチを迎えた。しかし浦川は後続をきっちりと3人で抑え、湘南は追加点を奪うことができない。その後も浦川は、6回まで湘南打線を三者凡退に封じ込む快投を見せた。
四国IL選抜は3回表に二死三塁。4回表には一死三塁。5回表には二死一、三塁と、いずれも得点圏に走者を進めながら、あと1本が出ないというもどかしい展開が続く。
後半の始まった6回も浦川が3人で抑え、7回表、いよいよ四国IL選抜の打線に火が入る。
一死から六番・大島の打った左飛を左翼手・河野が落球し、大島は一気に二塁を陥れた。七番・檜垣が右翼線への安打でつなぐと、八番・古卿大知は秦の3球目をフルスイングし、左翼フェンス後ろの防御ネットに突き刺さる大きな逆転3ランを放った。
四国IL選抜は8回表にも、一死から三番・山口が三遊間を抜く左前安打で出塁。続く四番・マサキ(高知FD)の左前安打に左翼手の悪送球が重なり、一死二、三塁のチャンスをつかむ。五番・小松崎大地(徳島IS)の二ゴロの間に、三塁から山口が好走塁を見せ生還。七番・檜垣浩太(愛媛MP)の二塁内野安打の間にマサキが還り、さらに2点を追加した。
8回裏、二死満塁のピンチも凌ぎ切り、散発4安打と湘南打線を封じ込んだ浦川は、完投を賭けて最終回のマウンドに登る。しかし先頭の五番代打・西崎を四球で歩かせると、一死二塁の場面でマウンドを降りた。
浦川に代わりマウンドに登ったのは、高知FDのクローザー・上里田光正である。上里田は七番代打・新沼を左飛に打ち取り二死二塁とするが、九番・木村に粘られた後、フォークを中前に弾き返され1点を奪われた。続く一番・石川も三塁への強襲安打で続き満塁とするが、二番・野中は遊ゴロに倒れ、四国IL選抜が5対2で湘南を降した。
四国ILはフェニックス・リーグ3勝目を挙げ、ここまでの通算成績を3勝5敗1分けとしている。


『成長の証』

フェニックス・リーグに入ってからの浦川大輔(愛媛MP)は、フル回転でマウンドに立ち続けている。ここまで先発一度を含み、6試合に登板。10月14日の北海道日本ハム戦からは5連投である。

遠征の疲れだとか、連戦の疲れだとか言っている場合ではない。むしろNPBの打者たちと毎日のように戦えるこの短い期間に、自分のすべてを出し尽くそうと必死である。調整登板だった昨日の東北楽天戦、6回1イニングを3人で打ち取り、今日の先発への準備は上々だった。気力は充実していた。

「監督に『今日、もう任したから』って言ってもらえて。最後まで投げる気でいました。勝ち負けよりもアピールしようと。初回から飛ばして行きました」

海辺に近く、西からは霧島おろしが吹くこのひむかスタジアムは風が強い。今日もライト方向からレフト方向に向かい強い風がずっと吹き続けていた。レフト方向へ上がる打球に気を使いながら、右打者の内角へは意識して厳しいコースを突くことを心掛けた。

だが、初回から思わぬ事態が次々と浦川に襲い掛かる。
二盗を刺しにかかった捕手・宮本裕司(高知FD)の送球が逸れ、ランナーが三塁に進む。打ち取った当たりではあったが、一、二塁間のゴロを一塁手・中村竜央(高知FD)がファンブルし先制点を奪われた。不安定な味方の守備は続く。2回裏、二遊間の難しいゴロを捌いた二塁手・山口寛史(徳島IS)が一塁に悪送球し、3つ目のエラーが記録される。次の七番・斉藤を打席に迎えた一死一塁の場面、一塁に投じた牽制球を石山塁審はボークと判定した。原因は左ヒザの動きにあった。

先取点を味方のミスで奪われ、またも続いたミスと、自分のミスにより傷口が拡がった。藤城監督が語る。

「1点取られた後に崩れなかった。あれが大事なんです」

この後、3回から6回まで、4イニングを三者凡退で乗り切って見せた。

チャンスを作りながらあと1本が出ない味方打線にも、さほどイライラすることはなかった。それよりも自分のアピールに必死だったからである。先発としてはおそらくラストチャンスのこのゲームに、人生を賭けて臨んだと言っても過言ではない。

一番のピンチに追い込まれたのは8回裏である。2本のヒットで二死一、二塁とした後、三番・下園への初球を宮本が後逸し、それぞれランナーが進んでしまった。これで二死二、三塁になった。藤城監督はマウンドまで歩み寄り、浦川と確認している。

「まず、きっちり終らせたかった。次にいい形で降ろしてやりたかった。無理して投げさせてもしょうがないから。他のピッチャーにチャンスも与えたかったし」

浦川の気力が萎えていないことを確認し、この場面は続投を決めた。下園には四球を与え満塁にしたが、次の四番代打・呉本をショートフライに打ち取りピンチを切り抜けている。強風に煽られた打球を、すんでのところで受け止めたショート・國信貴裕(高知FD)のファインプレーも光った。

「9回もヒット打たれるのならまだいいんだけど、フォアボールなんで。ああいうところでやりきれないところがあります」

8回1/3でマウンドを降り、完投勝利を逃してしまった。反省点の一つとして、最終回の先頭バッターに四球を与え、出塁させてしまったことを挙げる。しかしNPB相手に122球を投げ、散発4安打に抑えた今日のピッチングは、今大会浦川のベストピッチングと言っていい。

打線もよく打った。幾度もチャンスを逃しながら、くすぶり続けた導火線に火を点けたのは、まぎれもなく7回表、古卿大知(高知FD)がレフトに放った場外3ランである。

「なんか負けに慣れてるような雰囲気がベンチに出始めてました。今日はシートノックから集中できてましたから。ショートってのもありました。今季初のショートで、思い切って動いて行こうと思って」

一死一、三塁の場面である。外野フライを打とうとゾーンを高く挙げた。待っていたスライダーが内角から真ん中へ入ってきたところを降りぬいた。打球は外野スタンドの上を越え、高く張り巡らされている防護ネットに突き刺さっている。

4連敗の後につかんだ、欲しかった3勝目である。

「2、3試合なら勝てるかもしれないけど、リーグ戦だから。緊張を切らずに集中力を持ってやれてるのが3年間の成長の証でしょう」

藤城監督の口から出た『成長の証』という言葉がある。
この3勝は彼らの成長の証であり、四国アイランドリーグの成長の証だ。
浦川の、古卿の、成長の証。


2007.10.20. URAKAWA
浦川が湘南打線を封じ込んだ

2007.10.20. FURUKIMI
「変化(球)を待ってました。失投ですね」


PHOTO BY Misato MORI
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2007/10/19(Fri)

ここで学べるもの

フェニックス・リーグ2007
2007.10.19. 四国アイランドリーグ選抜 5-6 東北楽天ゴールデンイーグルス <西都原運動公園野球場>

GE 010 110 300|6
 IL 000 001 031|5

本塁打
GE 中島ソロ(4回、小山内)

