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    Hirofumi TAKATA

    Author:Hirofumi TAKATA
    スポーツライター。
    現在『週刊ベースボール』『Baseball Clinic』『熱中!野球部』『野球太郎』『ホームラン』等の各雑誌、スポーツ紙『デイリースポーツ』などにおいて、独立リーグ、高校野球を中心に取材、執筆活動を続けている。
    4月2日生まれ。A型。

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2006/10/29(Sun)

男はつらいよ

「よっ!タコ社長!ついに工場ツブしちまったかっ!よっ!おいちゃん!おばちゃん!元気かい?」
そんな気分である。長い旅から帰って来たような・・・。
(さっきまで寅さん観てたんだけどね)

まだ取材も原稿の執筆ももう少し残っているのだが、四国アイランドリーグの今季公式戦、及びリーグチャンピオンシップがすべて終了した。リーグの話題はここから11月21日に行われるドラフト会議に絞られていく。ドラフト関係のコラム依頼を戴いたので、現在それに向けての段取り中である。

今季は昨年以上にどっぷり四国ILに浸かったので、新たな友人がたくさん増えた。嬉しいことである。
地元、徳島インディゴソックスのスタッフ、ボランティア、カメラマン、ファンの方々はもちろん、香川、高知、愛媛でも気さくに話してもらえるスタッフ、関係者、ファンなど、いろいろな人と知り合うことができた。決してお金で買えるものじゃない。

シーズンが終わって少し余裕ができ始めてるので、四国ILを通じて知り合った仲間とプライベートでメシを食ったり遊んだりすることも増え始めている。今季、四国ILで審判を務められたカミヤさんもそんな仲間の一人だ。シーズン中から貴重なお話を伺ったり、高知から二人で一緒に帰って来たりして、いろいろ仲良くして戴いた。

しかし、出会いがあれば別れもある。

カミヤさんが今月一杯で四国を去られる。リーグとの契約が終わったということで、故郷の浜松に帰られるのだ。久し振りに出会った同じ誕生日の人である。今週、仲良しメンバーを集めてカミヤさんの壮行会を開いた。

お互いに来季の予定がまだ未決なので、次のシーズンに必ず再会できるとは限らない。来年は北信越リーグも始まるし、お互いに仕事の幅が拡がるかもしれない。もし来年、同じグラウンドで一緒に仕事をするようなことになれば、また今季と変わらずお付き合い願いたいと思っている。

なんかまだ10月の終わりなのに年末を迎えたような気分だ。カミヤさんは多くの女性ファンの涙を誘いつつ、四国を跡にする。寅さんも出会いと別れの繰り返しだもんなァ・・・。
やっぱり一期一会という言葉は大事なのだと、改めて思う10月の終わりである。

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2006/10/29(Sun)

ご連絡

8月から今季シーズン終了まで、四国アイランドリーグ関連のコラムを当blogに掲載して参りました。
今季シーズンの終了に伴い、この辺りで元の個人blogに戻したいと思います。
以降、四国IL関連の記事は極端に少なくなります。
四国ILの情報を期待して来られた方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。
どうかご了承下さい。

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2006/10/17(Tue)

3時間

リーグチャンピオンシップ第四戦
香川OG 3-2 高知FD 2006.10.15. オリーブスタジアム

勝 塚本 1勝0敗
敗 上里田 1勝1敗

第三戦を落とした香川OGは、第四戦の先発に第一戦で不覚を取った松尾晃雅を送り込んだ。対する高知FDは第三戦で打ち込まれ、3失点でマウンドを降りた高梨篤をあえて先発に起用する。
先制したのは香川OGだった。2回裏、六番・国本和俊が遊内野安打で出塁する。七番・井吉信也の送りバントを高梨が二塁に悪送球し、無死一、二塁のピンチに陥る。八番・古谷拓也の送りバントで一死二、三塁とした後、九番・八木裕章が左犠飛を打ち上げ、国本が生還した。
5回表、松尾のスライダーにてこずり続けてきた高知FD打線が反撃を見せる。九番・梶田宙が中前安打で出塁すると、松尾は一番・國信貴裕に死球を与え走者を溜めた。二死となった後、三番・YAMASHINはよく粘って四球を選び満塁とする。四番・山本健士は2球目を中前に運び梶田が三塁から生還、同点に追い着いた。
グラウンド整備が終わった六回表、五番・角中勝也は初球をフルスイングし、右翼スタンドに叩き込む。高知FDが勝ち越した。
7回裏、ここまで1失点で切り抜けてきた高梨だったが、二死から古谷に四球を与えてしまう。続く八木は中越えの適時二塁打を放ち、香川OGが同点に追い着いた。
8回を投げ抜いた松尾に代わり、9回表のマウンドには下手投げ塚本浩二が登る。高知FD打線を3人で切って取り、最終回の攻撃につないだ。
7回二死からマウンドを受け継いだ上里田光正だったが、一死から国本に中越え二塁打を許してしまう。続く井吉の三ゴロは高いバウンドの難しい当たりとなり、三塁手山本が一塁に悪送球。香川OGが一死一、二塁のチャンスをつかむ。二死一、二塁とした後、八木は上里田の直球を左翼へ運んだ。八回から左翼手に入っていた梶田宙がこの打球を後逸。その間に二塁から国本が生還し、香川OGが劇的なサヨナラ勝ちを収めた。
この勝利でリーグチャンピオンシップは香川OGの3勝1敗となり、年間総合優勝が決定。歓喜に包まれたオリーブスタジアムで、芦沢監督の身体が高松の夜空に舞った。


