• プロフィール

    Hirofumi TAKATA

    Author:Hirofumi TAKATA
    スポーツライター。
    現在『週刊ベースボール』『Baseball Clinic』『熱中!野球部』『野球太郎』『ホームラン』等の各雑誌、スポーツ紙『デイリースポーツ』などにおいて、独立リーグ、高校野球を中心に取材、執筆活動を続けている。
    4月2日生まれ。A型。

  • FC2カウンター

  • FC2オンラインカウンター

    現在の閲覧者数:
  • COUNTER & RANKING

    FC2 Blog Ranking

    バナーをクリックお願いします。

    あと、拍手もよろしく。

  • カレンダー(月別)

    07 ≪│2007/08│≫ 09
    - - - 1 2 3 4
    5 6 7 8 9 10 11
    12 13 14 15 16 17 18
    19 20 21 22 23 24 25
    26 27 28 29 30 31 -
  • 検索フォーム

  • 天気予報


    -天気予報コム- -FC2-
  • メールフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

  • フリーエリア

  • ブログ内検索


--/--/--(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Home | Category : スポンサー広告 |  Comment  |  Trackback
2007/08/17(Fri)

チームのために

四国アイランドリーグ公式戦
2007.8.15. 香川OG 3–5 徳島IS <サーパススタジアム>

勝 モウデイ 1勝1敗
敗 天野 6勝6敗5S

昨日首位に返り咲いた香川OGにとって、この試合が8月10日からの6連戦最後のゲームになる。ホーム・サーパススタジアムでの4連戦をここまで3連勝。すっきりと4連勝で終えることができるか。
序盤は1点を奪い合う展開となった。2回裏、中前打で出塁した五番・丈武が七番・町田雄飛の二ゴロの間に生還し、香川OGが先制点を挙げる。3回表、徳島ISも八番・岡嵜雄介の右翼線二塁打、一番・山口寛史の右前適時安打で同点に追い着く。さらに3回裏、一番・生山裕人、二番・井吉信也の連続安打で香川OGが勝ち越し点を奪うと、4回表、左前安打で出塁した四番・小松崎大地を六番・アティングが右前テキサス適時打で返し、徳島ISが再び同点に。両軍共に譲らない。
5回裏、徳島ISは捕手を福永泰也から一塁手のアティングに代え、モウデイとのオーストラリアン・バッテリーで香川OG打線に挑んだ。しかし、二死三塁から三番・堂上隼人が左越え二塁打を放ち、勝ち越しの3点目を奪った。
香川OGの先発・橋本亮馬は7回を投げ抜き、8回から二番手・亮寛にマウンドを譲った。亮寛はいきなり無死二、三塁のピンチに立たされたが後続を断ち凌ぎ切る。
9回表、香川OGはクローザー・天野浩一をマウンドに送る。天野は先頭の七番・金谷良太に中前打を許すと一死満塁のピンチに。ここで二番・李鐘熙は3球目にスクイズを成功させ徳島ISが土壇場で同点に追い着く。さらに三番・永井豪が右前に値千金の2点適時打を放ち一気に逆転に成功した。
9回裏のマウンドもモウデイは落ち着いたピッチングを続け、香川OG打線から計14奪三振を奪う好投を見せる。最後の打者九番・三輪正義を左飛に打ち取り、嬉しい完投勝利を挙げた。5対3で徳島ISが香川OGに逆転で勝利し、香川OGからの後期初勝利を敵地サーパススタジアムで挙げた。この勝利で徳島ISは高知FDと同率の3位に浮上した。


『チームのために』

1回2回3回と、クリス・モウデイ(徳島IS)は3イニングの内に3度のボークを宣告された。
「かなり苛立ってましたね。『じゃあ何秒止めればいいんだ!教えてくれ!』って言って」
マネージャー兼通訳の佐伯氏も思わぬ事態に戸惑ってしまったと言う。

ランナーを置いてのセットポジション時にちゃんと停止できていない。また、上半身を意識して止めても、下半身が動いてしまいボークとみなされた。
「セットに入ってから1回ランナーを見るよう、クリスに言って下さい」
佐伯氏にそう通訳してくれるよう頼んだのは山口寛史だった。モウデイにしっかり間を持たせるための助言である。