バッテリー
GE 川井、木谷、佐藤 ‐ 井野、銀次
 IL 小山内、浦川、宇都宮、渡邊、梶本、上里田 ‐ 小山田、加藤


四国IL選抜 先発メンバー
 三 古卿
 中 梶田
 左 大島
 右 マサキ
 D 中村
 一 小松崎
 二 山口
 捕 小山田
 遊 國信


前回の対戦では東北楽天からフェニックス・リーグ初勝利を挙げている。四国IL選抜は連勝を勝ち取ることができるか。
初回を3人で終えた四国IL先発の小山内大和(愛媛MP)だったが、2回表、四番・河田に右翼越え二塁打を許すと、六番・平石にも右翼線二塁打を喰らい、楽天に先制を許した。
4回表には先頭の五番・中島に左翼スタンドへソロ本塁打を叩き込まれ追加点を。5回表には二番・銀次の右前安打の後、三番・枡田に左翼フェンス直撃となる三塁打を浴び、3点目を献上する。
楽天先発の川井は序盤3回を無失点に抑え、四国IL選抜に反撃のチャンスを与えない。
4回裏、四国IL選抜は三番・大島慎伍(愛媛MP)の中前打、四番・マサキ(高知FD)の一、二塁間を抜く右前安打で一死一、三塁のチャンスをつかむが、後続が倒れ得点を奪うことができない。
5回裏にも七番・山口寛史(徳島IS)の中前安打、九番・國信貴裕(高知FD)の一塁強襲安打で再び一死一、三塁とするも、ここでもあと1本が出ず、苦しい展開が続いた。
小山内に代わった四国IL選抜の二番手・浦川大輔(愛媛MP)が6回表を3人で切り抜けると、6回裏、楽天の二番手・木谷から四番・マサキが右翼線へ二塁打を放つ。六番代打・宮本裕司も中前に弾き返し、二塁からマサキが生還。ようやく1点を返した。
だが7回表、今大会初のマウンドとなる四国IL選抜三番手・宇都宮勝平は、二死を取りながら一番・中村を四球で歩かせる。続く二番・銀次が右中間を破る適時二塁打。4点目を奪い、四国IL選抜をすぐさま突き放した。四国IL選抜ベンチはここで三番手・渡邊隆洋(徳島IS)を送るが、渡邊も三番・枡田に右翼線二塁打、四番・河田に左中間を越える適時三塁打と連続長打を浴び、さらに2点を失った。
5点差と大きく突き放された四国IL選抜だったが、8回表を5番手・梶本達哉(愛媛MP)が無失点で乗り切ると、8回裏に反撃に出る。先頭の四番・マサキが中前安打、五番・高井が右前安打、六番・宮本が右翼線へ二塁打と、木谷に3連打の猛攻を浴びせ1点を返した。さらに七番・山口の二ゴロを二塁手・枡田が一塁へ悪送球する間に走者二人が還り、2点差に詰め寄った。
9回表の楽天の攻撃を、こちらもフェニックス・リーグ初登板となる上里田光正(高知FD)が無失点に抑え、四国IL選抜はいよいよ最終回の攻撃に挑む。
9回裏からマウンドに登った楽天の三番手・佐藤だったが、先頭の二番・グレアム義季サイモンに死球を与えてしまう。三番・加藤光成への2球目にグレアムが二盗を決め無死二塁とすると、加藤は右前へ適時安打を放ち、1点差に追い上げた。さらに四番・マサキの打ち上げた打球を二塁手・枡田が落球。無死一、二塁と四国IL選抜が一打サヨナラのチャンスをつかむ。しかし反撃もここまで。最後は佐藤が七番・山口を三振に切って取り、楽天が四国IL選抜を6対5で降し、前回の雪辱を果たした。
四国IL選抜は引き分けを挟み4連敗。ここまでの対戦成績を2勝5敗1分けとしている。


『ここで学べるもの』

やはり一度負けたという事実は、前回とは違う重たい何かを東北楽天の選手たちに抱えさせていたのだろう。グレアム義季サイモン(愛媛MP)が語ってくれた。

「僕は前の試合にいなかったので知らないんですけど、向こうのベンチがピリピリしてるのが伝わってきました」

9回裏、クローザーとしてマウンドに登った佐藤宏志が、三番・加藤光成(徳島IS)のライト前タイムリーで1点を失い、さらに味方のエラーで無死一、二塁と一打サヨナラのピンチに陥った。

次の五番・高井啓行(高知FD)との対戦の時だった。初球が外れ、カウントは0-1となった。マウンドを降り、三塁のファールライン辺りまで歩を進めた佐藤が、突然かけていたゴーグルを三塁側ベンチ方向に投げ捨てた。
『本気』が垣間見えた一瞬だった。

クローザーとして、もうこれ以上点をやることはできない。そのギリギリの場面で自分の責任を全うするため、この場面に賭けた佐藤の気迫は、四国アイランドリーグの選手たちにも十分届いたのではないか。高井を内角へのスライダーで三振に取り、宮本裕司(高知FD)をセンターフライに打ち取り、山口寛史(徳島IS)を外角のスライダーで三振に切って取った。最後の1点を守り抜いている。

試合開始とほぼ同時に振り出した雨の中で行われた一戦は、前半から楽天が得点を重ね、あわやワンサイドゲームになってしまうかと思われた。しかしそこで集中を切らせてしまうことなく、最後まで勝負を捨てなかった戦いぶりを、藤城監督も大いに評価していた。

「さすが前回やられてるだけあって闘志むき出しで来たね!『絶対負けないぞ!』っていう気迫が出てた。こっちはワンアウト一、三塁のチャンスを逃したけど、あそこで死んでるようじゃダメ。でも、1点差まで追い上げた。あれだけの粘りがあるならね。(六番・宮本が2打点)ヒロシもヒロシなりによくやった。アガリも間に合った」

腰に不安があり、この第3クールのマウンドに照準を絞って調整を重ねてきた上里田光正(高知FD)が、初めてフェニックス・リーグのマウンドに登っている。9回1イニングを無失点で乗り切り、ネット裏で見ていたNPB関係者たちからも悪くない評価を得ている。

「相手がプロなんで。せっかくのこういう舞台だし、楽しみだったっていうか。打たれて当たり前なんで、勝ち負けは気にしないで胸を借りるくらいの気持ちで投げたいと思います。楽しみっていうか、いろいろ勉強して帰りたいと思います」

ここで学べるのは技術だけではなく、闘志や、ここ一番での集中力もそうだ。良い手本が数多くある。目の前で佐藤もそれを披露してくれた。


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2007/10/18(Thu)

フェニックスリーグ2007
2007.10.18. 北海道日本ハムファイターズ 6-2 四国IL選抜 <アイビースタジアム>

IL 000 020 000|2
F 010 211 10×|6

バッテリー
IL 西川、梶本、渡邊、浦川 ‐ 堂上
F 内山、星野 ‐ 今成

四国IL選抜 先発メンバー
 左 宮本
 二 智勝
 捕 堂上
 中 マサキ
 D 丈武
 右 近藤
 三 檜垣
 一 中村
 遊 國信


第3クール4試合を戦う最初の相手は北海道日本ハムファイターズである。前回の対戦では打撃戦の末、9回に逆転負けを喫している。
初回、四国IL選抜は先頭の宮本裕司が四球で歩くと、二番・智勝への2球目に早々と二盗を成功させる。智勝はうまくバントを決め、一死三塁のチャンスをつかんだ。三番・堂上隼人(香川OG)の当たりは三ゴロ。これに本塁突入を躊躇した宮本が三塁に戻れず、先制のチャンスを失ってしまう。
2回裏、四国IL選抜先発の西川徹哉(高知FD)は、五番・小山に左中間への二塁打を許すと、続く六番・市川に中前打を喰らい日本ハムが先制点を挙げた。
西川は4回裏にも三番・瀬部に中前打、四番・金子に右中間への二塁打、五番・小山に右前打と3連打され1点を失う。七番・尾崎にも右中間へ適時打を浴び、この回2点を失った。
5回表、日ハム先発の内山が先頭の七番・檜垣浩太(愛媛MP)を四球で歩かせる。八番・中村竜央が中前打で続くと、九番・國信貴裕がきっちりバントを決め、四国IL選抜が一死二、三塁のチャンスをつかむ。一番・宮本の一ゴロの間に三塁から檜垣が生還。二番・智勝も中前に適時安打を放ち、2点を返した。
しかし5回裏、西川に代わった二番手・梶本達哉(愛媛MP)がピリッとしない。先頭の九番・駒居に左翼線への二塁打を浴びた後、一死三塁から二番・高口に右翼線際へ犠飛を上げられ1点を失う。6回裏にも先頭の四番・金子を中前打で出塁させると、2個の暴投により走者を三塁まで進ませた。無死一、三塁とした後、六番・市川が左犠飛を上げ、日ハムがさらに追加点を奪った。
日ハムは7回裏一死、四国IL選抜の三番手・渡邊隆洋(徳島IS)から一番・佐藤が中前打。二番・高口の打った左翼フェンス際への飛球を左翼手・宮本が落球。三番・渡部も四球で歩き、満塁のチャンスを得る。四番・金子は手堅く中犠飛を放ちさらに1点を追加。点差を4点に拡げた。
8回裏を浦川大輔(愛媛MP)が3人で抑え、最後の攻撃に賭けた四国IL選抜だったが、7回からリリーフした星野の前に1点が奪えず、日ハムが四国IL選抜を6対2で降した。
四国IL選抜はここまでの対戦成績を2勝4敗1分けとした。

この試合を最後に、香川OGの近藤洋輔、丈武、堂上隼人、智勝の4名は選抜チームから離れ、グランドチャンピオンシップを戦う石川へと移動する。

なお、この試合から藤城和明監督(高知FD)がチームの指揮を執っており、共に宮崎で帯同を続けていた森山一人コーチ(高知FD)がスタッフとして正式に再合流した。
また、同じくチームに帯同していた高知FDの上里田光正、西川徹哉、中村竜央、日高大輔の4名も再合流しており、新たに高知FDから梶田宙、YAMASHIN、大澤亮の3名、愛媛MPから宇都宮勝平、グレアム義季サイモン、梶本達哉の3名、徳島ISから山口寛史、加藤光成の2名が合流している。


『差』

「初回に獲れなかった・・・」

5回にタイムリーヒットを打った智勝(香川OG)に今日の試合について聞いた。
真っ先に口を突いて出てきたのがこの言葉だった。格上の相手に対して、まず機先を制することがいかに大事であるか。それはこれまでの戦いでもよく解っている。願っても無い先制のチャンスを一つのミスで失ってしまった。最初に躓いてしまったことで、どこかチームに嫌なムードが漂ってしまった。

日本ハムが奪った6点の内、3点は犠牲フライによるものである。四国IL選抜に1点差に詰め寄られた後の5回裏。そして6回裏、7回裏と、3イニングで1点ずつ。それぞれ三塁タッチアップからランナーが還っている。1点ずつを積み重ねられた試合の流れの中で、四国IL選抜は反撃する力を徐々に失っていった。