『3時間』

第三戦を落とした後、芦沢監督が選手たちにかけた言葉は
「忘れろ」
それだけだったという。いつもより早く選手たちを解散させている。
高知FDの11安打を超える12安打を放っておきながら敗れてしまった香川OGの精神的ダメージは、昨日の内にほぼ払拭できていた。そして湧いてきたのは〝ここで取っておかないと高知FDに流れを一気に持って行かれてしまう〟という危機感だった。それをベンチ全体が感じていたことで、逆に良い集中力が生まれていた。

「自分は緊張したことがない」
これまで試みてきたインタビューの中で、松尾晃雅は何度かそう語ったことがある。
〝これが緊張というヤツなのかもしれない〟
初めてそう思ったのが第一戦、高知・東部球場の先発マウンドだった。足が地に着いていなかったのだ。監督はもう一度、この大事な第四戦に先発するチャンスを与えた。
「なんとかゲームメイクして、高梨より後でマウンドを降りたかった」
外角に鋭く決まるスライダーに高知FDの右打者は打ち喘ぎ、空振りの山を築いた。奪った三振は毎回の12個である。
「スライダーに頼りすぎた」
本音はストレートをしっかり投げ込みたかった。そう考えられる余裕さえあったということだ。

国本和俊は高知FD先発・高梨篤との勝負に自信を持っていた。高梨が許した3本の安打の内、2本は彼のバットから生まれている。国本が打線の流れを作り続ける。先制のチャンスを作ったのも彼だ。
9回裏一死、打席が回ってきた。二番手、上里田光正との勝負である。
「上里田さんのフォークが今まで見えなかったんですけど、フォークを狙って待ってました。今日はフォークが見えました」
3本目の安打が中堅手・トモの頭上を越える。サヨナラの走者として、スコアリングポジションに立った。

「得点の絡む場面なら、今日は自分かな」
2回に左犠飛で先制点を挙げ、7回にも同点となる中越え二塁打を放っていた八木裕章にはそんな予感があった。決して必ずやれるという自信があった訳ではない。しかし、もしかしたら今日は、自分がラッキーボーイになるのかもしれない。そんな気がしていた。

一死一、二塁のピンチから上里田は八番・東山和樹を空振り三振に切って取った。140km/hを越えるストレートが立て続けに投げ込まれた。上里田の投球に小細工はまったく無かった。八木への初球も外角へ143km/hの直球を投げ、空振りさせている。まるでボールに気持ちが乗り移っている様だった。

カウント1-2からの4球目。この日、上里田が投げた34球目を八木のバットが捉えた。
「伸びすぎたッ!」
一瞬、そう思った。
左翼手・梶田宙の右前を襲ったライナーは、通常の軌道と違って見えた。梶田の目測よりもグッと伸びた打球はグラブに収まることなく、外野フェンス目掛け転々と転がって行った。

国本は打球をまったく見ていない。確認したのは三塁コーチャーの森コーチが大きく回した腕と
「回れッ!」
と叫んだ声である。
〝抜けたんだな〟と思った。一塁側ベンチから仲間が一斉に飛び出して来た。
マウンド上の上里田が、片膝をついて左翼方向に目をやっていた。一塁側観客席からは大歓声が巻き起こった。三塁側観客席は静寂に包まれた。

18時16分に始まった試合は劇的なサヨナラ勝ちで幕を閉じた。オリーブスタジアムに駆けつけた地元ファンの前での胴上げはこれが初めてとなる。もし試合開始から3時間を越えて同点のままなら、延長には入らず再試合というルールがあった。試合が終了した時、時刻は21時16分だった。ちょうど3時間。試合時間としては早い。しかし中身の濃い息詰まる熱戦は、観ていて息苦しくなるほどの好ゲームだった。松尾は135球を投げ抜き、9回からリリーフした塚本浩二は素晴らしい投球で最後の攻撃への流れを作った。高梨は昨夜の借りを返す堂々とした投球を披露し、上里田は魂の投球を見せた。共に6安打ずつ、どちらに勝利が転がり込んでもおかしくはなかった。リーグチャンピオンシップの戦いはここに幕を閉じた。2006年のチャンピオンチームに輝いたのは香川OGである。

明と暗があまりにもくっきりと分かれてしまった両チームのベンチはあまりにも対照的だった。初めて相手チームの胴上げを見せつけられた高知FDの選手たちは、三塁側のベンチに座り、歓喜を爆発させている香川OGの選手たちの姿をただじっと見つめていた。

表彰式が終わり、セレモニーが終わり、チャンピオンフラッグを広げながらのビクトリーランが終わった。三塁側ベンチでは選手数人による清掃作業が始まっていた。他の選手たちはもうそれぞれ着替え始めている。
たった一人ベンチに腰掛け、頭を抱えたまま動こうとしない梶田の姿がそこにあった。

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2006/10/15(Sun)