ランナーは出しているが要所要所を三振に切って取っている。打線の援護にも助けられた。5回裏からは先発の福永泰也のアクシデントにより、一塁手のアンディ・アティングが急遽マスクを被っている。この回、三番・堂上隼人に一発を喰らい逆転を許したが、モウデイのピッチングは落ち着きを取り戻し始めていた。

徳島ISに大きな逆転のチャンスが訪れたのは8回表である。
橋本亮馬に代わってマウンドに登った二番手・亮寛から、先頭の山口が三塁に強烈な打球を飛ばした。三塁手・国本和俊のグラブを弾いた打球は左翼線ファールグラウンドへと転がって行った。
「グラブに当たって打球も弱まっただろうし、一塁を回って(二塁まで)1/3くらいのところで『行こう!』と思いました。一つでも次の塁にっていうのは、いつも考えてることなので」
果敢な走塁で二塁を陥れた。

二番・李鐘熙の送りバントが野手の狭殺ミスを誘い無死二、三塁となった。三番・永井豪は一ゴロに倒れ、続く四番・小松崎大地は止めたバットを一塁塁審にスイングとみなされ三振に倒れた。

この判定に三塁側ベンチから徳島IS首脳陣が飛び出し、一塁の吉田審判に詰め寄る。スタンドからは怒号が飛び交い、一時騒然となった。当然ジャッジは覆らない。続く五番・西村悟との対戦を避けた香川OGバッテリーは、二死満塁としながらも六番・アティングとの勝負に賭け、この回を守り切った。

「熱くなってる時に周りを見ながらコントロールして。それが自分の仕事だとも思うし。とにかく一つのミスから同じことをして、お互いが助け合わないように」

強い不満の残ったこの回の攻撃の後、山口は自らが作ったチャンスを得点に繋げられなかったことを必要以上に悔やんではいなかった。それよりも相手が犯した守備のミスをこちらが繰り返してしまわないようにと、守りに着く自分の気持ちを入れ替えようとしていた。小松崎の三振にしても取られてしまったものはしょうがない。第一、試合はまだ終わっていない。

クリーンナップを三者凡退に仕留めたモウデイの好投が、手放してしまうかと思われた試合の流れを再び手繰り寄せる。9回表、クローザー・天野浩一を攻略し、3点をもぎ取ることに成功した。右へ左へと転がり続けた試合の流れは、終盤に来て完全に徳島ISが掌握していた。

「もちろん興奮はしていたんだけど、それは9回のマウンドに登ることができるっていう高揚心から来た興奮だった。3回まではフラストレーションが溜まっていた。だけど集中力を切らさずに投げることができた。それが8回9回のピッチングにつながったと思う。チームもずっと勝てなくて、ようやく仲間に溶け込み始めることができたところで勝利に貢献できた。チームのためになったことがとても嬉しい」

9回裏にも3つの三振を奪い、計14個の三振を奪ったモウデイの前に、香川OG打線はなす術なく敗れた。

『チームにとって自分はどうすべきか?』
走攻守に大きな意味のあるプレーを見せながら山口は考えていた。モウデイはピッチングで結果を出すことで、よりチームに溶け込みたいと考えていた。

9回表、二番・李鐘熙が決めた同点スクイズを始め、徳島ISは4度のバントを成功させている。個人がアピールして上へ上がるためだけではなく、目の前の勝負に勝つためにチームとして一つになる。チームのためにそれぞれが責任を全うすることで、この勝利に結び付いた。

7回裏、二塁に俊足の三輪正義を置いた場面。一番・生山裕人がピッチャーの右に転がした送りバントを全力で突っ込んできた一塁手・山口がすくい上げ、素早く三塁に送球し三輪の進塁を阻止したプレーがあった。
「バントが来たら処理は頼む」
そうモウデイから頼まれていたと、山口が教えてくれた。チームプレーはここにもあった。

ヒーローインタビューを終え、顔中汗で一杯のモウデイを、ベンチで待ち構えていたチームメイトたちがハイタッチと笑顔で迎え入れていた。


b_02
↑Push please.