智勝が言葉を続ける。

「向こうは得点圏にランナーが入った時にきっちり点を獲った。犠牲フライ3回くらいありましたっけ?そういうところでの1点をウチは獲れなかった。その差だと思う。自分が犠牲になって送るとか、ランナーを進めるとか、そういうところを見習っていかないと」

勝ち負けは確かに大事だ。だが、フェニックス・リーグに参加する意義は、勝つことがすべてではない。自分たちに何が足りないのか。何が自分たちと違うのか。何が通用するのか。NPBの若手との試合をこなし、経験を積むことでそれがプレーヤーとしての自分の財産になる。差も解る。智勝も今の自分たちとの力の差を明確に感じ取っていた。

智勝と同じく、この試合を最後に宮崎を離れる堂上隼人(香川OG)が言った。

「試合が続いて連戦になった時の弱さですよね。集中力がなくなっちゃって。続いてる時ほどやらなくちゃいけないのに。NPBの選手は身体が大きくてスタミナもある」

その言葉が表すかのように、長丁場による疲れやケガが増え始めている。
フェニックス・リーグで2度目の先発となった西川徹哉(高知FD)は、序盤のマウンドで思いがけない事態に陥っていたという。

「前回(10月9日、千葉ロッテ戦)いいピッチングができたのに・・・。初回に140km/h出た球があったじゃないですか。あの1球で・・・」

肩が抜けたような違和感を覚えながらピッチングを続け、4イニングを投げた。今季、183回2/3を投げ、高知FDを支えてきた疲れがここで遂に出たと言ってもいい。

西川だけではない。これまで蓄積された疲労と、宮崎での連戦の疲労とが少しずつ選手たちのコンディションに悪影響を及ぼし始めている。比嘉将太(愛媛MP)は腰を痛め、片山正弘(徳島IS)は肩の痛みでそれぞれ選抜チームを離脱してしまっている。

今、踏ん張らなければいけない。残り5戦は正念場である。


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2007/10/16(Tue)

二桁安打

フェニックス・リーグ2007
2007.10.16. 四国アイランドリーグ選抜 5-5 読売ジャイアンツ <天福球場>

G 000 030 020|5
IL 000 100 301|5

本塁打
IL マサキ1号2ラン(7回、加登脇)

バッテリー
G 越智、加登脇、姜 ‐ 實松
IL 橋本、浦川、渡邊、塚本、小山内 ‐ 堂上


四国IL選抜 先発メンバー
 右 近藤
 中 宮本
 捕 堂上
 二 智勝
 一 丈武
 D ブライス
 三 古卿
 左 大島
 遊 三輪


四国IL選抜チーム先発・橋本亮馬(香川OG)、巨人先発・越智は、共に序盤3イニングを無失点で切り抜ける。
4回裏、今大会に入り打率.538と大当たりの二番・宮本裕司(高知FD)が中前安打で出塁する。二死二塁とした後、ここまで4試合に当たりの出ていなかった五番・丈武(香川OG)が中前に適時安打を放ち、四国IL選抜が先制点を挙げた。
このリードを守りたい橋本だが5回表、六番・円谷、七番・梅田に連打を喰らう。さらに八番・實松に死球を与え、一死満塁のピンチを迎えた。九番・松本は右中間を越える三塁打を放ち二者が生還。實松も一気に本塁を狙ったが、右翼手・近藤洋輔(香川OG)からの好返球により本塁生還はならなかった。橋本は一番・寺内にも左前安打を許し3点目を献上。巨人が逆転に成功した。
5回裏、四国IL選抜は先頭の五番・古卿大知(高知FD)が左中間への二塁打で出塁しチャンスを作るが、後続が続かず得点を奪うことができない。6回裏にも一死一、二塁と走者を進めるが、五番・丈武が遊ゴロ併殺打に倒れ、チャンスをつぶしてしまう。
橋本に代わり6回からマウンドに登った浦川大輔(愛媛MP)は、2イニングを無失点に抑える。7回表には七番・梅田、八番・實松を連続三振に切って取り、味方の反撃を待った。
7回裏、この回からマウンドに登った巨人の二番手・加登脇から七番・國信貴裕(高知FD)が右翼フェンス直撃の三塁打を放つ。一死三塁のチャンスに八番・マサキ(高知FD)は今大会1号となる同点2ランを右翼スタンドに叩き込んだ。さらに一番・近藤洋輔(香川OG)を一塁に置いて、二番・宮本が中堅手の頭上を越す適時二塁打。この回一気に3点を奪い四国IL選抜が逆転に成功した。
8回表、四国IL選抜の3番手・渡邊隆洋(徳島IS)から九番・松本がバントヒットで出塁する。二死二塁としたところで四国ILベンチは渡邊に代え、塚本浩二(香川OG)をマウンドに送った。しかし塚本は三番・坂本の中前テキサス安打で1点を失うと、五番・田中にも右中間への適時安打を浴び2失点。巨人が再び逆転に成功した。
四国IL選抜が1点ビハインドで迎えた9回裏、八番・マサキは巨人の3番手・姜の初球を捉え、右翼線に二塁打を放つ。一死二塁とした後、一番・近藤は姜の内角へのシュートを左翼線に運び、二塁からマサキが生還。土壇場で同点に追いついた。三番・堂上隼人(香川OG)が中前打を放ち二死一、二塁と一打サヨナラの場面を迎えたが、四番代打・高井啓行(高知FD)は一ゴロに倒れ、逆転はならなかった。
試合はフェニックス・リーグ特別ルールにより、9回引き分けとなった。四国IL選抜はここまでの対戦成績を2勝3敗1分けとして第2クール4試合を終えている。

この試合を最後に香川OGからの選抜メンバーがチームを離脱。北信越BCリーグとのグランドチャンピオンシップに向けて移動する予定。堂上隼人、丈武、智勝、近藤洋輔の野手4名は、引き続き代表チームに帯同することになっている。


『二桁安打』

終盤の両チームの攻防は目が離せなかった。
2点のビハインドを背負いながら6、7回を浦川大輔(愛媛MP)が3人ずつで抑えてみせた。これで流れが変わった。打線が爆発したのは7回裏、巨人の二番手・加登脇がマウンドに立ってからである。

5回裏にヒットで出塁した古卿大知(高知FD)に代わり、代走に出た國信貴裕(高知FD)にとってはこれが最初の打席である。初球を思い切り引っ張った。打球は99mと書かれたライトフェンスのラバー部分を直撃し、右翼手がクッションボールの処理を誤る。國信の足は悠々と三塁を陥れた。

「つまったかな?と思ったんですけど。あれ、(フェンス)ダイレクトですか?」

一死三塁の場面に、八番・マサキ(高知FD)もこれが最初の打席だった。6回表の守備で先発の大島慎伍(愛媛MP)に代わり、レフトの守備についている。2球ファールしてカウントが2-1になった。

「ただ前に飛ばそうと・・・飛ばそうとじゃないですね。前に転がそうと。とにかく三振だけはやっちゃいけないと思ってました。シーズン中、ずっとああいう打球を飛ばせるように練習してましたから」

これまでならマサキの打球はセンターより左中間よりへの長打が多い。公式戦でも香川OGなどは極端に左よりのシフトを引いたことが多々あった。
外角一辺倒だった加登脇の5球目がインコースに来た。ストレートだった。高く上がった打球は右翼スタンドを越してしまわんばかりの文句の無い同点ホームランとなった。


8回に逆転を許し1点差を追って迎えた9回裏、先頭は再びマサキである。巨人の三番手・姜の初球をライト線深く弾き返した。狙い通りのボールだった。

「スラ(スライダー)です。もう最初から狙ってました」

一死二塁の場面で打順は一番に帰った。今日、近藤洋輔(香川OG)のバットからはこの4打席、ヒットが出ていない。

「ほんとは代打が出る予定だったんです。高井(啓行・高知FD)を。チャンスだったんで監督から『行けっ!』って言われて。だからもう打席に立てることが嬉しかった。何も考えてなかったですね」

内角へのストレートを1球見送った後、もう1球内角の厳しいところへ入ってきたシュートに身体を開きながらバットを振り切った。やや詰まった打球がレフト線近くへ落ちる。明らかにレフトもサードも捕れない位置へと飛んだ打球に、マサキは判断良くスタートを切り、三塁を回った。

近藤の足も完璧な状態ではない。試合後にはいつも左足の足首にアイシングしている姿を見かける。

「足ですか?大丈夫です。激走しました」

そう言って笑った。
2点のビハインドを跳ね返して逆転。その後1点リードを許してしまったが、土壇場で同点に戻した。さらに二死一、二塁とし、一打サヨナラのチャンスを作っている。

投手戦となったグッドウィル戦(四国IL選抜5安打、グッドウィル2安打)を除けば、ここまですべての試合に二桁安打を記録している。今日も巨人の9安打に対し、11安打を放っている。打線は勢いづいている。NPB相手にまったく引けを取っていない。