緊張感

リーグチャンピオンシップ第三戦
香川OG 3-7 高知FD 2006.10.14. オリーブスタジアム

勝 上里田 1勝0敗
敗 深沢 0勝1敗

年間王者に王手をかけた香川OGが一気に3タテで決めてしまうのか。ホームの二試合で苦杯を舐めた高知FDが意地を見せるのか。リーグチャンピオンシップ第三戦は高知から香川・オリーブスタジアムに場所を移して行われた。
1回表、四番・山本健士が香川OG先発・伊藤秀範のスライダーを捉え、ライナーで左翼スタンドに叩き込む先制3ランを放つ。高知FDがいきなり3点のリードをつかんだ。
高知FD先発の相原雅也は毎回走者を背負いながらも5回を無失点に切り抜け、二番手の高梨篤にマウンドを譲る。しかしこれが誤算となった。二死一塁から九番・八木裕章が左越え適時二塁打を放つと、ここから4連打を浴び3点を献上してしまう。なおも二死二、三塁と続くピンチに、藤城監督は高梨に代え上里田光正をマウンドに送った。上里田は続く四番・森田丈武を右邪飛に打ち取りピンチを凌いだ。
2回以降追加点を許さなかった伊藤に代わり、8回から香川OGのマウンドには金城佳太が登った。五番・角中勝也を二ゴロ、六番・宮本裕司を中飛に打ち取ると、芦沢監督は金城に代わり塚本浩二をマウンドに送る。七番・小山田貴雄を三振に切って取り、見事な継投を見せた。
9回表、香川OGはクローザー・深沢和帆をマウンドに送る。二死一塁とした後、二番・古卿大知が中前に落ちる適時テキサス安打を放ち、遂に勝ち越しに成功する。続く三番・YAMASHINの適時左前安打で古卿が生還すると、四番・山本は右中間スタンドにこの日2本目となる2ランを放ち、土壇場で高知FDが4点をもぎ取った。
ロングリリーフとなった上里田光正が9回裏を3人できっちりと締め7-3、第三戦は高知FDが勝利し、香川OGの年間優勝に「待った」をかけた。


『緊張感』

まだ試合前のシートノックが始まる前、三塁側ベンチ前のフェンスに浅く腰掛けた藤城監督は、一塁ベンチの方を見渡しながらこう漏らした。
「見て下さい。ピリピリしたような緊張感がありませんよね。これがNPBなら、特に先発投手なんかはもう近寄れないくらいの緊張感があるはずなんです。大事な試合だと思って来るのか、いつもの高知との試合だと思って来るのか・・・。ただウチとしては、(先発の)伊藤が緊張してくれてた方がやり易い」

良く言えばいつものリラックスした雰囲気が、悪く言えば勝負を決める第三戦を前に、やや弛緩した雰囲気が香川OGに漂っていた。2勝を挙げて戻って来たホーム、オリーブスタジアムである。スタンドも埋まっている。確かにアドバンテージは大きい。黙々とウォーミングアップを行う高知FDの選手たちからは緩んだ雰囲気は然程伝わっては来なかった。

「二戦落として、一週間ピリピリした中でやってきましたよね。みんなピリピリしてました。自分も・・・」
シートノックが終わり、開幕セレモニーが始まるのを待っている間、三塁側ベンチの前では何かを確認するかのようにゆっくりと丁寧に、何度もバットを振っているYAMASHINの姿があった。
「もう自分が出るしかないと思ったんで・・・。かなり気合い入ってましたね」
あれからの5日間、高知FDの選手たちは屈辱にまみれながらこの日を待ち続けた。

第一戦で先発し、試合を作ることのできなかった相原雅也は、もっとも打ちのめされた一人と言っても過言ではない。第二戦の終盤、藤城監督とのこんなやりとりがあった。
「お前、このままで寝られるか?」
「いえ、寝られません」
「じゃあ、もう一遍行って来い!」
9回表のマウンドに登り、無失点で最終回の攻撃につなげている。彼もまた自分の不甲斐なさと、執念とも言える反撃の誓いを胸に抱え5日間を過ごした。第三戦目の先発として、もう一度香川OGに挑むチャンスをもらえた。監督から与えられた使命は5回を投げ切ることである。最初から全開で飛ばすつもりでいた。

「いい緊張をもって投げることができました。監督から『抑えよう!勝とう!を出し過ぎる』と言われてたので・・・。いい集中を保つことができました。それに尽きますね」

「相原、高梨、上里田。三人のフル回転で行くぞ!」
監督からはそう言われていた。決して絶好調の投球だった訳ではない。3点のリードは心強かったが、毎回走者を背負った。5回裏、三番・堂上隼人、四番・森田丈武に連続四球を与えている。体力的にはまだ大丈夫だったが、厳しくコースをついたのが裏目に出た。タイムを掛けマウンドに歩み寄った監督の言葉に、そっと帽子を脱ぎ耳を傾けた。
「全然ピンチじゃないからな」
ここで間を置き、監督の一言を聞いたことで相原の気持ちの中から雑念を払うことができた。無失点でマウンドを降りた。

第二戦で7失点し、マウンドを降りた高梨篤にも期する想いはあったはずだ。
「打者の方が気持ちが勝ってたのか・・・慎重に行き過ぎたのかもしれない・・・」
誤算になった。3点あったリードは、3連打を含む5連打を浴びたことで霧のように消えた。堂上の右前安打に迷わず三塁を蹴り、本塁に滑り込んだ近藤智勝が本塁上で雄叫びを上げる。流れは確実に香川OGに傾きかけた。

7回、8回を三者凡退に終わり、クローザー深沢和帆を迎えた高知FDは、それでも自分たちの自信を失わなかった。四番・ヤマケンこと山本健士は力強く言った。
「去年のチャンピオンチームの誇りがある」
ここまでの二戦、〝クリーンナップの差が勝負の明暗を分けた〟と言われた。高知FDの四番の意地を見せない訳にはいかなかった。普段より少し短く握ったバットにヤマケンの覚悟が見えた。自身初となる今日二本目の大きなアーチが高く舞い上がり、左中間スタンドに消えて行った。決して勝負を諦めず、最後まで緊張感を維持したまま9回を戦い抜いた。3回と1/3を無失点で抑え切った上里田光正も同じである。
「この仲間と優勝したい」
その想いは揺らぐことがなかった。