※当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
スポンサーサイト
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
2007/08/15(Wed)

振って行く

四国アイランドリーグ公式戦
2007.8.14. 愛媛MP 2–1 徳島IS <坊っちゃんスタジアム>

勝 宇都宮 3勝2敗
S 浦川 6勝6敗2S
敗 角野 4勝4敗1S

序盤3イニングを共に無得点。試合が動いたのは4回裏だった。徳島IS先発の左腕・渡邊隆洋から先頭の二番・田口大地が右中間を破る三塁打で出塁すると、今日四番に座った大島慎伍が三遊間を抜く適時安打で先制点を挙げた。
1点をもらった愛媛MP先発・森琢哉だったが5回表、六番・李鐘熙が三塁手・檜垣浩太の失策、暴投で二塁へと進む。続く七番・金谷良太が中前に弾き返し李が生還。同点に追い着いた。
8回裏、7回からマウンドを受け継いだ徳島ISの二番手・角野雅俊が捕まる。先頭の代打、グレアム義季サイモンに左前テキサス安打を許すと二死三塁のピンチに。四番・大島は今日2本目となる適時安打を右前に運びグレアムが還り遂に勝ち越した。
9回表を浦川大輔が3人で締め、愛媛MPが徳島ISを2対1で降した。
愛媛MPは8月10日からの5連戦を4勝1敗で終えた。


『振って行く』

「グレアム!」
試合終了直後のベンチで、沖泰司監督がヒーローインタビューを終えたグレアム義季サイモンを呼びつける。

一番・センターとしてスターティングメンバーに名を連ね続けていたはずのグレアムの名前が、今日のスコアボードにはなかった。

「昨日の試合(8月13日、香川OG戦)で、2回も見逃し三振しやがって・・・。彼は一番なんですから、切り込み隊長なんですよ。あれではチームの士気にも関わる」

二度目の見逃し三振は無死一、三塁のチャンスだった。結果的にこのチャンスも潰してしまい、1安打ピッチングと好投していた小山内大和の援護ができずに0対1で敗れている。

先発を外された理由がグレアムに直接伝えられた訳ではない。しかし当然、その理由は理解していた。
「多分あれだろうなと思ってました。代打だし、しっかりバット振って行こうと。角野、今日凄いキレがあって、140km越えてんのかな?と思った。結果的に最初大振りになったんですけど、汚いヒットでもなんでもいいんで絶対出ようと。見逃し三振だけはしたくなかった」

8回裏の先頭打者として左打席に足を踏み入れた。何とかして塁に出なければならない。初球、外角へのストレートを思い切って振って行き空振りしている。3球目の外角へのストレートも空振り。カウント2-2となった後の6球目がショートの頭上を越え、突っ込んでくるレフト・岡嵜雄介の前にポトリと落ちた。このヒットをきっかけに愛媛MPが逆転に成功し、接戦をモノにしている。

「あれが大事なんぞ!ナイスバッティング」
沖監督に頭をはたかれながら、グレアムが苦笑いを見せていた。
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
2007/08/15(Wed)

四国アイランドリーグ公式戦
2007.8.12. 香川OG 1–0 徳島IS <サーパススタジアム>

勝 松尾 12勝2敗
S 天野 6勝5敗3S
敗 片山 2勝10敗


b_02
↑Push please.

※当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
2007/08/15(Wed)

四国アイランドリーグ公式戦
2007.8.11. 徳島IS 4–2 高知FD <オロナミンC球場>

勝 角野 4勝3敗1S
S 竹原 0勝2敗1S
敗 西川 5勝8敗2S


b_02
↑Push please.

※当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
2007/08/15(Wed)

四国アイランドリーグ公式戦
2007.8.10. 愛媛MP 0–3 徳島IS <坊っちゃんスタジアム>

勝 梶本 9勝4敗
敗 モウデイ 0勝1敗


b_02
↑Push please.

※当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
2007/08/15(Wed)

四国アイランドリーグ公式戦
2007.8.5. 高知FD 1-1 徳島IS <室戸マリンスタジアム> ダブルヘッダー第1試合
※ 9回リーグ規定により引き分け


四国アイランドリーグ公式戦
2007.8.5. 徳島IS 5–5 高知FD <室戸マリンスタジアム> ダブルヘッダー第2試合
※ 9回リーグ規定により引き分け


b_02
↑Push please.

※当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
2007/08/15(Wed)

四国アイランドリーグ公式戦
2007.8.4. 愛媛MP 5–2 徳島IS <宇和島市営丸山球場>

勝 梶本 8勝4敗
敗 片山 2勝9敗


b_02
↑Push please.