4回にセンター前ヒット、7回に逆転打となるセンターオーバーのツーベースを放った宮本裕司(高知FD)は、ここまで17打数9安打、今大会の打率.529を誇る。

「バッティングはいいんですけど守備がね。まぁ、今結果出てるんで。一打席、一打席と思って。あんまり数字ばっかり意識しすぎると、またおかしくなるんで。また配球とかも変わってくると思うし・・・」

明後日からは第3クールが始まる。2回目の対戦となるチームも多くなる。「なかなか四国、やるじゃないかよ」と思われることは光栄だが、これまで以上に嵩にかかって攻めてくることは想像に難くない。

明日は完全休養日となった。
宮本に「好調の理由は?」と尋ねると、ホテルで独りの時間を持つことができ、それがいいリラックスになっているのだと話してくれた。

「いいですねぇ。あの時間が好きっすねぇ」

フェニックス・リーグでの挑戦も、ようやく折り返しである。


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2007/10/15(Mon)

ターニングポイント

フェニックス・リーグ2007
2007.10.15. 東京ヤクルトスワローズ 4-2 四国IL選抜 <アイビースタジアム>

 IL 000 000 110|2
YS 001 000 03×|4

バッテリー
 IL 松尾、浦川、小山内、天野 ‐ 堂上、宮本
YS 松岡、高木、西崎 ‐ 水野、川本

四国IL選抜 先発メンバー
 右 近藤
 遊 三輪
 捕 堂上
 二 智勝
 一 丈武
 左 マサキ
 三 古卿
 D 小山田
 中 井吉


四国IL選抜にとって、西都原で行われたフェニックス・リーグの初戦が東京ヤクルトとのゲームだった。前回は雨でノーゲームとなったカードだが、今回は夏のような日差しが照りつけるアイビースタジアムでの試合となった。
四国IL選抜先発の松尾晃雅(香川OG)は序盤、走者を背負いながらの投球を続け、苦しい立ち上がりとなった。3回裏、先頭の一番・志田、二番・飯塚に連打を浴びると、四番・畠山が打った三ゴロ併殺崩れの間に三塁から志田が還り、先制を許した。
東京ヤクルト先発の松岡は好調な投球を続け、3回まで四国IL選抜打線に1本の安打も許さない。追う四国IL選抜は4回に一死一、二塁、6回に一死一、三塁のチャンスをつかむが、大事なところで1本が出せずゼロ行進が続く。
7回表、この回から松岡に代わりマウンドに登った東京ヤクルトの二番手・高木から六番・マサキ(高知FD)が右前安打、七番・古卿大知(高知FD)が四球を選びチャンスを拡げる。二死一、二塁としながら九番・井吉信也(香川OG)は一、二塁間を破る適時安打を放ち二塁からマサキが生還。四国IL選抜が同点に追いついた。
7回裏を浦川大輔(愛媛MP)が3人で抑えると、8回からは一昨日、南郷でのグッドウィル戦で好投を見せた小山内大和(愛媛MP)がマウンドに登る。しかし、これが誤算となった。
先頭の九番・川本が左前安打で出塁すると、二番・飯原が左中間を破る三塁打を放ち、東京ヤクルトが同点に追いつく。続く三番・武内も右前安打で続き逆転に成功すると、四番・畠山も中前に3連打。小山内をKOした。代わってマウンドに登った天野浩一(香川OG)も五番代打・衣川、六番・牧谷に連打を浴び、この回四国IL選抜は3点を失った。
9回表、四国IL選抜最後の攻撃に、東京ヤクルトは西崎をマウンドに送る。西崎の前に七番・國信貴裕(高知FD)、八番代打・高井啓行(高知FD)、九番代打・檜垣浩太(愛媛MP)は3連続三振を喫した。この結果、東京ヤクルトが4対2で四国IL選抜を降している。
四国IL選抜はこれで対戦成績を2勝3敗とした。

試合終了後、アイビースタジアム隣のはんぴドームで約1時間、深谷コーチを打撃投手に小山田貴雄(高知FD)、小松崎大地(徳島IS)、井吉信也がそれぞれ特打を行った。また高井啓行も森山コーチと1対1で打撃練習を行っている。


『ターニングポイント』

強気に初回から思い切り投げ込んでいくタイプの松尾晃雅(香川OG)が、今日はどこか違う。初回、先頭の一番・志田に右前安打を打たれた後、二番・飯原を投ゴロに打ち取った。捕って二塁へ送り、ダブルプレー完成と思われたシーンで、ボールがグラブからこぼれた。

元来、度胸の据わった投手である。昨年のリーグチャンピオンシップでのインタビューまでは、
「緊張って、したことがないんです」
と平然と言ってのけていた。そんなタイプなのだ。
ただ、今日は違った。序盤の松尾はいつもの松尾ではなかった。

「ちょっと緊張しましたね。人生が懸かったターニングポイントなんで・・・」

ボールが先行し、ストライクが入らない苦しいピッチングが続く。1回裏のマウンドを降りる際、主審から思わぬ注意を受けた。この春に手術をしてかなり良くなったとはいえ、若干不安の残る右手指先の血行障害がある。軽く拳を作り、息を吹きかける。この動作について、いわゆる「スピットボールにつながるおそれがあるから止めるように」と注意を受けたのだった。

この思わぬ出来事が、普段の精神状態ではない松尾の緊張を増幅させた。2回裏一死一、二塁のピンチは乗り切ったが、3回裏、志田に2本目のヒットを許すと、続く飯原にきれいにヒットエンドランを決められ無死一、三塁のピンチを迎えた。三ゴロ併殺崩れの間に三塁ランナーが戻り先制を許している。

「3回までボールが先行して、地に足が着いてなかったです。加藤さん(竜人コーチ)にアドバイスしてもらって修正ポイントが解ったんで、4回から6回はうまいこと力が抜けて投げられました。あの注意も初めて言われた注意だったんで、やっぱり気にはなりました。良くもなく悪くもなく。アピールもできなかった・・・」

もうマウンドに立つことのできる時間も残り少ない。ここで結果を出さなければ、と思う気持ちが、逆にいつもの松尾から「らしさ」を消してしまった。

「『飛ばして行こう』って思うこと自体が頭に無かったですよね。とにかく『抑えよう』としか考えてなかった」

フェニックス・リーグでの初先発は100球を投げ1失点。5つの三振を奪っている。

井吉信也(香川OG)は試合前、伊藤秀範(香川OG~東京ヤクルト)と再会していた。

「伊藤に会えたことが嬉しかったですね。『お互い頑張ろうよ』みたいな話をしました」

7回表、二死一、二塁の場面で打席を迎え、うまく右方向に持って行った。貴重な同点打を叩き出している。

「アイランドリーグのピッチャーならボールになる球なんですけど、こうグーッ!と伸びてきましたね」

低く、しかも伸びのある速球に必死に喰らいついての一振りだった。NPBレベルのボールに振りまけない、確かな自信がつきつつあることを感じ始めている。

「僕ら途中参加なんで、みんなと一緒のことやってちゃダメだろうし・・・。何しに来てるかってことですよね」

スタッフに「特打やってるんですよね?」と確認すると、選手送迎のバスには乗らず、雨天練習場を目指して歩いて行った。

試合に勝つことがすべてなのではない。自分のベストのパフォーマンスをグラウンドで披露し、NPBの関係者に少しでもアピールしたい。ドラフト会議まで1ヶ月を切ったこの時期の、本当のラストチャンスに、時間を惜しんでできることをやらなければ。「疲れた」などと言っている暇はないのだ。

「何をしにここに来ているのか」と、井吉は言った。
「人生のターニングポイントなんで」と、松尾は言った。

二人だけではない。それぞれがこの宮崎で、胸に強い想いを秘めている。
勝負を賭ける瞬間はいつどのタイミングで訪れるのか。その時のためにこれまでも必死にやってきたのだ。そして今も必死で汗にまみれている。チャンスはまだある。


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2007/10/14(Sun)