藤城監督は第四戦の先発に高梨を使うことを決断している。
ここ数試合良いところがない。シリーズ二度の登板で10失点を喫している。しかし、それでも高梨にすべてを託した。
「そんなヤツの話なんか聞かんでいいッ!」
監督から一喝され、急遽終わらざるを得なくなった取材の最後に早口でこう語った。
「もう一度チャンスをもらえたんで、マウンドで倒れるくらいの気持ちで投げます」

追い詰められたエースは、どんな想いで一夜を過ごすのだろうか。香川OG相手に無四球無安打を見せた投球は蘇るのか、それとも三度地獄を見せつけられるのか。いずれにしても高梨の野球人生を賭けた運命のマウンドになるはずである。

高知から駆けつけ、三塁側に陣取ったたくさんの高知FDファンたちは、土壇場で一矢を報いた選手たちを大きな歓声と拍手で称えた。勝負は第四戦へともつれ込んだ。高知FDの11安打を上回る12安打を放ちながら敗れた香川OGの選手たちは、いつもより早くオリーブスタジアムを後にしている。悪い流れはすぐに断たなければならない。失いかけているシリーズの流れをもう一度つかみ直すことができるのか。明日の18時、第四戦のプレイボールが掛けられる。

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2006/10/15(Sun)

交流試合第二戦

交流試合
徳島IS 1-2 ST.PAUL SAINTS 2006.10.12. 蔵本運動公園野球場

1回裏、セインツの先発、アンソニー・バウナーから四番・西村悟が左中間に三塁打を放ち、徳島ISが1点を先制する。
先発の多田野数人が4回を無失点に抑えると、白石監督は継投策に出る。5回からマウンドに登った角野雅俊が2イニングを無失点で乗り切るが、三人目の益田陽介がセインツ打線に捕まった。自らの暴投で1点を失った後、九番・スティーブン・バットラーに右前へ運ばれ2失点でマウンドを降りた。後続を安里渉、番場由樹が抑え、八回を米澤孝祐、九回を小林憲幸が踏ん張り、最後の攻撃に望みを賭けた。
しかし9回裏をクローザー・マシュー・ハーマンズが3人で締め、セントポール・セインツが2-1で勝利した。セインツは日本での4戦に全勝。本場の意地を見せた。

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2006/10/12(Thu)

HOMERUN DURBY

交流試合
徳島IS 3-8 ST.PAUL SAINTS 2006.10.11. 蔵本運動公園野球場

勝 LORD
敗 佐藤

セインツが序盤の猛攻で徳島ISを圧倒した。
徳島IS先発・佐藤広樹の立ち上がりに二番・ベンジャミン・ジョン・トーマスが右中間を破る二塁打を放ちセインツが先制する。二回表にも六番・パトリック・スキャラブリニが右翼線二塁打で出塁すると、一塁手・山口寛史の連続失策で追加点を許した。ここからセインツ打線が爆発する。一番・ジョシュア・レニックが左中間フェンス直撃の二塁打で2点を挙げると、トーマスが右翼線へ二打席連続となる適時二塁打を放つなど打者一巡の猛攻を見せ、一気に6点を奪った。
4回裏、ここから徳島ISが反撃を見せる。セインツの先発、ジャスティン・ロードから三番・福永泰也が失策で出塁すると、四番・西村悟が左中間を破る適時二塁打を放ち1点を返した。5回裏にも七番・小松崎大地が左翼スタンドへソロ本塁打を叩き込み追加点。二塁手の失策で出塁した八番・井内勝己が二塁まで進んだ後、ロードが牽制悪送球し生還。3点目を挙げた。
しかしセインツは九回表、八回からマウンドに登った竹原俊介がトーマスに今日3本目となる右翼線への二塁打で出塁。三番・アダム・オローの適時中前打で追加点を挙げた。
9回裏、4人目のマシュー・ハーマンズがマウンドへ登ると、徳島ISは二死一、三塁のチャンスを作るが得点を奪うまでには至らなかった。
徳島ISとセントポール・セインツの交流戦第一戦は10安打と打ち勝ったセインツが8-3で勝利した。セインツは日本遠征3戦3勝と負け無しのまま明日の最終戦に臨む。

『HOMERUN DURBY』

キーボードの生演奏が鳴り響き、マスコット『MUDONNA』が観客席を闊歩しファンを楽しませる。平日の夕方の試合に1,100人以上が入った蔵本球場で、徳島のファンもBASEBALLの雰囲気を大いに楽しんだ。

試合前のアトラクションで7スイングずつのホームラン競争が行われている。アメリカ風に言うなら『HOMERUN DURBY』だ。セインツからは5人が登場し、ホームラン計8本を放った。内3本を打った四番・ブライアン・ブッキャノンの打球の中には、左中間スタンドを越え場外に消えて行ったものもある。対して徳島ISからフェンスオーバーは出なかった。これで完全に飲まれてしまった。

先発・佐藤広樹の調子は決して悪いものではなかったという。捕手・福永泰也は配球の失敗を悔やんだ。一発を警戒しすぎたあまり、内角を強気に攻めることができなかったのだ。
「狙われていたのは外角。あと低目のいい球が打たれたんです。ありえないところまでバットが届くんだもん!絶対危ないと思ってた高目には手を出してこなかった」

ベンチは4回を番場由樹、5回から渡邊隆洋、七回を生出和也、八回から竹原俊介と継投策を使った。
「僕の時にはもう(セインツ打線が)お腹一杯でしたから」
と謙遜したが、強気にストレート、スライダーを投じた渡邊は2イニングをジョシュア・レニックの二塁打1本で見事に切り抜けている。

福永のリードも序盤とはまったく異なっていた。佐藤の時に使えなかった内角球を積極的に投げさせ、八回までセインツ打線を封じ込めた。
「あんなの試合前に見せちゃダメだよ!」
フェンスオーバーどころか、球場の外にまで次々と運ばれる打球を見せられたことで計算が狂ってしまった。しかしこれはこれで、第二戦への参考になった。