※当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
2007/08/15(Wed)

四国アイランドリーグ公式戦
2007.8.3. 徳島IS 4–4 香川OG <徳島県営蔵本球場>
※ 9回リーグ規定により引き分け

徳島ISの先発・益田陽介は初回、先頭の国本和俊に死球を与える。三番・堂上隼人が右犠飛を上げ、香川OGが無安打で先制点を挙げた。
2回裏、香川OG先発の金子圭太から七番・李鐘熙が左翼線に二塁打。続く八番・金谷良太も前進守備を取っていた中堅手の頭上を越える連続二塁打を放ち、2対1と逆転に成功する。
3回表、二番・井吉信也の適時中前打で香川OGがすぐさま同点に追い着くが、3回裏、四番・小松崎大地の右犠飛で徳島ISが3対2と再び勝ち越した。
4回表、五番・丈武が左中間越え二塁打を放つと三盗に成功。六番・近藤洋輔の打席で益田が暴投し丈武が生還。またもや3対3の同点に追い着いた。
徳島ISは8回裏、香川OGの4番手・橋本亮馬から三番・アティングが右前安打で出塁すると、八番代打・福永泰也が右中間に適時打を放ち4点目を挙げる。
9回裏、1点リードのマウンドに登ったクローザー・小林憲幸は、先頭の六番・近藤に中前安打を許す。二死から九番代打・林世業を四球で歩かせ二死一、二塁とすると、一番・国本の打席に連続暴投。三塁から近藤が還り、土壇場で香川OGが4対4の同点に追い着いた。
9回裏、香川OGはクローザー・天野浩一をマウンドに送ると、三者凡退に切って取り、試合は4対4のまま9回リーグ規定により引き分けとなった。


b_02
↑Push please.

※当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
2007/08/09(Thu)

「獲って下さい」

四国アイランドリーグ交流戦
2007.7.31. 四国アイランドリーグ選抜 2–8 中日ドラゴンズ二軍 <アグリあなんスタジアム>

7月に予定されたNPBとの交流戦6試合を、四国ILはここまで3勝3分けと負け無しで来ている。昨日、徳島IS戦は引き分けに終わった。選抜チームが中日相手にどこまで実力を見せることができるか。
2回裏、中日先発の左腕・川井から先頭の五番・堂上隼人(香川OG)が右中間に二塁打を放つ。七番・マサキの遊ゴロ(記録は遊失策)の間に堂上が還り、四国IL選抜が先制点を挙げた。
四国IL先発の松尾晃雅(香川OG)は序盤3イニングを無失点、5奪三振を奪う快投を見せる。
4回裏、四番・丈武(香川OG)が中前安打で出塁すると、堂上が四球、六番・小松崎大地が右前テキサス安打と無死満塁に。七番・マサキは鋭いライナーを中前に運び丈武が生還。追加点を奪った。
4回、5回と山隈茂喜(高知FD)が無失点に封じ前半を終えるが、6回からマウンドに登った梶本達哉(愛媛MP)が中日打線に捕まる。七番・清水将の走者一掃となる左中間越え二塁打を含む5安打を浴び5失点。中日が逆転に成功した。
四国IL選抜は中日投手陣の前に5回以降無安打とチャンスをつかむことができない。
9回表、四国ILの6番手・小林憲幸が七番代打・春田に右越えソロ、九番・福田に左中間へダメ押し2ランを浴び、さらに点差を6点に拡げた。
9回裏の攻撃も四国IL選抜はクローザー・石井の前に三者凡退に終わり、中日二軍が8対2で四国IL選抜を降した。


『「獲って下さい」』

3回を投げ無失点。特に見事だったのは初回のピッチングである。一番・岩崎、二番・澤井、三番・森岡をいずれもタテの変化球で三振に切って取って見せた。
「素晴らしい。球の出し入れができている。ピッチングが見えてた」
辻発彦中日二軍監督も今日の松尾晃雅(香川OG)のピッチングを称えた。

「ウチの選手にもあの意識は見習え!と言いましたよ」
NPBの一軍クラスと比べてしまうとストレートは飛び抜けて速い訳ではない。しかし、しっかり腕を振り、キレのあるスライダーを低目に集めることで三振を奪うことができる。低目に投げられるピッチング技術は若い中日投手陣にとっても十分手本になるものだった。

松尾にとっては特別なことをした訳ではない。ヒットも2本打たれている。
「2回ランナー出しましたから・・・。低目の意識ですか?加藤さん(加藤博人コーチ)にいつも言われてるんで」
「辻監督が今日のピッチングを誉めてたよ」と伝えると、
「『(ドラフトで)獲って下さい』って言っといて下さい」
そう言い残して駐車場に消えて行った。


b_02
↑Push please.