平常心とユニフォーム

フェニックス・リーグ2007
2007.10.14. 四国アイランドリーグ選抜 5-6 北海道日本ハムファイターズ <生目の杜第2野球場>

F 000 001 401|6
IL 002 000 210|5

バッテリー
F ダース、星野、内山、金澤 ‐ 渡部
IL 塚本、浦川、渡邊、天野 ‐ 堂上


四国IL選抜 先発メンバー
 右 宮本
 遊 國信
 捕 堂上
 二 智勝
 左 ブライス
 一 小松崎
 三 檜垣
 D 高井
 中 井吉


四国IL選抜チームは今大会初のマウンドとなる「サブマリン」塚本浩二(香川OG)を先発に送った。1、2回と走者を出しながらも、捕手・堂上隼人(香川OG)が2度の二盗を阻止し、二塁を踏ませない。塚本は3回表、キレのいい変化球で八番・鵜久森、九番・高口を連続三振に切って取り、前半3イニングを9人で終えた。
日本ハムの先発・ダース・ローマス匡は、先頭の一番・宮本裕司(高知FD)に右前安打を許した後、一死三塁のピンチを迎えるが、三番・堂上隼人、四番・智勝(香川OG)を連続三振に切って取る。
四国IL打線は3回裏、ダースに代わり2回からマウンドに登った二番手・星野を捉える。先頭の九番・井吉信也(香川OG)が左前安打で出塁すると、二番・國信貴裕(高知FD)の右前安打で一死一、三塁のチャンスをつかんだ。三番・堂上の二ゴロの間に井吉が還り1点を先制、四番・智勝が左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、この回2点を奪った。
日本ハムも6回表、二死から二番・尾崎が中前打で出塁すると、続く三番・小田が左中間を破り1点を返す。
7回から四国IL選抜ベンチは塚本に代わり二番手・浦川大輔(愛媛MP)をマウンドに送る。制球に苦しむ浦川は、先頭の六番・市川を四球で歩かせると、七番・今浪に右中間を破る二塁打を浴びる。八番・鵜久森を歩かせ無死満塁のピンチを迎えた後、九番・小山に投じた変化球がショートバウンドとなり捕手の堂上が後逸。同点に追いついた日本ハムは、小山の左前安打でさらに2点を奪い逆転に成功する。内野守備の乱れの間にもう1点を追加され浦川はこの回4失点。点差を逆に3点に拡げられた。
7回裏、日本ハムの三番手・内山から九番代打・大島慎伍(愛媛MP)が右前安打で出塁すると、一番・宮本も左翼手の頭上を越える二塁打を放ちチャンスを拡げる。一塁へヘッドスライディングで飛び込んだ二番・國信の内野安打、さらに三番・堂上の右犠飛で四国IL選抜が2点を返し、すぐさま点差を1点差に縮めた。
8回表を左腕・渡邊隆洋(徳島IS)、クローザー・天野浩一(香川OG)が3人で抑える。その裏、日本ハムの4番手・金澤から先頭の五番・マサキ(高知FD)が左前安打で出塁。マサキの代走で送られた三輪正義(香川OG)が二盗を決めると、七番代打・古卿大知(高知FD)が左前安打を放ちチャンスを拡げる。九番・大島は左前適時安打を放ち、四国IL選抜が同点に追いついた。続く一番・宮本の中前打の間に二塁から古卿が一気に本塁へ突進。しかし中堅手・佐藤からの好返球の前に憤死し、逆転には至らなかった。
9回表、一番・佐藤の打った右中間への当たりに中堅手・宮本がダイブするも落球。一死二塁のピンチを迎える。天野は三番・小田に中越えとなる勝ち越し二塁打を喰らい、日本ハムが逆転に成功した。
9回裏、四国IL最後の攻撃も、金澤の前に三者凡退。日本ハムが6対5で勝利し、四国IL選抜に逆転勝ちを収めた。
四国IL選抜はフェニックスリーグでの対戦成績を2勝2敗としている。


『平常心とユニフォーム』

まだ北海道日本ハムファイターズが練習中で、四国IL選抜が休憩中だった試合開始の約1時間ほど前、塚本浩二(香川OG)と世間話をしていた。

「ところで今日、誰先発?」
「僕です」
「えーっ!」
「あ、でも、もうすぐ準備しますけど」

話しかけてきたのも彼の方で、あまりのリラックスぶりに驚いてしまった。

しかし蓋を開けてみれば6回を投げ1失点と、先発としては上々のピッチングである。3回には連続三振も奪ってみせている。ネット裏に陣取っていたNPB関係者たちも
「いいボールだね」
と頷いていた。

「こないだのチャンピオンシップとか、その前の時(サーパススタジアムでの愛媛MP戦)よりは良くなかったですね。思ったところに行かないボールが多かった。ボールにする球を要求されてるのに中へ行って、堂上(捕手・堂上隼人)に何度も「外せ!」って(合図)されたり。フォームの部分で、タイミングがちょっとおかしかったですね」

勝ち負けという点で言うなら、7回表にマウンドに登った二番手・浦川大輔(愛媛MP)が誤算だったということになる。2つの四球と3本の長単打を浴び、ノーアウトのまま3点を献上してしまった。最終的には4失点し、かなり悔いの残るマウンドになってしまった。ボール球が多く、リズムが悪い。その悪循環を加藤竜人コーチ(愛媛MP)は指摘している。

「悪かったですね。ああいうところをしっかり投げきらなきゃいけないのに、ストライクが入らなくてダラダラダラダラやってしまう。リズムが悪くなるとエラーも出る」

確かにあの7回表、なんでもないゴロを遊撃手の國信貴裕(高知FD)がファンブルし、失点につながってしまったシーンもあった。

普段の浦川とは何が違っていたのか。試合後に尋ねてみた。

「フォームがバッラバラで・・・。変化球でカウントを取りに行っても抜けて、カット(カットボール)が引っ掛かって。気持ち入れ込みすぎたってのもあります。シーズン終盤からちょっとこういうのが多かったんですけど、修正ポイントは解ってるんで、次に活かしたいと思います」

愛媛MPのエースであり、NPBとの交流戦の経験が少なくない浦川でも、今日のマウンドにどこか気持ちが入りすぎてしまったと言う。最後にして最も大きなアピールの場であるこのフェニックス・リーグでのマウンドにおいて、「やってやろう!」という気持ちが空回りしてしまった。

だが、好投を見せた塚本浩二と言えども、まったくリラックスしたまま先発のマウンドに登っていられた訳ではない。いざ日本ハムの打者と対峙したマウンドの上では、やはり普段の精神状態ではなくなっていた。

「いつもするんですけど・・・今日はちょっと緊張しましたねぇ。やっぱ、あのユニフォームに慣れないと。あの先入観みたいなものをなくさんといかんですね」

目の前に立っているバッターが着ているユニフォームは、あの北海道日本ハムファイターズのそれだ。解り切っているはずなのに動揺してしまう。見ているだけで不安がよぎる。そんな気持ちとも戦っていた。


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2007/10/13(Sat)

恩返し

フェニックス・リーグ2007
2007.10.13. グッドウィル 1-3 四国IL選抜 <南郷スタジアム>

 IL 100 020 000|3
GW 000 001 000|1

バッテリー
 IL 小山内、渡邊、松尾、天野 ‐ 堂上
LM 朱、帆足、岡本、小野寺 ‐ 銀仁朗、吉見

四国IL選抜 先発メンバー
 右 近藤
 遊 三輪
 捕 堂上
 二 智勝
 一 丈武
 左 ブライス
 三 檜垣
 D 高井
 中 井吉


この第2クールから指揮を執る西田監督(香川OG)が組んだ今日の先発オーダーは、先発の小山内大和(愛媛MP)、三塁手の檜垣浩太(愛媛MP)、そしてDHとして登録された高井啓行(高知FD)を除き、すべて香川OGから選抜されたメンバーで占められた。
1回表、制球に苦しむグッドウィル先発の朱から四番・智勝(香川OG)が適時中前打を放ち四国IL選抜が先制する。
3回表の無死満塁のチャンスは無得点に終ったが、5回表、九番・井吉信也(香川OG)が左中間への二塁打で出塁すると、二番・三輪正義(香川OG)の中前打で四国IL選抜が追加点を挙げる。三輪は三番・堂上隼人(香川OG)の打席に二盗、三盗を成功させチャンスを拡げると、堂上が左翼フェンス直撃となる二塁打を放ちこの回2点を挙げた。
5回を投げ被安打はたったの1本と好投を見せる小山内だったが6回裏、二死一、三塁から四番・中村へのスライダーがワンバウンドとなり捕手・堂上が後逸。この間に三塁走者が生還し、グッドウィルが1点を返した。
四国IL選抜ベンチは7回表から左腕・渡邊隆洋(徳島IS)を投入。さらに7回途中から松尾晃雅(香川OG)をマウンドに送り継投策に出た。松尾は7、8回を無得点で切り抜け、グッドウィルに追加点を許さないまま9回裏のマウンドには天野浩一(香川OG)が登る。天野は最終回もしっかりと3人で抑え、四国IL選抜が3対1でグッドウィルを降した。
四国IL選抜は東北楽天戦に続きフェニックスリーグで連勝を挙げ、ここまでの試合成績を2勝1敗とした。
なお試合前のグッドウィルの打撃練習中、打球がウォーミングアップ中の井吉信也選手(香川OG)の頭部に当たるというアクシデントがあり、一時騒然となった。しかし大事には至らず先発として出場。二塁打も放ち、元気なところを見せた。


『恩返し』

選抜メンバーの中でも香川OGの選手たちにとって、今日の試合は特別なゲームだった。
堂上隼人(香川OG)が語る。

「森さんの前で1本打ちたかった」

グッドウィルには昨年まで香川OGでコーチを務めていた森博幸打撃コーチがいる。試合前には各選手たちが挨拶に出向き、旧交を温めていた。

「なんでお前が1番付けてんだよっ!」

森氏在籍中の「7」から、背番号が「1」に替わった近藤洋輔(香川OG)が、足蹴にされながら笑っている。試合前のグラウンドに少しだけ柔らかい空気が流れていた。

先発メンバー10人中8人が香川OGの選手という、ほとんど単独チーム同士の対戦のような試合に、選手たちは結果を出す。初回から智勝(香川OG)が先制打を放てば、5回には堂上が〝打ちたかった1本〟をレフトに運ぶ。三輪正義(香川OG)は華麗な守備で先発の小山内大和(愛媛MP)を助けながら、自らの最大の持ち味である「足」を存分に見せ付ける。試合前に不慮のアクシデントに襲われた井吉信也(香川OG)も、左中間を破る当たりを放ち存在感を示した。