HOMERUN DURBYで徳島ISの先頭として臨み、無念の涙を飲んだ小松崎大地は本番でその借りを返している。ジャスティン・ロードが投げた内角へのストレートを左翼スタンドまで運んだ。
「最初やっぱり構えたものがありましたね。高目を振らされました。背が高いんで高目の球には威力がありました」
投手陣に思っていた以上の迫力は感じなかった。あと一戦、意地を見せるチャンスはある。
「明日は勝ちます」

始まりがあれば終わりがある。
出会いがあれば別れがある。

6回表をゼロで切り抜け、一塁側ベンチに戻って来た渡邊は観客席に向けて帽子を取り、一礼した。
「2年間どうもありがとうございました、という想いを込めて」
右打者のヒザ元へ思い切り投げ込んだストレートが、この2年間の集大成だった。ここから先は渡邊自身の意志だけで決められるものではない。とりあえず一つのけじめとして、今季最後のマウンドの終わりにスタンドのファンに感謝の気持ちを示している。

この試合は白石静夫新監督の初陣でもあった。
「投手は(来年から)同じスタートです。成績が良かろうと悪かろうと。意識革命が大事。あと、個々の努力やね。生半可なことでは厳しい」
肝心なところで出した失策が今年の徳島ISの象徴だ、と語った。
「球際の強さ。一つのタッチでもきっちりできないと勝てない」
来季に向けての新たな一歩は踏み出されている。

そして明日。
多田野数人が最後のマウンドに登る。徳島ISの背番号「16」の別れのマウンドである。

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2006/10/09(Mon)

13勝15敗3分け

リーグチャンピオンシップ第二戦
高知FD 3-7 香川OG 2006.10.8. 高知東部球場

勝 伊藤 1勝0敗
敗 高梨 0勝1敗

初戦を落とした高知FDがどう巻き返しを図るのか。注目の第二戦は第一戦と同じく秋晴れの高知東部球場で、13時4分プレイボールがかけられた。
昨日14安打の猛攻を見せた香川OG打線が序盤から火を噴く。高知FD先発・高梨篤の立ち上がりに四番・森田丈武が左中間を破る2点適時二塁打で先制点を挙げると、続く五番・若林春樹も左翼線への適時二塁打で追加点を奪う。高知FDは初回から3点のビハインドを背負ってしまう。
香川OGの猛攻はさらに続く。2回表、三番・堂上隼人の2点適時安打となる中前打で追加点を挙げると、若林も自身三塁を狙った2点適時打(若林が三塁で憤死したため記録は二塁打)で続き4点を追加した。
香川OG先発・伊藤秀範は3回までを無得点に抑え見事な立ち上がりを見せたが、4回に捕まった。4回裏、三飛落球で出塁した二番・古卿大知を三番・YAMASHINがすぐさま左翼線への適時二塁打で生還させる。三塁まで進んだYAMASHINが六番・杭田考平の三ゴロの間に本塁を踏み、この回高知FDが2点を返した。
高知FDは5回裏にも一番・國信貴裕、古卿、YAMASHINの3連打で1点を返したが、6回以降調子を取り戻した伊藤の前になかなかチャンスをつかむことができない。
8回裏を松尾晃雅が、9回裏を深沢和帆が締め、7-3で第一戦に続き第二戦も香川OGが高知FDを降し、年間総合優勝に王手を懸けた。
リーグチャンピオンシップ第三戦は場所を香川・オリーブスタジアムに移し、10月14日に行われる。


『13勝15敗3分け』

前・後期の成績を合わせてみれば、
香川OG 51勝29敗9分け
高知FD 51勝30敗8分け
と、ほとんど差がない。直接対決でも13勝13敗3分けと、まったくの互角であることが判る。しかしいざリーグチャンピオンシップの蓋が開けば、香川OGが一戦目二戦目を共に力で押し切ってしまった。

第一戦に先発した相原雅也に続き、〝ランディ〟高梨篤にも15勝を挙げた力強さが感じられなかった。序盤に失った7点で試合はもう決まってしまったと言っても過言ではない。ホーム高知での2試合を投手陣の壊滅で失ってしまった高知FDが、早くも崖っぷちに立たされてしまった。
このリーグチャンピオンシップにおいて、両チームに何か違うものがあるとするならば、後期を圧倒的な強さで駆け抜けた自信と勢いがまだ香川OGに残っているということだろうか。

「高梨はプレッシャー以外の何物でもない。相原もそうです。こういう試合の中でYAMASHINだけが活躍してるでしょ。彼には大学選手権を戦った経験がある。その差です。高梨には昨日の試合で『ベンチにいてしっかり雰囲気を感じろ』と言いました。それでもベンチでいるのといざマウンドに立ったのでは全然違うということです」

「可能性は無きにしもあらず」
記者たちからの質問に藤城監督は、まだ終わっていないことを改めて口にした。この大きすぎる連敗は、プレッシャーで普段通りの野球ができなくなってしまっていることに原因があると答えている。

対して香川OGのベンチは明るい。
「チャンピオンシップを楽しんでます」
堂上隼人の言葉に象徴されるように、気負いはまったく感じられない。
「ほんと、普段通りですよ。いつも通りです。(高知FDの選手は)少し入りすぎなんじゃないですか?」
初回に先制となる2点適時二塁打を放ち、四番の仕事を果たした森田丈武には余裕さえ見えた。