※当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
2007/08/08(Wed)

レベルの違い

四国アイランドリーグ交流戦
2007.7.30. 徳島IS 1–1 中日ドラゴンズ二軍 <アグリあなんスタジアム>

7月9日のサーパス戦に大勝した徳島ISが、再び単独チームでNPBとの交流戦に臨んだ。相手は中日ドラゴンズ二軍。アグリあなんスタジアムでのナイトゲームはこれが四国IL初となる。
徳島ISは先発のマウンドに益田陽介を送る。いきなり先頭の一番・岩崎に左前安打を許すが、捕手・加藤光成の二塁刺殺にも助けられ無得点に。2回表も三者凡退に抑えた。
3回表、徳島ISの二番手・竹原俊介は九番・中村を遊ゴロ併殺に取った後、一番・岩崎に左翼越え二塁打を許すが後続を抑える。このピンチを乗り切った徳島ISに流れが移り始める。
3回裏、一番・山口寛史が左前へのテキサス安打で出塁すると、二番・李鐘熙への初球に二盗を狙う。捕手・前田の二塁送球が逸れて外野に転がる間に三塁を陥れた。三番・西村悟は中日先発・菊地の初球を右へ運び徳島ISが先制点を挙げた。
竹原は4回も無失点で切り抜けると、5回表を左腕・渡邊隆洋が抑える。しかし6回表、徳島ISの四番手・片山正弘が三番・森田に右中間スタンドに突き刺さるソロ本塁打を浴び、中日が同点に追い着いた。
8回裏、徳島ISは無死一、二塁のチャンスをつかむが活かせない。つながらない打線に対し、投手陣は7回を安里渉、8回を角野雅俊が中日打線を3人ずつで抑える。9回表のマウンドに登ったクローザー・小林憲幸も期待に応え、打者3人を切って取った。
9回裏、一死一、二塁のチャンスを作りながら八番・加藤、九番代打・田久保賢植が連続三振に倒れ、試合は1対1の引き分けに終わった。


『レベルの違い』

「徳島ISの中で印象に残った選手は?」
という記者からの問いに、辻発彦中日二軍監督が挙げたのは山口寛史である。しかし、あくまでベタ誉めだった訳ではない。

「あの一番なんか足もあるしね。でもあんなスタートで走って失敗してちゃね(5回裏一死一塁、カウント0-1からの2球目に二盗失敗)。左投手のクイックもあるんだから。いいもの持ってるんだから。センター前にも打ってたしね。そこを活かせるようになればプロとしての道も開けるでしょう。課題にもなる」

今日の試合に辻監督は、
「NPBとの差をはっきりと見せつけるつもりだった」
と語っている。しかし結果的に1対1の引き分けとなり、ヒット数も徳島ISの7安打に対し4安打である。失策も2個記録しており、その一つは3回裏の失点につながった。
「反省点が多すぎる!ウチが上との差を教えてやらなきゃいかんのに、こんな試合して不甲斐ない。打線が弱いですよ、お互いに。もっとしつっこくいかないと」

確かにヒットの数は徳島ISの方が上回った。さらに辻監督が指摘したのは、徳島ISの三振の多さだった。11個を記録している。
「三振が多すぎる。二軍レベルの球で。工夫が足りないですよ。当てればエラーもするんだから。そんなピッチャーに対応できなきゃプロじゃないですよ」

1対1という結果は、徳島ISが善戦したのか。それとも中日二軍が不甲斐なさ過ぎたのか。
「NPBで勝負したいのならば、打撃技術がまだまだ低い」
これが徳島ISに突き付けられた一つの評価であることは間違いない。

試合終了後、中日二軍の選手たちは三塁側ベンチ前からバッターボックス付近までに散らばり、バットを振り続けていた。明日もここ、アグリあなんスタジアムで試合のため、移動時間がなくて済む。
「よくやるんですよ。試合に出てなかった選手中心に、ああやってしっかり身体を動かしてないと逆に疲労が溜まっちゃうんで」
そう教えてくれたのは徳島ISの深谷コーチである。

ユニフォームからジャージに着替え、ミーティングが始まるのを待っていた徳島ISの選手たちが一塁側のベンチに腰掛けていた。視線の先にはカクテル光線の下で無言のままバットを振り続けている中日の選手たちの姿があった。自分たちよりも上のレベルにいる選手たちが、さらに上を目指すためああやってバットを振り続けている。

「これがプロなんかなぁ・・・」
3年目のある選手が一言、そう言った。


b_02
↑Push please.