「彼らにも言ったんだけど、間違いなく去年より走・攻・守はレベルアップしてる。だからもう一段レベルを上げて上に上がるためには、このまま続けろと。このまま謙虚にね。自分の練習する時間が少ないだろうから、時間は自分で作って。このまま続けるしかないですよ」

これでいい。
去年よりもさらに成長できていることはよく解った。だからこのまま上を目指せ。もう一段階段を登るためには、このまま続けるしかないのだから。
かつての教え子たちが見せた確かな成長振りに、森コーチが表情をほころばせていた。

見てもらいたかった恩師の前で、堂上はレフトフェンス直撃のタイムリーツーベースを放った。言葉よりも、プレーヤーとして成長した姿で恩返しすることができた。だが、まだまだ大事な試合は続く。本当の恩返しは11月の運命の日が終ったその後に。それまでは納得も満足も、している余裕なんてない。

「森さんに、『スイングスピードも上がってるから。このまま頑張れ!』って、そう言ってもらいました」

でも、今日は少しだけ満足できたような、そんな笑顔を見せていた。


2007.10.13. DOUE
5回表、堂上隼人(香川OG)の一打が左翼フェンスを直撃、追加点を奪う。

PHOTO BY Misato MORI
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2007/10/12(Fri)

フェニックスリーグ5日目 練習日

フェニックス・リーグ2007
2007.10.12. 練習日 <はんぴドーム>

第1クール2試合を1勝1敗で終え、フェニックス・リーグ2007初の練習日となった今日、四国IL選抜チームははんぴドームにて10時30分より約3時間の練習を行った。

全員でのウォーミングアップの後、野手はフリー打撃を。投手陣は藤城監督のノックによるフィールディング練習の後、ブルペンに入りピッチングを行った。また、小松崎大地(徳島IS)が森山コーチと約20分間、外野での捕球から送球への流れにおけるフォームの矯正を行い、比嘉将太(愛媛MP)も一、二塁間の打球を処理した後の二塁への送球練習を精力的に行った。渡邊隆洋(徳島IS)も藤城監督と共にピッチングフォームの確認に時間を割いた。ランニングメニューをこなした後、一行は13時30分、はんぴドームを跡にしている。

なお今夕、第2クールから指揮を執る西田真二監督(香川OG)、加藤竜人コーチ(愛媛MP)と、追加メンバーとして発表された小山内大和(愛媛MP)、三輪正義(香川OG)、井吉信也(香川OG)の3選手が宮崎入りし、チームに合流する予定。

第1クールの指揮を執った藤城和明監督(高知FD)、森山一人コーチ(高知FD)と、すでに故障のためメンバーから外れていた上里田光正(高知FD)、今回メンバーから外れた西川徹哉(高知FD)、中村竜央(高知FD)、小松崎大地(徳島IS)の4選手もこのまま宮崎に残り、チームと行動を共にする。


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2007/10/11(Thu)

記録に残らないミス

フェニックス・リーグ2007
2007.10.11. 東北楽天ゴールデンイーグルス 6-7 四国IL選抜 <清武町総合運動公園野球場>

 IL 300 001 300|7
GE 100 031 001|6

本塁打
 IL 堂上1号3ラン(1回青山)、堂上2号ソロ(6回一場)、小松崎1号ソロ(7回一場)
GE 枡田ソロ(1回浦川)

バッテリー
 IL 浦川、渡邊、橋本、松尾、天野 ‐ 堂上
GE 青山、一場、川岸 ‐ 銀次、井野

四国IL選抜 先発メンバー
 遊 國信
 三 智勝
 二 古卿
 中 マサキ
 捕 堂上
 一 丈武
 D 宮本
 右 近藤
 左 小松崎


1回表、楽天先発の青山から二番・智勝(香川OG)、三番・古卿大知(高知FD)が連続安打を放つ。このチャンスに五番・堂上隼人(香川OG)が左中間スタンドへ先制3ランを叩き込み、四国IL選抜が序盤から3点のリードを奪う。
その裏、楽天も三番・枡田が四国IL先発の浦川大輔(愛媛MP)から右翼スタンドへソロ本塁打を放ち、1点を返した。
四国IL選抜は4回から浦川に代え渡邊隆洋(徳島IS)をマウンドに送るが、5回に楽天打線に捕まる。二死一、二塁とした後3連打を喰らい3失点。楽天が逆転に成功した。
6回表、この回からマウンドに登った楽天の二番手・一場から先頭の三番・堂上が今日2本目となるソロ本塁打を右翼ポール際へ放ち、四国IL選抜がすぐさま同点に追いつく。
楽天も6回裏、四国IL選抜の三番手・橋本亮馬(香川OG)から九番・山本が左翼手の頭上を越える適時二塁打を放ち、再び勝ち越しに成功した。
四国IL選抜は7回表、先頭の九番・小松崎大地(徳島IS)が左翼スタンドへ同点ソロ本塁打を叩き込み再び同点に追いつくと、さらに智勝の左中間越え二塁打、四番・マサキ(高知FD)の右翼線二塁打で3点を奪い逆転に成功した。
7回裏の楽天の攻撃を松尾晃雅(香川OG)が3人で抑えると、四国IL選抜ベンチは8回から天野浩一(香川OG)をマウンドに送り、逃げ切りを図る。
8回裏を無失点で切り抜けた天野だったが、9回裏、先頭の九番・山本、一番・中村に連続安打を許してしまう。一死二、三塁とした後、三番・枡田の二ゴロの間に三塁から山本が還り楽天が1点差に詰め寄る。しかし続く四番・河田が遊ゴロに倒れ、逆転はならなかった。
共に11安打と乱打戦になった試合は、四国IL選抜が7対6と打ち勝ち、フェニックスリーグ初勝利を飾った。


『記録に残らないミス』

「あーっ、全然勝った気がしねぇ!」

試合が終わり、バタバタと荷物の撤収作業に入った三塁側ベンチで、一言そう漏らしたのは宮本裕司(高知FD)だった。一昨日の千葉ロッテ戦では2本の二塁打を放っている。今日の楽天戦でも2回に先発の青山からレフトの頭上を越す二塁打を、6回には一場からセンター前ヒットを放ち、打撃好調なところを見せていた。

どうして勝った気がしないのか。
悔やんでいたのは6回表に犯してしまった一つの走塁ミスだった。

五番・堂上隼人(香川OG)のソロホームランで4対4の同点に追いついた後、一死から出塁している。次の打者は八番・近藤洋輔(香川OG)である。カウント2-0からの3球目にスタートを切り、二盗に失敗した。近藤が盗塁をフォローする動きも特に無かった。

「(二盗の)サインじゃなかったんですけど、モリさん(森山一人コーチ)が『行けっ!』って言ってるように思えて。スタート切ったんですけど、そうじゃなかったらしくて。『そんなこと言ってないよ』って・・・」

逆転を許したその次の攻撃ですかさず同点に追いつき、さらにここから押せ押せムードになろうかという場面で水を注してしまった。結果的に勝ったから良かったようなものの、胸にすっきりとしないものが残っている。

つまりはそれが「NPBとの差」でもある、と藤城監督は言う。

「ミスが多いのが目立つ。今日はたまたま勝てたにすぎません。目に見えないような細かい走塁ミスだったり判断ミスだったり。そういうのがもの凄く目立つんです。野手のコンビネーションにも問題がある」

ダブルプレーを取ることができず、バッターランナーを一塁に生かしてしまったシーンが3度あった。宮本の走塁ミスも含め、そういう記録には残らないエラーがNPBとの試合では特に目に付く。野球の緻密さの違いがはっきりと差になり、そこにつけこまれることで相手に流れを渡してしまう。

楽天にもそういうミスはいくつかあった。
2回裏、先頭の五番・山崎が右前打で出塁し、続く六番・平石がバントヒットを決め無死一、二塁のチャンスをつかんだ。七番・嶋への3球目、バントの構えからバットを引き、二塁ランナーが飛び出した。キャッチャーの堂上はワンバウンドながらもショートの國信貴裕(高知FD)にボールを送り、このランナーを刺した。つかみかけていた流れを切ってしまっている。そしてもう一つ。

「楽天は最後にミスが出ましたね。ああいうミスが出た方が負けるんです。だからウチは今日、たまたま勝ったにすぎないんです」

9回裏、2点差を追っていた一死二、三塁の場面だった。
三番・枡田の打ったゴロをセカンドの比嘉将太(愛媛MP)が捕った。この時二塁ランナーが三塁へのスタートを切っていなかった。三塁ランナーが生還し1点を失ったが、本来なら二死三塁になっている場面が、二死二塁になった。最終回1点差の場面で二死三塁と二死二塁とでは状況が大きく違う。マウンドの天野浩一(香川OG)は次の打者、四番・河田をショートゴロに打ち取り1点差を守り切った。