しかし香川OGがまったく安泰だったという訳では決してない。
昨日、第一戦の登板を終えたクローザー深沢和帆は、思った以上の緊張感があったことを吐露していた。
「マウンドに上がったら雰囲気が全然違いました。経験したことのない緊張感がありました」
野手以上に、投手陣に圧し掛かっていたプレッシャーは大きかった。芦沢監督は第一戦に先発し、4失点でマウンドを降りた松尾晃雅を8回に再び登板させている。
「悪い流れを引き摺って欲しくなかったから」
クリーンナップ3人を見事に料理して見せた。
藤城監督も9回のマウンドに昨日先発の相原雅也を送っている。四番・森田丈武にフェンス直撃の中越え三塁打を喰らったものの、後続を抑え最終回の攻撃へとつないでいる。

「試合のリズムが変わりかけていたので自分が抑えて攻撃につなげたかった。このチームであと3試合やれる可能性がある。このチームで優勝したい」
6回からの3イニングをゼロで抑えた上里田光正は力強くそう語っている。

決してワンサイドの負けゲームだった訳ではなく、中盤からの攻撃には逆転の可能性も感じられた。’06年の前期リーグ戦を制した高知FDはこの程度のチームではない。最多勝投手、セーブ王、盗塁王がいる今年のチームは、あっさりと香川OGの勢いの前に屈してしまうそんなチームではない。上里田の瞳の中に、諦めの色はまったく見えなかった。

試合が終了し、観客全員をお見送りした後、高知東部球場の芝生の上に集まった高知FDの選手たちは石毛宏典代表からの訓話に黙って耳を傾けていた。17時13分、グラウンドの黒土の上では、森山コーチの繰り出すノックに野手4人が喰らいついていた。

第三戦までの間に何かを変えることができるのか。
そして、変わらずにキープすることができるのか。
「あと1週間ある。そこまで緊張してないから。最良のコンディションで最高のパフォーマンスを土曜日に見せられるように」
そう語った芦沢監督と、
「目一杯振り込んで投げ込んで。それしかない」
必死になって5日間を過ごすのだと意気込んだ藤城監督の姿は対照的だった。

13勝13敗3分けに、2つの負けが加わった。
高知FDが何かを変えることができるなら、13勝15敗3分けを15勝15敗3分けに引っくり返す可能性はまだ残されている。
第三戦までは、あと6日ある。

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2006/10/08(Sun)

「オレら二人で1点獲ろうぜ!」

リーグチャンピオンシップ第一戦
高知FD 7-9 香川OG 2006.10.7. 高知東部球場

勝 金城 1勝0敗
S 深沢 1S
敗 相原 0勝1敗
本塁打 近藤智(香川OG)1号ソロ(相原)、杭田(高知FD)1号ソロ(松尾)

雨で予定していた第一戦が順延となり、高知東部球場からのスタートとなったリーグチャンピオンシップ第一戦は、思わぬ打撃戦となった。
1回表、高知FD先発・相原雅也に対し、香川OGの先頭打者、近藤智勝がいきなりの先制左越えソロ本塁打を放つ。
1回裏、香川OG先発の松尾晃雅はそのリードを守れない。一死一、二塁から四番・山本健士に適時中前打を許し、高知FDが同点に追い着いた。
2回裏、高知FDの猛攻が続く。先頭の六番・杭田考平がバックスクリーンを直撃する1号ソロ本塁打を放ち逆転に成功すると、二番・古卿大知の右翼線適時二塁打で2点を加え、一気に3点のリードを奪った。
しかし3回表、香川OGの打線が爆発する。一死満塁とした後、五番・若林春樹が左翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち、二人が生還。続く六番・東山和樹も中前に適時安打を放ち、一挙に4点を挙げて逆転に成功した。4回表にも三番・堂上隼人の右越え三塁打、四番・森田丈武の右越え二塁打などで3点を加え、リードを4点に拡げた。
5回裏、高知FD打線は松尾から代わった金城佳太を捉える。三番・DHに入ったYAMASHINが左中間を破る適時二塁打で1点を返せば、杭田、七番・宮本裕司、八番・梶田宙の3連続安打などでこの回3点を挙げ、1点差までに詰め寄った。
しかし香川OGは7回表、高知FDの二番手・岸健太郎から七番・国本和俊の左前安打、八番・井吉信也の中越え適時二塁打でさらに1点を追加する。
6、7回を塚本浩二が、8、9回を深沢和帆が高知FD打線を封じ込み、大量9点を挙げた香川OGがチャンピオンシップ第一戦を制した。


『オレら二人で1点獲ろうぜ!』

「みんなが頑張った。みんながヒーローでしょ」
試合後の三塁側ベンチで、記者に囲まれていた芦沢監督から笑顔がこぼれていた。

5回までの打撃戦は、これぞ年間チャンピオンを決定するリーグチャンピオンシップと言えるような凄まじい打ち合いだった。高知FDが3点を奪えば香川OGが4点を奪い返す。香川OGがさらに3点を挙げて突き放したかと思うと、今度は高知FDが3点を奪い返す。
ポイントになったのは打撃戦から投手戦に様相が変わり、共に下手投げの投手がマウンドに立っていた7回だった。

7回表、この回先頭の五番・若林春樹が左前安打で出塁するが、続く六番・東山和樹の送りバントはマウンドを駆け降りた岸健太郎のすぐ前に転がった。迷わず二塁に送球し、無死一塁のチャンスが一瞬にして二死走者無しに変わったのである。