※当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
2007/08/07(Tue)

新鮮な驚き

四国アイランドリーグ公式戦
2007.7.29. 徳島IS 6–10 香川OG <吉野川運動公園池田球場>

勝 松尾 10勝2敗
敗 安里 1勝1敗
本塁打 智勝1号ソロ(角野)
    アティング1号ソロ(塚本)

徳島県南では初の四国アイランドリーグ公式戦となった。
序盤、香川OG打線が徳島IS先発・角野雅俊に襲い掛かる。初回に一番・国本和俊の左中間二塁打、五番・丈武の適時中前安打で先制点を奪うと、2回表にも国本の左翼線二塁打で2点を追加した。
3回裏、徳島ISが香川OG先発の塚本浩二を捉える。三番・西村悟が2点適時打となる左前安打を放つと、四番・小松崎大地も中前安打で続き同点に。さらに五番・アティングがチーム合流2試合目にして初の本塁打を右翼に叩き込み4対3と逆転に成功した。
5回裏、香川OGの四番・智勝は左中間にソロ本塁打を放ち同点に追い着いた。
徳島ISベンチは6回から角野に代え、左腕・安里渉をマウンドに送るがこれが誤算に。二番・井吉信也の中前打、三番・堂上隼人の右中間越え二塁打と連続適時打で3点を奪い勝ち越しに成功すると、7回表にも六番・近藤洋輔が三番手・竹原俊介から中越え三塁打を放ち1点を追加した。
7回裏、徳島ISも三番・西村の左翼線適時二塁打などで2点を返すが、8回、9回と香川OGが1点ずつを奪い突き放す。9回裏を岡本健太が3人で締め、14安打を放った香川OGが10対6で徳島ISを降した。


『新鮮な驚き』

すぐそばを清流吉野川が流れる山あいの渓谷にあり、周りは一面緑に囲まれている。徳島県西部にある池田球場で初めて開催される四国アイランドリーグ公式戦だ。巨大な電光掲示板など無い。汗が滴る酷暑の中、しかし球場の周りは明るい活気に満ち溢れていた。池田町の地元スタッフに加え、普段徳島ISの試合をサポートしてくれているボランティアスタッフたちが現地まで赴き、いつもと変わらず試合開始までのスケジュールを滞りなく進めて行く。池田球場で四国ILはその歴史にまた新たな一歩を刻んだ。

目の前で観る公式戦にネット裏のスタンド席に陣取った少年野球チームの小学生だけでなく、大人たちの目も驚きに満ち溢れていた。角野雅俊の投げるボールに溜息が漏れ、智勝が放った左中間への本塁打に、
「あの身体であんだけ飛ばすか!」
そんな感嘆の声も上がっていた。

初めての驚きを覚えたのは池田町の人々だけではなかった。
昨日付けで徳島ISに入団が発表されたオーストラリア人選手2名の内、アンディ・アティングが五番・一塁手として今日の試合に先発出場を果たしている。

昨日、蔵本での愛媛MP戦9回裏、六番・田口大地が打ち上げたフライに目測を誤り落球してしまった。オーストラリア野球連盟環太平洋野球開発部・デニー丸山氏が教えてくれた。
「昨日アンディー、あのファーストフライを落としたのを反省してましてねぇ。『あんな暗い中で野球やったのは初めてだ』って言うんですけど、でも『プロとして言い訳はしたくない。すぐ切り替える』って言ってたんです」

スキー場がオープンし始めたというオーストラリア・ブリスベンを木曜に発ち、成田からバスで羽田へ移動。その夜に高松へ着いた。最も蒸し暑く体力的にも厳しい8月の日本に来て4日目、コンディションが万全ではないこともうかがえる。

第1打席、アンダースロー・塚本浩二に外角へのボール3つで三振に切って取られた。第2打席が回ってきたのは3回裏、3点のビハインドを跳ね返し、なおも西村悟をスコアリングポジションに置いた二死二塁の場面だった。カウント2-3からストレートを捉えた。右へ引っ張った打球が右翼フェンスを越えて行った。

「ガイナーズは強いチームだと聞いていたので、負けてる場面で追い上げることができたのが嬉しい。ナイトゲームよりもデーゲームの方が好きかな。日焼けしちゃうけど」

初めてのスタメン出場でアティングが放った一発は、初観戦した池田町の人々だけでなく、徳島ISのファンに大きな驚きを与えた新鮮な一撃だった。


b_02
↑Push please.