致命的なミスが相手に、しかも最後に出たからこそ勝てた。
決して打ち負かしたなどということではない。

打線は両チーム共に11安打を放ち、ホームラン計4本が飛び出した乱打戦になった。しかし、その最後の場面で勝負の行方を決したのは、そんな記録には残らない一瞬のミスだったのである。


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2007/10/10(Wed)

サプライズ

フェニックス・リーグ2007
2007.10.8. 四国アイランドリーグ選抜 雨天中止 グッドウィル <南郷スタジアム>

早朝は霧雨だった南郷の空模様も、午前9時を過ぎたあたりから本格的な雨模様となり、今日行われる予定だったグッドウィルとの一戦は早々と中止が決定した。
四国IL選抜チームは宮崎市生目の杜運動公園内にあるはんぴドームに集合し、昨日深夜
に到着した香川OG、愛媛MPからの選抜メンバー13名を加え、12時30分より約2時間半の室内練習を行った。


『サプライズ』

フェニックスリーグ3日目は思わぬサプライズが続く一日となった。

昨日17時に松山に集合した香川OG、愛媛MPからの選抜メンバー13名が、宮崎市内の宿舎に到着したのは今朝の午前2時である。九州に上陸してからはぎゅうぎゅう詰めのマイクロバスに揺られての長い道のりになった。ある選手は、
「身体ガチガチになりましたからね。今日(試合が)なくて、ほんと良かった」
と漏らしている。実際、今日のゲームに不安を訴えていた選手もかなりいた様だが、この雨は四国IL選抜にとって、間違いなく〝恵みの雨〟になった。

雨天練習場として使用したはんぴドームは、今大会でも使用するアイビースタジアムのすぐ隣にある。アイビースタジアムでは小雨の中、阪神対湘南の試合が行われていた。阪神はクライマックスシリーズの調整のため、一軍ベストメンバーで臨んでおり、藤城監督の計らいで四国IL選抜の選手も交代で試合を観戦することになった。

「高目の真っ直ぐはテレビで観るより全然伸びてましたね。そりゃ打ってみたいっスよ」

藤川球児が見せた三者連続三振を生で観ていた國信貴裕(高知FD)がそう話してくれた。

一番大きなサプライズは、発表されていた第2陣メンバーの上に新たに1名が加わったことである。昨日の千葉ロッテ戦で6、7、8回を投げ、無失点の好投を見せた片山正弘(徳島IS)が引き続きチームに帯同することになった。今日先発予定だった渡邊隆洋(徳島IS)らと共に、ピッチャーの練習メニューを黙々とこなしていた。

「いいピッチングしたからね。結果残した選手は残してあげないと」

藤城監督は結果次第でどんどん選手を入れ替えたいと語っており、さっそく片山がその一番手となった。

ウォーミングアップで身体を温めた後、野手は3ヶ所でのフリーバッティングとティーバッティングで汗を流し、投手もブルペンで投げ込みを行っている。橋本亮馬(香川OG)、松尾晃雅(香川OG)らはフォームについて藤城監督から細かい指導を受け、また堂上隼人(香川OG)もブライス(香川OG)らを相手にしてのスローイング練習に余念が無かった。

「疲れてる選手がいたら、今日は休んでいいって言ったんだけど。でも、全員来たね。ここでやってやろう!っていう気持ちの表れだろうね」

選手たちのやる気は、監督にとっても嬉しいサプライズとなっている。


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2007/10/09(Tue)

気持ちの差

フェニックス・リーグ2007
2007.10.9. 千葉ロッテマリーンズ 5-4 四国IL選抜 <サンマリンスタジアム宮崎>
※ 9回サヨナラゲーム

 IL 001 020 100 |4
LM 001 200 002×|5

バッテリー
 IL 西川、大澤、片山、小林、野原 ‐ 加藤
LM 大嶺、林、江口、末永、浅間 ‐ 新里

四国IL選抜 先発メンバー
 遊 國信
 一 山口
 三 古卿
 中 マサキ
 D 中村
 右 小松崎
 左 宮本
 二 李
 捕 加藤


千葉ロッテ先発の大嶺は、序盤2イニングに4つの三振を奪う快投を見せる。しかし3回表、二死から二番・山口寛史(徳島IS)に中前打を許すと、四番・マサキ(高知FD)が中前に適時打を放ち、四国IL選抜が先制点を挙げた。
だが、四国IL選抜先発の西川徹哉(高知FD)はこのリードを守ることができない。3回裏、先頭の新里を歩かせると、二番・佐藤の左犠飛で千葉ロッテがすぐさま同点に追いついた。
4回裏、千葉ロッテは四番・南、五番・細谷が連続安打を放つ。一死二、三塁としたところで、七番・青野の三ゴロに南が本塁へ突入。三塁手・古卿大知から本塁への送球が南のヘルメットに当たりボールは一塁側ベンチの中へ。走者2人が還り千葉ロッテが2点を追加した。
四国IL選抜も反撃に出る。5回表、4回から大嶺に代わった二番手・林から九番・加藤光成、一番・國信貴裕が連続安打。二番・YAMASHINの送りバントで一死二、三塁とした後、三番・古卿の遊ゴロを遊撃手・早坂が一塁へ悪送球。加藤が本塁を踏み1点を返し、打った古卿は三塁まで進んだ。続く四番・マサキが二遊間への内野安打を放ち古卿が生還。同点に追いついた。
7回表、千葉ロッテの三番手・江口から一番・國信が右翼線に二塁打を放つと、二番・土佐和広がバントで送る。三番・古卿は大きな中犠飛を上げ國信が本塁を踏み、1点を勝ち越した。
4回まで投げた先発の西川に代わり、5回を大澤亮(高知FD)、6回から片山正弘(徳島IS)が好投し、千葉ロッテに追加点を許さない。
8回、9回と四国IL選抜は無死満塁のチャンスをつかみながら追加点を奪うことができず、1点リードのまま最終回へ。9回裏のマウンドには小林憲幸(徳島IS)が登った。
小林は先頭の早坂を四球で歩かせると、四番・南に左前適時打を浴び千葉ロッテが同点に追いつく。さらに五番・細谷、六番・青野に連続四球を与え二死満塁としたところで藤城監督は小林を諦め、野原慎二郎(高知FD)をマウンドに送る。七番代打・金澤は野原の2球目をフルスイングすると、打球は右翼フェンス直撃のサヨナラ安打となり、千葉ロッテが土壇場で逆転サヨナラ勝ちをものにした。


『気持ちの差』

12本のヒットを放った四国IL選抜に対し、千葉ロッテのヒット数は8本である。2点のビハインドを弾き返し、7回に勝ち越しの1点を奪った。試合の流れは四国IL選抜が常にキープしており、一時は一塁側の千葉ロッテベンチを完全に黙らせてしまった。覇気も元気も、試合を制しているムードも、すべて三塁側に分があったのである。

流れをつかんでいながら、勝負を決めるための1本が出ない。
8回無死満塁、9回一死満塁と2度のチャンスを逸し、逆に嫌なムードを抱えながら千葉ロッテ最終回の攻撃を迎えた。やはりそこに大きな気持ちの差があるのだと、藤城監督は言う。

「チャンスでいかに自分のバッティングができるか。最後の2回、ここ一番の場面で1本が出ない。ここ!というところで打てない。向こうはここ!で打てる。ヒットを20本打っても30本打っても安心できないんです」

「打たなければ!」という気持ちがプレッシャーになり、結果につながらない。向こうは「いらっしゃい」という気持ちで待っている。そこが違う。

試合を決める1本を出せなかった打撃陣だけではなく、精神力の差が見られたのは最終回のマウンドを守り切れなかった小林憲幸(徳島IS)にしても同じだった。

「相手は自分たちよりもレベルが上なんだから、抑えよう!とか、三振に取ってやろう!とか、考えること自体が間違い。開き直って投げなきゃいけないのにそれができない。相手はもっともっと強い気持ちを持って来てるんです」(藤城監督)

9回裏の先頭打者、一番・早坂を四球で歩かせてしまった。小林の集中力はここで切れてしまっていた。小林が振り返る。

「全然ダメですね。(早坂へのカウントが)最初の0-2で外されて。全然集中できなかった」

ボールが先行し、甘くなったストレートをレフトに運ばれた。1点を失ってからは、ますます小林のコントロールを揶揄するヤジが一塁側ベンチから飛んだ。野手が次々にそばへ寄り声を掛けたが、それも実らないまま連続四球を与え、遂に満塁にしてしまった。

つかみかけていたフェニックスリーグでの初勝利は指の間からすり抜け、小林自身もこのマウンドを最後に宮崎を去る。新たにやって来る第2陣との入れ替えのため、選手たちを乗せたバスは慌しく球場を後にして行った。


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2007/10/08(Mon)