続く打者は七番・国本和俊だった。国本が打席へ向かう直前、八番・主将の井吉信也が声を掛けた。
「オレら二人で1点獲ろうぜ」

岸の初球を振り抜いた打球が左前へ飛ぶ。国本が出塁する。続く井吉がカウント1-2からの4球目をミートした。舞い上がった打球は強い追い風で延び、中堅手・梶田宙の頭上を越えた。迷わず三塁ベースを蹴った国本が本塁へ還って来た。
結果的にこの追加点が試合を決めている。7回を投げた塚本浩二と、8、9回を投げた深沢和帆の前に、高知FD打線は得点のチャンスを奪われてしまった。

「ほんとに言ってた通りになりました」
止めを刺した7回表の一打を振り返っていた井吉の前を国本が通った。
「な!言ってたんだよな!」
そう声を掛ける井吉に、国本がはにかんだ笑顔を見せた。

「7回の井吉の追加点、あれが大きかったよね。塚本も2イニング、しっかり抑えてくれたし。みんながきっちり仕事をしてくれたってことですよ」

〝シリーズ男〟になりそうな選手の名前はまだ選択肢が多すぎて選べない。芦沢監督が繰り返した通り、みんなで勝ち取った勝利だった。打つ人間が打ち、投げる人間が抑えた。今日の試合、香川OGは3つの併殺を犯している。ともすれば悪くなってしまいそうな試合の流れを最後まで手放さなかったことこそ、現在の香川OGが誇るチーム力の証ではないだろうか。

芦沢監督が最後に面白いゲンかつぎを披露してくれた。4回表に巡って来た三打席目、叩きつけた打球が三塁の前で大きくはずんで内野安打になった。
「三輪が内野安打を打った試合はね。勝った試合が多いんだよ」

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2006/10/02(Mon)

雨の中のラストゲーム

徳島IS 7-0 愛媛MP 2006.10.1. 鳴門総合運動公園野球場 今季最終戦
※5回表終了時、雨天コールド

勝 佐藤 6勝13敗5S
敗 MASASHI 1勝3敗
本塁打 金谷(徳島IS)1号ソロ(木谷)

朝からの雨のために開催が危ぶまれた試合は、選手、スタッフ、ボランティアなどの尽力により、38分遅れでプレイボールがかかった。高知・東部球場での高知FD‐香川OG戦はすでに中止が決定しており、この試合が今季公式戦最終試合となった。
愛媛MP先発のMASASHIは立ち上がりから四球を連発する。無死一、二塁と走者を溜めた後、三番・金谷良太が走者一掃となる中越え適時二塁打を放った。その後も七番・加藤光成の2点左中間適時安打などで徳島ISが一挙5点を挙げた。
徳島ISの猛攻は続く。MASASHIに代わった木谷智朗から2回裏、金谷が左翼スタンドに飛び込む1号ソロ本塁打を放つ。3回裏にも九番・吉岡俊輔の左翼線適時安打でリードを7点に拡げた。
徳島IS先発・佐藤広樹は愛媛MPに三塁を踏ませない投球を披露した。
2回表辺りから強く降り続けた雨に5回裏、審判団は雨天コールドゲームを宣告。今季90試合目のラストゲームを徳島ISが7‐0で勝利した。


『雨の中のラストゲーム』

正式に小野監督の徳島IS退任が発表されたのは、試合が終了してからのことである。
徳島ISの代表、手束直胤氏は
「今季の成績は監督だけの責任じゃない。あくまで現況を打破するための打開策である」
と、強調した。

試合終了直後の短いミーティングは、報道陣を一切シャットアウトした中で行われた。
ダッグアウトから出て来た角野雅俊は泣いていた。渡邊隆洋は目を真っ赤に充血させていた。激しい雨が降り続ける中、最後まで応援してくれたファンをお見送りするため、全員がいつものように球場入り口に整列した。涙を必死に隠そうとした。

「監督に引っ張ってもらったんで。ここで野球がやれてるのは監督のおかげだから。今はまだ先のことは判らない」
昨日の松山での試合、9回一死一、二塁から自分が行きたかったのだと、小林憲幸は言った。大きな後悔が残った。

笑顔を失った渡邊が言う。
「このリーグは育成するリーグなのに。僕らに教えてくれる人がいなくなっちゃう。まだまだ教えてもらうことがたくさんあるのに。でもこれからもしっかり会って、電話して聞きたいと思います」

小野監督退任の情報は、新聞発表よりも少し前に選手たちの耳に届いてしまっていた。竹原俊介がそれを知った直後、巡って来た先発のチャンスが9月20日、7回と1/3を投げたオリーブスタジアムでの香川OG戦だった。気合いが違っていた。
「もう、怒り半分で投げてましたよね」
その怒りの理由は「ま、いろいろと・・・」と、煙に巻いた。

これまで小野監督を批判し続けてきたファンにとっては、これで溜飲がさがったのかも知れない。
しかし投手陣を始めとする選手たちの想いは、それとはまったく違っていた。

動揺を隠せなかった選手たちは、9月26日、新聞紙上に発表されたことで気持ちを切り替えている。小野監督と一緒に戦うことができる最後の3試合に〝やるしかない〟と、決意を固めた。その最後の3試合を負けることなく終えた。

先発のマウンドに登り、5回を完封に抑え切った佐藤広樹が悲しげな目をしていた。
「いろんな想いがありましたよね。監督と野球やるのも最後だし、ここで野球やるのも最後だし。勝つことに拘りました。真っ直ぐが調子良かったんで。こういう特別な状況だったけど、相手も同じなんで。立ち上がりだけしっかり抑えようと思いました」

小野監督からもらった、たくさんの財産が残っている。もっとも大きかったものは
「洞察力ですね」
と答えた。

絶対に負けられない。負けてはいけない試合だった。
試合を行わず、中止が決定する寸前まで事態は進みかけていた。選手たちは無理矢理にでも最後の試合をやりたかったのだ。やらなければいけなかったのだ。