※当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback2
2007/08/07(Tue)

薄暮の空

四国アイランドリーグ公式戦
2007.7.28. 徳島IS 3–2 愛媛MP <徳島県営蔵本球場>
※ 9回サヨナラ

勝 小林 2勝3敗1S
敗 浦川 6勝6敗

先制したのは徳島ISだった。2回裏、六番DH・金谷良太が右前安打で出塁すると、八番・矢野大天の適時中前安打により1点を奪う。
しかし3回裏、徳島IS先発の片山正弘は走者を溜め、二番・外間修平に適時右前安打を許し愛媛MPがすぐさま同点に追い着く。
愛媛MPは5回裏にも外間の右中間越え二塁打、三番・比嘉将太の適時左前安打で追加点を奪い逆転に成功。先発の森琢哉は3回以降徳島ISに得点を許さず、7回からマウンドをリリーフ・宇都宮勝平につないだ。
7回裏、先頭の七番・永井豪が中前打で出塁。無死一、二塁となったところで徳島ISベンチは今日登録されたばかりのアティングを代打に送る。アティングは大きな中犠飛を放つと中堅手・グレアム義季サイモンがフェンス一杯まで下がりこれを捕球。連係がもたつく間に二塁走者の永井が一気に三塁を蹴りホームに生還。同点に追い着いた。
8回裏からマウンドに登った愛媛MPのエース・浦川大輔は、一死三塁のピンチも見事に抑えてみせた。しかし9回裏、二死二塁としながら一番・代打加藤光成が右中間を破るサヨナラ安打を放ち、二塁から安里が生還。徳島ISが3対2のサヨナラ勝ちで愛媛MPを降す劇的な幕切れとなった。


『薄暮の空』

7回裏、これが入団して最初の打席となった代打・アンディ・アティング(徳島IS)の打球は、最も見えにくい薄暮の空へと高く舞い上がった。背走しながら打球を追った中堅手・グレアム義季サイモン(愛媛MP)の目に正確な打球の位置は確認できていない。上がった打球の軌道を頼りに外野フェンス近くまで必死に打球を追うと、伸ばした左手のグラブにボールを捕った感触があった。

「グローブに入ったのが奇跡ですよ。あの時間帯は(打球が)全然見えない。白い雲と黒い雲があって、黒いところならなんとかなるんですけど、白い雲にかかったら絶対見えないっスよ」

6月8日の西条ひうち球場でこんなシーンがあった。
初のナイター開催となったこの日、光量の決して十分だとは言えない照明の下で愛媛MPと徳島ISの試合が行われた。5回裏、二番・外間修平が高く打ち上げたフライをセンターの永井豪(徳島IS)は完全に見失っていた。目測を失った打球は頭上を越え、外野フェンス近くまで芝生を転がっていった。この1本が5点を奪うビッグイニングのきっかけになっている。
「見えなかった?」
あの日の試合後、永井はこちらからの質問に無言のまま頷いていた。

グレアムが捕球したことを確認し、二塁からタッチアップのスタートを切ったのは永井である。
「(本塁まで)行ってやろうと思ってました。ランコーは・・・(腕を)回してました」

2007.7.28. NAGAI
永井の判断に迷いは無かった

三塁コーチャーズボックスの深谷コーチが一気に本塁突入を狙わせる。「その気」だった永井が一気に三塁を蹴り本塁へと加速した。センターからカットマンを中継してキャッチャーの梶原有司に帰って来たボールは、ホームベース上でミットを構えていた梶原の位置から大きく右に逸れた。

この空なら打球の行方は消える。もし追い着いたとしても1点を奪う十分な隙が生まれる。
同じ外野手であり、同じ失敗を経験していた永井にとって、タッチアップで二塁から本塁を突くというギャンブルは、かなり高い確率で成功するはずだという自信があった。だから躊躇することもなかった。見事な好走塁だった。


b_02
↑Push please.

※当blogに掲載している文章、写真の無断転用はすべて禁止します。
Home | Category : 四国・九州アイランドリーグ |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
Home Home | Top Top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。