インパクト

フェニックス・リーグ2007
2007.10.8. 四国アイランドリーグ選抜 降雨ノーゲーム 東京ヤクルト <西都原運動公園野球場>

YS 02
 IL 0

バッテリー
YS 伊藤 ‐ 米野
 IL 山隈 ‐ 小山田

四国IL選抜 先発メンバー
 遊 國信
 一 山口
 三 古卿
 中 マサキ
 左 中村
 右 小松崎
 D 宮本
 二 日高
 捕 小山田


四国アイランドリーグ選抜チームが挑戦するフェニックスリーグ第1戦の相手は東京ヤクルト。先発の山隈茂喜(高知FD)は先頭の志田に右前安打を許す。志田は二番・梶本の4球目に二盗を試みるが、捕手・小山田貴雄(高知FD)がこれを許さず二塁で刺殺する。四球で歩いた梶本も二盗を狙うが、小山田の鋭い送球の前に二塁を奪えない。制球に苦しむ山隈は三番・武内も四球で歩かせたが、やはり小山田が二盗を阻止。3つのアウトすべてを二塁刺殺で奪ってみせた。
ヤクルトの先発・伊藤は二番・山口寛史に中前打を許すが無難に初回を抑える。
振り出した雨が徐々に激しくなり始めた2回表、山隈が四番・畠山に右前打、続く五番・野口に左翼線への二塁打を浴びる。左翼手・中村竜央がクッションボールをもたつく間に畠山が生還。六番・牧谷の中飛の間に三塁へ進んだ野口が七番・米野の遊ゴロに迷わず本塁突入を試み2点目を奪った。
しかし一層激しくなった雨のためここで試合が中断され、試合はそのまま雨天ノーゲームが宣告された。


『インパクト』

山隈茂喜(高知FD)は決して認めたがらないと思うが、12時間をかけての宮崎への移動は今日のピッチングに少なからず影響があったのだろう。

「遠征疲れはあったと思う。身体のキレがない。腕が振れてない。ボールが高目に浮く。でもこれもクリアしていかないといけないんです」

藤城和明監督は今日の山隈のピッチングについて、こう感想を述べている。

先頭の志田にカウント1-0からクリーンヒットを許した。先発マスクを被った小山田貴雄(高知FD)が、本来の調子からは程遠い山隈に声を掛け、必死にリードしようとしていた。やるからには何としてでも取りたい14試合の初戦である。志田が二盗を狙っているのも読めていた。

「練習でやっていることをやるしかないと思ってました。見栄えとかどうとかわかんないですけど、シゲを絶対助けてやろうと思って。もうランナーは走って来る感アリアリでしたから」

二番・梶本の4球目に志田が二盗を狙ってきた。小山田がショートの國信貴裕(高知FD)に正確なスローイングを送り刺殺する。四球で歩いた梶本は、三番・武内の2球目にスタートを切ってきた。送球はやや左に流れたが、國信がうまくランナーにタッチして難を逃れた。制球の定まらない山隈が武内にも連続四球を与え、歩かせる。やはり四番・畠山の2球目に走ってきた。まるで「四国ILの技術レベルを測っているのだ」とでも言わんばかりの東京ヤクルトの積極策に、小山田は慌てず3連続刺殺という最高の仕事で応えてみせた。

宮崎の地で四国ILが挑戦する14試合が始まった。
最初のゲームは突然のどしゃ降りによって、たった42球で流れてしまった。1時間にも満たない短い攻防ではあったが、NPBの機動力に対し一歩も引けを取らなかった。その強烈なインパクトだけは流れていないはずである。


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2007/10/02(Tue)

9月24日 雨天ノーゲーム

四国アイランドリーグ公式戦
2007.9.24. 香川OG 降雨によりノーゲーム 徳島IS <サーパススタジアム>

18時12分のプレイボール直前から振り出した雨が徐々に本降りになる。
2回表、徳島IS先頭の四番・アティングが左翼線への二塁打で出塁すると、五番・小松崎大地が死球で歩き無死一、二塁のチャンスをつかむ。七番・増野真太郎は左翼線に2点適時安打となる二塁打を放ち、2点を先制した。
徳島IS先発の左腕・安里渉は2回を無失点に抑え、3回裏にも一番・近藤洋輔から4つ目の三振を奪う好投を見せる。しかし3回表、一死三塁、打者二番・三輪正義の場面で降雨のため中断。
試合はそのまま19時13分にノーゲームが宣告された。なおこの試合の代替試合が9月27日にサーパススタジアムでダブルヘッダーとして行われることが発表された。


増野真太郎(徳島IS) 先制2点適時二塁打
「ランナーを返すことだけを考えて、真っ直ぐを狙ってました。初球、変化球が抜けたような球で、次が外へのスライダーだったんですけど思い切って振っていきました。深谷さんにも衣川さんにも思い切って振って行けって言われてて。あんまり考えると良くないんで。もう終盤だし、悔いの残らないようにしたいと思います」

安里渉(徳島IS) 今季初先発
「インコースの真っ直ぐを中心に組み立てました。久し振りの先発だったんでワクワクしてたし、『やってやろう!』と思ってました。四番に気を使いすぎてブライスに四球を与えてしまった。雨だったんで早く終わらせようと思って、テンポ良く投げることを意識しました。(3回先頭の)井吉にはちょっと甘いとこ行っちゃった。もう最後なんで、悔いの無いように」


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2007/10/02(Tue)

泣いても笑っても

四国アイランドリーグ公式戦
2007.9.23. 徳島IS 5–8 高知FD <アグリあなんスタジアム>

勝 西川 11勝9敗S
敗 益田 2勝13敗
本塁打 小山田1号2ラン(2回益田)、中村6号2ラン(4回益田)、土佐1号ソロ(6回片山)
本塁打 小松崎2号3ラン(4回西川)

2回表、先発の益田陽介から八番・小山田貴雄が左翼スタンドに1号2ランを放ち、高知FDが先制する。4回表には六番・中村竜央のバックスクリーンにライナーで叩き込む6号2ランで4点のリードを奪った。
徳島ISも4回裏、先発の西川徹哉から五番・小松崎大地が左中間スタンドに2号3ランを放ち1点差に追い上げる。
高知FDは5回からマウンドに登った二番手・片山正弘を捉える。6回表に七番・土佐和広の左翼越え1号ソロで追加点を。7回表にも中村の左翼線二塁打、土佐の右前安打でさらに2点を加えた。
8回裏、この回からマウンドに登ったクローザー・上里田光正から小松崎の適時右前打などで徳島ISが2点を奪い返したが、高知FDは最後まで攻撃の手を緩めることなく、9回表にも中村の右犠飛で1点を奪った。
両軍二桁安打を放った乱打戦は高知FDが8対5で制した。


『泣いても笑っても』

「ファーストストライクを狙って。初球から思い切って行こうと思ってました」
2回に先制打となる2ランを放った小山田貴雄(高知FD)が、この試合のペースをまず高知FDに引き込んだ。香川OGに2戦連続の完封負けを喫し、首位とのゲーム差が3.5に開いてしまった中で、逆転優勝を狙うためもう1戦も落とせない。
「モチベーションを高く持って、一人一人がやるべきことをやるしかないですから」
ホームラン計4本が飛び交う乱打戦を打ち勝っている。

「お前、何打ってんだよ!」
試合後、帰りのバスに向かおうとしていた小山田に小松崎大地(徳島IS)が近寄り声を掛けた。小松崎自身も4回に左中間への3ランを放った。積極的にファーストストライクから打ちに行き、主砲の意地を見せている。西川徹哉(高知FD)のスライダーが抜けて甘く真ん中に入ってきたのだそうだ。
「あれはやられた!でも、それを逃さないのが凄いよね」
小山田が小松崎の一発を笑顔で称える。

そこへ球場入り口で観客のお見送りをしていた徳島ISの選手たちが一斉に戻ってきた。
「ナイスバッティングでした!」
「小山田さん、ナイスバッティング!」
野手が、投手が、小山田の横を通り過ぎながら次々に労いの声を掛けて行く。
小山田もそれに素直に
「あ、ありがとう!」
と応える。

「こういうのって、このリーグのいいところだよね」と話しかけると、
「うん、そうですねぇ」
とはにかんで見せた。

試合が終わればもう対戦相手ではなく、同じ目標を持ち夢を追う仲間に戻る。小山田も、小松崎も、3年間四国の地で戦ってきた。共に厳しい日々を乗り越えてきた同志でもある。声を掛けた徳島ISの選手たちもそうだ。お互いこのリーグで真摯に野球に取り組んでいるという誇りがある。だから良いプレーをした選手には、相手チームの選手だろうと敬意を込めた賛辞を送る。

明日が終ればリーグは最終週に入る。優勝争いは最後までもつれ込んだ。高知FDは負けの許されないゲームを戦い続け、徳島ISは悪夢のような連敗地獄から脱出しなければならない。

小山田も、小松崎も、両チームのメンバー全員が必死に戦ってきた90試合がもうすぐ幕を閉じる。高知FDにおいてはチーム消滅の危機も囁かれ始めている。3年目のシーズンは高知FDがあと5試合、徳島ISがあと6試合を残すだけとなった。泣いても笑っても。


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