そして勝った。
「こんないい試合ができるんだよな!もっと早くやれって言うんだよ!」
笑顔だったのは最後の試合を終えた指揮官だけだったのではないだろうか。

ずっと止むことのなかった雨は一層激しくなり、選手たちの身体だけではなく、心までもを濡らしていた。
徳島ISの今シーズンが終わった。
小野監督が率いたチームの2006年が幕を閉じた。

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2006/10/01(Sun)

「きっちり決着をつけたかった」

愛媛MP 6-8 徳島IS 2006.9.30. 坊っちゃんスタジアム

勝 渡邊 6勝8敗
敗 浦川 14勝7敗5S

愛媛MPの今季ホーム最終戦である。坊っちゃんスタジアムには4,853名の大観衆が詰め掛け、一塁側スタンドをオレンジ一色に染めた。
序盤、愛媛MP先発・浦川大輔、徳島IS先発・渡邊隆洋による息詰まるような投手戦が続く。3回裏、一番・小田島一樹の左前安打に三塁を蹴った大島慎伍が本塁を狙う。左翼手・吉岡俊輔はノーバウンドの返球を捕手・加藤光成に送り、本塁直前で大島を刺した。このビッグプレーで徳島ISに流れが大きく傾いた。
4回表、浦川が捕まる。一番・グレアム義季サイモンから始まった3連続安打などで徳島ISが3点を奪った。
4回裏、五番・荒木康一が左翼線に適時二塁打を放ち、愛媛MPが1点を返す。しかし5回表、徳島ISは浦川にさらなる猛攻を加える。5安打を浴びせマウンドから引き摺り下ろし、一挙5点を追加した。
しかし愛媛MPも反撃の手を緩めない。5回裏、小田島の左翼線適時二塁打で1点を返すと、6回裏には七番・田口大地の右前に落ちる適時テキサス安打でさらに1点を追加した。
徳島ISは勝ち投手の権利を得た渡邊を早々と6回途中で交代させ、継投策に出た。生出和也、米澤孝祐、安里渉、番場由樹の4人が8回まで5点差を守り、遂に9回裏を迎える。
最後のマウンドに登った森倫太郎だったが一死一、三塁のピンチに陥った。小野監督はここで森に代わり竹原俊介をマウンドに送るが、三番・福西太志の左犠飛、四番・林真輝の二ゴロ(記録は二失策)で2点を失う。最後の意地を見せる愛媛MP打線は、荒木、六番・梶原有司が連続内野安打で続き、さらに1点を追加して2点差までに詰め寄る。しかし最後は田口が遊飛に倒れ、6-8と徳島ISに一歩及ばなかった。愛媛MPはホーム最終戦を勝利で飾ることができなかった。


『きっちり決着をつけたかった』

いざマウンドに登ってしまえばいつもと同じ。
いや、いつも以上に冷静だったのかもしれない。
溢れ出そうになる闘志をうまく自分の胸の中にしまい込んだ。

昨夜の敗戦の後、バスに荷物を運び込みながら渡邊隆洋がポツリと漏らした。
「もっと僕らが頑張ることができてたら、こんなことにはならなかったかもしれない」
現在のチームが、あとたった2試合で〝終わり〟を迎えてしまう悲しみを、まるで自分のせいであるとでもいうように、うな垂れ、落ち込んでいた。
「明日はオレと浦川さんの先発です。頑張ります」

一夜明けた今日のマウンドには特に気負うでもなく、いつも以上に落ち着いて見える渡邊の姿があった。
「打たれるのはどうとも思ってないんで。淡々と投げようと思ってたのが、結構(ガッツポーズが)出ちゃいましたね」
試合後のベンチで、そう言って笑顔を見せた。
「できるだけたくさんの投手に投げさせる予定だったんで。監督からもそう言われてました」
5回を投げ終わった後でマウンドを譲る予定だったが、6回の先頭打者が徳島ISに相性の悪い四番・林真輝だった。一球で二ゴロに打ち取り、マウンドを二番手、生出和也に譲った。ここまでの三打席、林をすべて二ゴロに抑え込んだ。責任を全うしてのお役御免である。

「今季、最初のマウンドが坊っちゃんスタジアムで、その時も相手は浦川さんだったんですよ。その時は6回まで投げて0-0で、負けは付かなかったんですけど試合は負けちゃった。だから今日は浦川さんときっちり決着をつけたかった。坊っちゃんに始まり、坊っちゃんに終わりましたね」

今季14勝を挙げ、奪三振数174と圧倒的な数字を誇る浦川大輔との投げ合いに勝った。今季最後の先発マウンドを笑顔で締め括ることができた。
「明日ももちろんワンポイントで行けるようにします」

「恐々投げてたのが自信持って投げられるようになった。ナベと佐藤は伸びたよ」
この二年間、小野監督の下で大きく成長した投手たちがいる。最後の試合になんとしてでも勝利を送りたい。彼らがそう思っていることは聞かなくても判る。明日、最終戦のマウンドに先発として登るのは、渡邊と同じく小野監督がその成長を認めた佐藤広樹である。

そして、もう一人。
やはりこの二年間で成長し、しかし今、自信をなくしかけている投手がいる。今日の試合、9回裏に小林憲幸を使わなかった。
「昨日の今日だからね。ノリの顔を見たらまだどこか暗いっていうか、引き摺ってた感じがあったから」

今季最終戦。
このチームで公式戦を戦う最後の試合。ホーム鳴門球場で戦う最後の試合。
この半年、地獄を見た徳島ISが、自分たちの’06シーズンにケリをつけなければいけない試合。

ノリも、このままでは終われない。絶対に。
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